「天才も政権もどっちもどっちなリアルクライムアクション」バリー・シール アメリカをはめた男 MPさんの映画レビュー(感想・評価)
天才も政権もどっちもどっちなリアルクライムアクション
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弱冠16歳でパイロット免許を取得し、元航空会社大手TWA史上最年少で当時の最新鋭機、ボーイング707の機長を務めた操縦の天才、バリー・シールにとって、旅客機のコックピットは退屈極まりない空間だったのかも知れない。劇中で、深夜飛行の最中、わざと操縦桿を動かしてタービュランスを"演出"し、乗客をたたき起こしてしまう場面もあるほどだ。だから、彼がTWAを退職し、CIAの偵察飛行を請け負い、その流れで南米の麻薬コンツェルンから運び屋も頼まれ、ダブルインカムでボロ儲けするのも、要は才能の見返りと思えば納得がいく。勿論、そんな天才を政権が交代する度に便利に使い倒す政治の自己チューには呆れかえるけれど。才能に溺れて自分を見失う側も、状況に合わせて政策をころころ変える側も、どっちもどっちなリアルクライムアクションなのだった。
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