海辺の生と死のレビュー・感想・評価
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戦争VS
奄美の自然の中物語は描かれるのだが、
狭く閉塞的な画しか印象には残っていない。
描かれる海は、リゾート地の無責任な雰囲気とは程遠く厳しく見えた。
対照的に、奄美の出す自然の音は賑やかで力強く、安心感を感じた。
沖縄と奄美は違うんだなと改めて。
奄美という島が持つ地政学的宿命。歴史。
映画のリズムに島をはめ込む事をしない、信頼できる
映画でありました。
芝居素晴らしかったー。
海辺の生と死を抜きにしては満島ひかりを語る事は許されないと思います。ルーツ、血。芝居、レビューなど不可能です。
しかしながら、編集が暴力的に感じました。
素晴らしい芝居をもっと観たかった所が沢山ありましたし、明らかにシーンを削ったのだろうなと違和感を感じる場面もありました。
値段高くてもいいので、ぜひとも長尺で観たいです。
お金無いですが、是非ともそこは。
死の棘という予備知識がなかったら
死の棘という予備知識なしに観たら、違う結末を予想した。
事実について知らなかったこと。
海軍にカーキの制服があったこと。
この年に島に、ああいう下着が存在したのか!?
機銃掃射の実行方法を、具体的に考えたことがなかった。この描写は標準的方法?
隊長の姓は佐久だと思ったら朔だった。闇夜に来るという含み?
季節感が難しかった。新聞は 6/23 のことだったのか? そこを読み落として混乱。
お玉杓子と木槿の花が同時にある、という印象。それ自体は島の気候として当然なのかも知れないが、広島の話が出るまで、3/10 と 6/23 の間のどこかだろうと想像していた。「広島」で、いきなり一ヶ月半とばされた。
消化不良です
残念ですが、わたしは映画に感情移入することも没頭することもありませんでした。155分は長すぎます。もしくは、ストーリーがわかるようにもっと長くてもよかったかも。これからみにいく人は、ある程度予習していかないと取り残されたような気分になると思います。
満島ひかりさんは「悪人」のころから注目していた俳優さんだし、舞台が奄美大島ということで期待してみにいきましたが、この作品は退屈。
ヒロイン「とえ」が当時の離島に住む女性としては洗練されすぎているというのもあるだろうし(東京女学校帰りの女性ということですが、映画では分からない)、本来なら3時間以上あるものを切り詰めて155分にしているので話が途切れている。
とえは父親と二人暮らしのようだが父親とは妙によそよそしい。あとでパンフレットやネットで探してわかったことだけど、とえは養女。それがわかっていれば、もっと観方もかわったのに。
朔隊長と海辺で会うシーンは見せ場だったのだろうけど、退屈に過ぎなかった。とえがひとりでわあわあ騒いでいるだけ。喪服で海を泳いできたのに、ちっとも喪服がぬれていないというのも興ざめ。
しかも、朝まで海辺にいたとえが、終戦になったことをいつ知ったのかわからない。赤ん坊が生まれたのが、終戦の合図で、未来への希望なのか。防空壕で自決しようとしていた養父たちはどうやって終戦を知って、どうして自決をやめたのか。どうやら、日常が戻ってきたので戦争は終わったようだと後になってわかるのだけど、だまされたような気分。きっとこのあたりのシーンはかなり削られたのでしょうね。
最後まで消化不良な作品でした。
ところで、旬の女優さんだけあってラブシーンも上品ね、と思っていたらクライマックスの水ごりの場面では、おっぱい丸出しでした。正面から堂々と撮っていてここは目が覚めた。彼女のこの作品への意気込みは伝わりました。
でも、この映画のおかげで島尾敏雄、島尾みほという作家に興味がわいたので、作品を読んでみようと思います。その契機になったという意味ではいい映画でした。
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