「アメリカ(資本主義)で勝つという事を勝者(悪魔)側の視点から見てる映画」ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ ヒロさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカ(資本主義)で勝つという事を勝者(悪魔)側の視点から見てる映画
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主人公にあるのは野心、執念だけ。自分で何も作り出していない。人のビジネスモデルをパクる、ビジネスを支え続けてきた奥さんは捨てる、人の嫁を獲る、おおよそ褒められた人間ではない。が、褒められるとか人情とか、この人の求める価値観がそういう道徳的な所に置かれていない、成功、勝利、自分が他者よりも上に行く、そのことに向いていて他はどうでもいい。他人の気持ちなんて考えてない。
そんな主人公に粉のシェイクや土地売買を進めるビジネスマン等、要所要所で悪魔が出てくる。で、その悪魔と契約することで勝利していく。
でも、アメリカの勝者とはこういう人間なのかもしれない。
スティーブ・ジョブズも製品自体はウォズニャックの開発だった、でもアップルのトップに立った。
才能がある人間でも誠実な人間でもない。隣で溺れている人間がいたらホースを口に突っ込める人間。アメリカで(資本主義で)成功することとはこういうことだよって伝えている映画だと思います。
ナイトクローラー、セッション、ゼア・ウィル・ビー・ブラッドを見た後に近い感想。
主人公に人間味がある所がまたヤラシイ。
また、主人公が反道徳的にして手に入れた成功を何か感動っぽく演出して、イイ雰囲気をわざと出しているのもうまいなとおもった。
ラスト、スピーチに向かう主人公の姿をボヤけた鏡(虚像)に映ったショットでみせている。こんな成功、嘘っぱちだぜってメッセージ。
マクドナルド兄弟が不憫すぎる…。
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