「ほんまスカタンや。」彼女がその名を知らない鳥たち puccinoさんの映画レビュー(感想・評価)
ほんまスカタンや。
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なんでしょう…この感じ。
あまり出会った事のない鑑賞後の余韻。
2時間、見応えはありました。
なかなか展開が読めないけれど、それだけに見入ってしまう。
最初と最後で登場人物に対する印象が逆転するパターン。
コメディー+ミステリー+ラブストーリー
最後まで展開が読めませんでした。
関西弁の二人のやりとりがテンポ良く、浪花の人情劇にみたいで面白かったです。
特に可愛くもない、どちらかといえば関わりたくない、なんか面倒くさそうなタイプの女性、十和子。
人は良さそうだけど、どちらかといえば生理的に近づきたくない小汚い男、陣冶。十和子と陣冶の物語。
陣冶がクセ者かと思いきや、実は十和子がクセ者だった。後半びっくり。
なぜ陣冶は最後あんな行動に出たのか。未だにわからない。
推測ですが、いずれ自分が捕まるだろう。十和子を守るため自分が死んで事件の真相をうやむやにしたかったのか。
それとも、また同じ過ちを繰り返した十和子にもう疲れた。もうついて行けない。でも本音は言えないから、「俺を産んでくれ」って訳の解らないことを口走ってとっさ的にあの行動をとったのか。
それとも、自分が死んで十和子の子供に生まれ変わって一緒に生きていきたい。と心の底から本当に願ったのか。未だにわからないです。
ただ一つ共感出来たのは、いつも機嫌の悪い十和子が陣冶のちょっとした言動でクスッと笑う瞬間。陣冶には笑った十和子がたまらなく可愛くて、飛び上がるほど嬉しくて幸せな瞬間。
ただその笑顔のためだけに生きているような陣冶の男の気持ちは、よくわかります。
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