「タイトルは痛烈な皮肉なのだろう。」ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ ALLORAさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルは痛烈な皮肉なのだろう。
実話に基づいている映画らしいが、レイ·クロックの出生から描かず、マクドナルド(兄弟)との出会いから描いている点は話がわかりやすくて良かった。
レイ·クロックという人物は結局自分では何一つ創造してなかったなぁ〜…って言うのが観終わった感想です。
元のマクドナルド(レシピや調理の手順等)もマクドナルド兄弟のアイデアだし、フランチャイズ展開も元からあったやり方。粉末のシェイクのアイデアも自分では探してない。人からのアドバイス。
マクドナルドを飛躍的に成功させたと言われる不動産をFC希望者にリースするというやり方も他人のアイデア。
レイ·クロックはそれらをひたすら頂いただけ。
レイ·クロックにあるのは「野心」のみ。
観ている方からすれば、実直なまでのマクドナルド兄弟に肩入れしちゃう。その対比が面白かった。
そんな何一つクリエイティブな事をしていなかった男が名刺に「創業者(ファウンダー)」って刷ってるなんて、哀れと言うかなんと言うか(苦笑)。絶対この映画のタイトルは皮肉だと思うわ(´・ω・`)
野心の塊で腐れ外道な描かれ方をしているレイ·クロックだが、家族(ファミリー)と言う単語に並々ならぬ情熱で語ったりしているので、あれだけの野心を抱くキッカケは生い立ちに何か関係があるのかな?と思わず思ってしまったが、今作ではそこまで触れず。
あの軽薄な笑顔一つで観客を不快にさせるんだから、マイケル·キートンって名優だわ。
最後に出てきた実際のレイ·クロックの笑顔の方が嘘くさい笑顔で笑ったが(笑)
せっかくのマクドナルド創業者の話なのに、日本マクドナルドがこの映画に対して何のタイアップもせず、公開規模も小さいのは映画を観終わって何となく察した。そらそーなるわなw