「とても落胆。」劇場版 マジンガーZ INFINITY ジャック・ウォルシュさんの映画レビュー(感想・評価)
とても落胆。
Twitteで「面白い」と評判だったので期待して見に行きました。
一応、ジャンプで連載を読み、アニメも楽しんでいた世代ですが……正直ガッカリしました。
序盤のグレートの激闘こそ「燃える!」と喜んだものの、その後はテンションが下がってゆくばかり。ヘルが研究所を占拠した後は、全世界がピンチのわりには、なにか淡々とした展開で緊迫感というか、色んな伏線や各キャラの想いが重なって、ついに最終決戦へと向かっていく的な盛り上がりに欠けます。
最大な問題は、この物語において、なぜ世界を救えるヒーローがマジンガーZと兜甲児でなければならないのか? 映画のままだと、たんにグレートと剣が捕まって活躍できないから……だけに思えてしまいます。
「グレート? ククク、真に恐るべきはZであり兜甲児よ!」とヘルが力説するくらいな展開と、その理由が欲しかったです。
あと物語のキモでもあるゲストヒロインのリサが、綾波を明るくしただけみたいな感じで魅力に乏しく、感情移入するほどの描写もなく、そのためにラストの感動もイマイチ、イマニでした。
豪ちゃんアニメのヒロインだし、甲児とさやかが大人しくなった分、彼女は無垢であるがゆえの超お転婆娘とかにして、それを甲児やさやかに導かれて人間的に成長し、 二人を親のように慕うようになり、その経験から「人間はバカなとこもあるけど……私は大好きだ!」という流れにすれば、ラストのテーマも自然につながったような気がします。
(あと「これで何度目だよ「世界の元気をオラにくれ!」のシーン」も、どうにもイメージが薄っぺらで……辛かった……)
ただ、新しいマジンガーはシルエットは昔のままだけど、動くと装甲が割れたりして、最近のメカ風な表現がされ、これは自分的にはアリだと思いました。