グレイテスト・ショーマンのレビュー・感想・評価
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未知への挑戦と家族愛のバランス感覚
音楽とエンタメを期待して視聴
美しい映像 色彩 音楽で楽しませてくれました
思いのほかビジネスにおける挑戦心を喚起させてくれました。途中不倫に走るのかと思ったけれど、妻への愛情がぶれないところが、余計な雑味を産まずよかった
私自身は実の家族を愛しきれない&新しい家族を見つけられていないため、「原動力は愛する家族のため」という帰着は共感できなかったけれど……
映画らしい、キレイな関係性を魅せてくれて良かったです
あの山師の
あのヒュー・ジャックマンのこの上な良い人の顔で寄って来られたら、とても笑顔で返さずにはいられないが、この人はバーナム効果のバーナムなんだと思ったら、ちょっと…だが、これはミュージカル!なんも考えずに!全部どっかに投げ捨てて、歌い踊ってはっちゃけてしまうと思えば思えないわけではないが、やっぱりこの人たちを利用してたんじゃなかろうか…なんて思いが脳に🧠少し浮かばないではない🥶
This Is MeとかNeva Enuffとか楽曲はなかなか良かったと思う。ザック・エフロン君も生かした大人になってたことだし…余計な事は金栗捨てて歌え踊れ!
これが私!…でいいんだよ…ね?😂
良かった!
•音楽めっちゃ良かった!
•主人公が上を目指して家族や仲間のことをおろそかにしてしまってるが、これまでの経験上仕方のないことだと思う、、でも最後最高の終わり方をして良かった!
何じゃこりゃ…? ※重大なネタバレはなし
『ラ・ラ・ランド』が良かったので、同じ監督ということで見ましたが…全然、楽しめなかった。
色々理由はあるんですが、まず、シンプルにつまんない。
理屈を捏ねようと思えばもう、あらゆるツッコミどころがあるんですが、でもそれより何より、見終わって最初に浮かんだ感想が「何コレ」でした。家族にも不評。
この監督、『ラ・ラ・ランド』の前の『セッション』も恐ろしく評判が良かったとのことで、自分は『セッション』は見てませんが、こんなに突然出てきて良作重ねたんだから、この勢いでまた良い作品出してくれたんじゃないか!?って否が応でも期待してしまった…でも、期待はずれ。ただの「金になるエンタメ」を見せられた感じでした。
勘違いしてほしくないのは、映像美は健在で、音楽もとても良かったです。ここは『ラ・ラ・ランド』と変わらず良かった点。
ただ、『ラ・ラ・ランド』は「そこらの頑張ってる若者の人生をミュージカル風にしてみたら…」という雰囲気だから、歌が多少ヘタでもそれが愛嬌になるし、素人感があっても逆にそれが良い!と思えたのですが、こちらはショービズ界のプロですよね?
ヒュー・ジャックマン最近割と好きなんですが、どうしてもこの人の歌だけは、『レ・ミゼラブル』然り、全然うまいと思えない。
『グレイテストショーマン』というくらいですから、ショーとして完璧を極めるなら極めるで、まず歌を何とかしてくれよと思ってしまいました。歌がメインの作品なのに、歌が下手で入り込めない。
主人公バーナムの妻は上手かった気がしますが、肝心の主人公が…
皆さんご存知、ザック・エフロン&ゼンデイヤは流石にお上手でしたが、他は?
映画内のとサントラでも音源が違うようで、映画内の方がずっと良かった。そちらを期待して買ったのに、サントラの方の音源はThis is MEの声が汚く、キンキンしているように聞こえます。…何で音源変えてしまったんだ…?
あとはもう、巷で散々話題になってたけど、いわゆる社会的弱者と呼ばれる人達を特権階級を良く見せるために利用してるだけ、というのが露骨すぎる。
正直、『ラ・ラ・ランド』を見た時も、あれだけジャズについて熱弁振るってた割に、黒人の文化について(何故黒人がジャズを生み出したか)や黒人の存在自体にはほとんど触れない。出てくる黒人はバックで演奏してる人達くらいでほとんど台詞なし。唯一ちゃんとキャラとして確立されてた黒人は「変人」呼ばわり。
よくよく考えたら『セッション』もジャズドラムの話なのに、メインに黒人俳優は全くいなかったような?
