「【”ヤラレタラ、やり返せ!” ”幻の利休の茶器”を巡っての、骨董コメディ。】」嘘八百 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”ヤラレタラ、やり返せ!” ”幻の利休の茶器”を巡っての、骨董コメディ。】
ー 今作は旅先の映画館で鑑賞したのだが、内容を全く覚えておらず、2年後に第二作「嘘八百 京町ロワイヤル」が公開されると知った際には、驚いたものである。
慌てて、この映画サイトを牽引する”お酒の神様”のレビューを拝読すると、
”前作の粗筋を確認しておくべし!”
というご宣託が記載されており、ゴソゴソと今作のフライヤーを探し出し、劇場で観たら非常に面白かった・・。
覚えていない理由は明確で、私事で恐縮であるが毎年冬の長期連休は、京都の祇園で吞んだくれているので、今作を観た際も酷い二日酔いだったのであろう・・。おバカである。ー
■久方振りに鑑賞した感想
・若い時に骨董店「樋渡開花堂」の社長樋渡(芦屋小雁)と大御所鑑定士の棚橋(近藤正臣)にヤラレタ古物商の小池(中井貴一)と、野田佐輔(佐々木蔵之介)が、ひょんなことから知り合い(騙し合い)、千利休が秀吉に切腹を命じられた後に、ある人物に贈った”幻の茶器”を巡っての、小池と野田の
”ヤラレタラ、やり返せ!”
を地で行く「樋渡開花堂」を騙し、大金を巻き上げる過程がナカナカに面白かった。
それは、第2作でも、大活躍した、贋作づくり集団”飲み屋の土竜”の人々の技(特に、土竜の主人で、どんな人のサインでも”サラサラっと書いてしまう”筆の名人を演じた木下ほうかが、良い。)と、
野田の陶芸家としての技を見抜いた小池の眼力と、彼らの不思議な友情が良いのである。
・少し残念だったのは、千利休と豊臣秀吉との関係性の変遷や、利休の弟子であった長次郎に関する知識がないと、後半少し分かりずらい部分があった事であろうか・・。
あとは、小池の娘いまり(森川葵)と、野田のジオラマ作りに夢中の息子(前野朋哉)との、恋愛が違和感があったところかな・・。
<最後の最後に笑ったのは、誰であったか・・。
骨董”の贋作”をテーマにした所は面白かったが、今作の舞台となった大阪・堺の歴史と千利休との関係性をもう少し、分かり易く表現していればなあ、と思った作品。
個人的な意見であるが、「嘘八百 京町ロワイヤル」の方が、面白かったかな・・、と思った作品でもある。
この作品群は、シリーズ化されるのであろうか?>
<2018年1月 MOVIX京都にて鑑賞 二日酔いのため、鑑賞記録なし>
<2021年1月19日 別媒体にて鑑賞>