「特撮の先人」ジュラシック・ワールド 炎の王国 Masayaさんの映画レビュー(感想・評価)
特撮の先人
前作、今作と初代三部作をアレンジ、スケールアップしたものに過ぎず、ストーリーや内容的には特に目新しさは感じませんでした。
しかし、スピルバーグ特有の光と影や音による、じわじわとした恐怖感を煽る演出はしっかりと継承され楽しめました。何よりも「スターウォーズ」等と違い、25年前の第一作と新作を通して観ても、作品のクオリティに違和感がない所が凄いと思います。
当時、まだ若いスピルバーグとルーカスによって磨かれたCGによる特撮技術はこの時点でほぼ完成され、その後の、特にSF映画における映像表現の可能性を広げた事を考えると、実に偉大な貢献だったと思います。
邦画でも「シンゴジラ」からは着ぐるみを捨て、CGによる現代的な表現が日本人にも受け入れられ大ヒットをしました。
新しい映像アイテムとして進化を続けるCG技術ですが、円谷やハリーハウゼンといった先人達の、「特撮で観客を驚かしたり、楽しませよう」とする熱い思いも一緒に育まれる事を祈ります。
時代は変わっても、恐竜や怪獣が子供たちに愛され続ける様に、このシリーズも長く愛される映画となるでしょう。