嘘八百のレビュー・感想・評価
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早撮りに違和感
さくっと撮っている。さくっと撮りすぎている。いずれも撮り直した気配がない。構図もざくっと切っている。ロケーションも凝っておらず、予算もかけていない。持ち味、であることは解るが、早撮りが躍動/リアリティ/生彩等々につながっていると確信できない。もうすこしデジタルでもいいような気がする。
むかしの日本人は「ものの価値を知る」ことに身上を擦っていた。旦那衆はお金をつかってしっかり遊ばないと馬鹿にされた。時代は変わった。
狭い安アパートに陶芸の設備が一式揃っている。大層な窯や、ろくろや、甚平を着た職人を想像していたが、そんなものはひとつも出てこない。この日本で、陶芸を有り難がり、その価値を知り、それが取引される世界は狭い。オークションをするのは、どこかの倉庫である。目利きとて事実上、車中泊の蜩である。
しかし真贋とは一夜漬けではどうにもならない世界である。かれらは途方もない風流人でありながら、現代社会では変人であり落ちこぼれでもある。
だから詐取とはいえ、知的マイノリティの渡り合いである。
主知的であり、DQNがなんとか詐欺をはたらくより遙かに楽しい。
その脚本は冷静で面白い。
が、プロダクトのレベルに役者が噛み合っていない。ざっくり撮った映画にしては中井貴一がかっこよすぎる。老齢のわたしの父──俳優を滅多に褒めない父も中井貴一をかっこいいと評した。黒のタートルネックに黒の一張羅、無精手前の口顎髭、ブリッジで分離する首掛け老眼鏡、こんなスタイリッシュな骨董屋はどこにもいない。
加えて助演陣が味わい深い。近藤正臣、木下ほうか、前野朋哉、宇野祥平。塚地武雅は間宮兄弟を思わせた。
父はスティングみたいだったとロートルらしい感想を述べたが、観衆が騙される仕掛けはなく、群像の活写に重心がくる。
この脚本なら、この布陣なら、もっと大資本を充ててほしかった。
と、思ったらもう続編が封切られていた。
も一回くらいなら観てもいいかな。 坂田師匠の演技が気になった。
中井貴一と佐々木蔵之介の共演は異色というのか? ま、少なくとも過去には観たことがない組み合わせ。
ストーリーは単純明快。お正月映画やったらしいが、正月から頭を使わずに笑うには、いい展開、いい映画やったんとちゃうかな。
元々あまり期待してへんかったんやけど、逆にそれがよかった。期待以上に笑えた。
主演の2人以外に気になったのは、木下ほうかと坂田師匠。
特に坂田師匠は、子供の頃からテレビで観ていたが、映画に出ているのは初めて観た。
あの演技は、上手いとか下手とかいう言葉ではくくれない。規格外やね。
あのアホな雰囲気の醸し出しは、マジなのか演技なのか?
演技だとしたら、相当上手いと言えるかもしれんが、ま、坂田師匠の事やから、偶然いいようにスクリーンに映ったんかもしれない。爆
作品としては期待以上の出来だったので、もう一回観てもいいかな。
もちろん続編は、テレビ放映してたら観る。
偽物は本物を超えられのか…
どんな芸術家だって始まりは模倣だった。
贋作には其れなりの価値がある。それは人が造るからだ。職人と芸術家な差異は紙一重。技術は必要だが技術は技術。魂が無ければ意味がない。AIに造らせればいいだけだ。技術の結集が触れるひとの心を捉えられるならばの話だけれど。
中井ともう一人の役者、名前はわすれた。
とても良かった。金と悔しさだけではいいものは作れないと言わんばかりに博多へ旅立つ彼らが羨ましくなってしまった。
映画はストーリーと役者ばかり観ていたってつまらないものなのだ。何が面白いんだい?なんて言う馬鹿なことは聞かないで欲しい。誰もが親切で、簡単に答えてくれるなどと思わないで欲しい。かりにそんな人がいるとすれば、簡単に騙されてしまうのだ。
この映画のように…。
あ、間宮兄弟!
古物商が中心となる詐欺師映画。序盤の中井貴一と佐々木蔵之介だけで十分騙された。完全に絹田邸の家主にしか見えなかった蔵之介。騙したつもりが騙されてというコンゲームの軽いジャブ。だが、二人とも大御所鑑定士の近藤正臣に騙された経緯があり、コンビを組んで仕返しするという設定だ。その他にも土竜の店主・木下ほうか、坂田利夫などの癖あるキャラが協力しているのが楽しい。阪神ファンが見るともっと楽しいのかも・・・
ただの贋物で復讐するよりも、元陶芸家の心を揺さぶるような説得によって本物の利休が愛した茶器を作ることに価値を見出すのが面白い。故郷の堺にてカモメを愛し、自由を求めていたとか、博物館の塚地の知識をも加味して本物らしく仕上げるのだ。これをいかに信じさせるかというスリリングなクライマックス。悪徳鑑定士の近藤正臣も憎々しさを上手く表現されていた。
爽快感も味わえるのですが、いかんせん家族の繋がりというサブストーリーが全く伝わってこないし、面白みにも欠けていた。友近にしても森川葵にしても行動心理が掴めないままで終わってしまった。戦場のジオラマも意味があるのやら無いのやら・・・
体に優しいお正月コメディ
嘘八百 京町ロワイヤルが公開されたということで、
前作を鑑賞。
騙し合いって聞いたら見るしかないやん。
そこそこの面白さって感じ。
コタツの中で鍋を食べながら家族で見る感じ。
映画じゃなくていい。お正月ドラマでちょうどいい。
古美術。いわゆる器だったり、書物だったり、そういう昔の作品のことだ。
あまり知らない人がほとんどだと思うが、
知識は無くても大丈夫。
木下ほうかと友近が上手い。
似合う。こんな役が。というかまんま
主演の2人はあれ?と思った。
もっと大声とか出して欲しい。
少しは騙される。面白い。
もっともっと騙して欲しかったな。
騙しといえば、コンフィデンスマンJP。これとは差が激しいな。浅はか。
犬猿の仲って実は最高のタッグなのかもしれない。
お互い同じような特技があるから、相手が憎らしく見えるけど、打ち解けたら良き仲間となる気がする。
恋愛の要素はいるか?
ここだけテンポが速すぎて追いつけない。
もっとゆっくり落ち着いてして欲しい。するなら
まぁ、でも面白かったですよ。
よーし。今日は新作見てこよーっと
BS-TBS録画鑑賞。 中井貴一のコメディということで大笑いを期待...
そっちか!
面白いけど映画でなくても
主演ふたりのキャラがいい味だしてる
タイトルから連想するほど派手な化かし合いはない。どちらかというと主演2人の関係性や復讐のための贋作作りに取り組む過程がメインになっている。
最後の贋作で騙すシーンも特に派手な仕掛けやトリックはなく、不自然な点もあって、成功したときのカタルシスはあまりなく、最後のオチも雑で「やられた」感「あちゃー」感が出せていない。
でも、主演ふたりのコンビは非常によい味が出ていて、このまま観ていたいと思わせる出来になっている。今からでも、タイトルとコンセプト変更して2人のロードムービーにして欲しいぐらいなのだが、既に続編が出てしまっているんだよなぁ。
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