「常識を疑う思考の根底には洞察力がある」ファウンダー　ハンバーガー帝国のヒミツ　根岸　圭一さんの映画レビュー（感想・評価）

　今では当たり前な、ハンバーガーをラップで包み提供する方法とか、ウェイトレスを廃止してカウンターで注文を取る方法が画期的だったことなど、様々な創業秘話を知れてワクワクした。店のオープン前に、厨房の設計図をテニスコートに描いて動線を何度も確認する方法も、その手があったかと思い感心させられた。

　それらの手法を編み出せたのは、マクドナルド兄弟の常識を疑う思考や、トライアンドエラーの賜物による。その思考と行動の根底にあるのは、事業の成功のために本当に必要なのは何なのかを考える洞察力と、実際に行動に移す実行力だと言える。

　しかし、マクドナルド兄弟は、0を1にする才能と熱意はあっても、1を100にすることはできなかった。1を100にする才能があるのがレイ・クロックだったのだろう。

　終始テンポよく進むストーリーで面白かった。