「生と死と愛と日常」DESTINY 鎌倉ものがたり 黒糸さんの映画レビュー(感想・評価)
生と死と愛と日常
ゆったりした雰囲気の割には、エピソードが盛りだくさんでテンポが速く、素晴らしいシーンを見逃しそうになります。主役キャストの後ろでウロウロしている魔物さん達や、何気なく置かれたセットの小物まで神経が行き届き、作品への愛を感じます。
これから鑑賞される場合は、しっかりと目を見開いて、見逃さないようにして下さい。
作品の中で「死」はネガティヴではなく、しっかりと生きた先にある、日常の続きという位置付け。愛する人とまた一緒になれて、嬉しそうな死者の明るい顔。黄泉へは江ノ電のタンコロでカタンコトン揺られながら行くのが、鎌倉らしくて楽しそうでした。
後半のドラマチックな展開も大円団に終わり、先生夫婦が食卓を囲む処でエンディング。生も死も愛も、全てが日常と地続きの幸せ。そんな素敵な映画でした。
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