海辺の生と死のレビュー・感想・評価
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散漫たる散文
原作未読だが演出と台詞回しの陳腐さに辟易としながら自然や海と鳥の声だけが美しいひたすら長時間退屈な鑑賞だった。
ラブロマンス的にも戦争下における物語としてもほとんど生や死について胸に迫るものもなく
繰り広げられるシーンや台詞は使い古された表現で主演が満島ひかりでなければとても最後まで観られたものではなかっただろう。というか実際寝落ちしそうになること甚だしかった。
子役が地元の子どもを集めてテキトーに喋らせたのかと思うほどお粗末な演技で興醒める。
奄美という本土とは違う独特な土壌、島唄、それらになぞらえたもっと深い物語や新鮮な表現があるのかと思ったが美しい自然のロケーションも物語には余り活かされておらず
昨今新鮮な捉え方と表現力で心を惹きつけてやまない戦争下の作品もあっただけに期待したのだが
役者の演技力だけに頼る散漫たる散文を傍観しているだけの残念な作品だった。
退屈
素敵でした
映画のタイトル通り「生と死」が主な伝えたい内容であったと思う。
想像していたよりも涙を誘う物ではなく、彼等があの時代に感じた「生きたい」や「貴方の為なら死んでもいい」が緻密に描かれていて、現代の私たちが軽々しく言ってしまっているような「死」の言葉がどれほど軽率なものかを痛感した。
見終わった後何かしこりのようなものがこびりついて抜けなかった。
普段生活する中で「生と死」について考える機会はそう無いが、改めて考えさせてくれるようなそんな作品であった。
奄美の美しさも見れたし、何より満島ひかりの島唄は心惹かれるものであった。毎回彼女に感動を与えてもらっている。
永山絢斗もまたこんな演技ができるのかと新しい発見ができた。
奄美の時間を擬似体験できる映画
監督と満島ひかりが対談で言っているように、演出意図は島の時間をフィルムに落としこむことにある。群青色の海、日常に流れる歌、魂と共存する人の姿から島に流れる時間を感じとることができる。本来は3時間を超える映画だったそうで、そちらの方がより演出意図が感じられたに違いない。
複数の小説を原作にしたためなのか、ストーリーはややわかりにくい。観客がある程度補足しながら見る必要がある。戦時中を舞台とした映画としては、俳優の演技への演出や美術にも疑問が残った。特に永山絢斗の演技は当時の大学生にしたら、やや幼いのではなかろうか。
それであっても、この映画でしか体験できないものが確かにあるので、劇場で見てほしい。
(補足)
満島ひかりの衣装が非常に良かった。映画衣装フェチとしては、非常に満足しました。
奄美大島
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