何か…あれ?と何度か思ったけど、まあ気にし過ぎかも、くらいに思ってました。が…本作は、流石に露骨過ぎかな。今までのも気のせいではなかったんだなと思わされました。
白人男性以外はほとんど感動ストーリーを作るため、あるいは主人公に同情を集めるための駒として都合良く動いてくれる。白人男性を良く見せるための、ただの飾り。
実話ベースらしいけど、現実には、主人公が自分の恋人になってくれないからと癇癪を起こして足を引っ張る女ジェニー・リンドはいなかったそうだ。
身障者達も、自分達に居場所をくれたからという理由で、主人公が酷いことを言っても何故か硬い忠誠心で着いてきてくれる。何でも主人公の言う通りにしてくれる。
白人男性の猛プッシュで恋愛関係になった黒人女性は、両親に見られた途端に繋いでた手を慌てて振りほどいた男性をすぐに許し、また何事もなかったかのように恋仲に戻る。
白人優位な作品は他にも沢山あるけど、個人的には本作は余りにもあからさま過ぎて楽しめませんでした。まるで白人男性以外は「道具」かのよう。
もしかして『SING』ってコアラが主人公のアニメ映画はこれを踏襲してるのかな?
そして、主人公は確かに山あり谷ありの人生なのに、何故かペラッペラのストーリー。
もちろん映像的な華やかさはありますが、内容は特に深みはなく、ただ何となく見た目が派手なショーにありがちなストーリーを当て嵌めてみた、といった感じ。見終わった後、ちゃんと細かい設定やストーリー覚えてる人いるのかな…
目が楽しいという意味では高評価、ストーリーに期待するなら低評価です。この内容なら、ただ延々と派手なショーやってるシーンの継ぎ接ぎを見せられた方がずっとマシだった。
社会的弱者の云々は「いちいちうるさい、面白ければ何でもいいんだ!」とか言い出す人がいますが、そこを除いても正直、あんなペラペラな人間ドラマならいらなかったなと。
何度か他のレビューでも書いてますが、アメリカの白人男性主人公のエンタメって、何故こんなに自己憐憫(可哀想な僕)みたいな内容が多いのかな。自分に酔ってばかりで、大した努力もせず周りに当たり散らして、いよいよ見放されるかという時に1回活躍しただけで「見直した!」と大絶賛されてヒーロー扱い、という展開が昔から多い。
そろそろ成長したら、と思ってしまう。
映像美と音楽で乗り切ってる感じは『ラ・ラ・ランド』よりもすさまじいです。
本作が刺さったという人は、映画館の大スクリーンで見た人が多いんじゃないでしょうか。多分、スクリーンの迫力でかなりごまかされてると思います。いかんせん、映像はかなり華やかで迫力あるので。
高評価の人も、もしかしたら自宅テレビやノートパソコンなんかで見直してみたら、意外と「あれ…こんなんだったっけ」となる可能性はあるんじゃないかなあ。
こんなん見せられたら、シルク・ドゥ・ソレイユ観に行きたくなりますね。まあ、あっちは舞台裏の人間ドラマ部分はないけど、エンタメとしては最高峰だと思います。
シルク・ドゥ・ソレイユは2012年に『シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語』という映画も出しており、今後自分達で映画やTV番組の製作も行うとのことで、2024年、スタジオを作り、映画・TV部門を設けたそうです。そっちの方が期待大。
主人公に対するヘイトが話を進む事に塵も積もり
塵が晴れることなく終わってびっくりしました。
序盤は楽しく見れていましたがお金持ちになってから主人公が典型的な成金になり苦手すぎて終わりまで受け入れられず。
サーカス団の皆を目立ちすぎるからと目立たない位置にと言った時点(その前からモヤモヤする発言はありました)で完全にこの主人公無理だなとなりそのままずっとその調子で…
自分が悪いに悲劇のヒロイン面
周りのみんながなぜ怒らずに手を差し伸べたり許したりできるのかが本当に謎でした
歌や空中でのパフォーマンスなどはとても良かったです
終盤に相当好感度上がるタイミングがあれば変わっていたかも
坂本さんのこだわり音響で奏でるこれぞショーマン
今、新宿109シネマズプレミアムでリバイバル公演されているグレイテスト・ショーマンを鑑賞。場所は最悪なんですが映画館は素晴らしいんですよね、、、音は流石の迫力で日比谷プレミアムシアターより低音の響きがズッコーーンてきて好きです。若干地響きみたいになってましたが笑
言わずもがなストーリー、役者、歌、テンポ、どれをとっても文句なしの映画ですね。ヒュー・ジャックマンのサーカスをぜひ坂本さん音響で。記憶なくして初めて見た時の身震いもう一回したいな、、
「これが私」
当時、映画館で観ました。
「This is me」を始めミュージカルシーンは本当によくできていますね。
ヒュー・ジャックマンとミシェル・ウィリアムズの演技が良いのは言うまでもないですが、この映画でゼンデイヤ女史を初めて知りました。
若干神秘的というか、かなりいい雰囲気が出てたのではないかと思いますね。
ザック・エフロンもハンサムで。
バーナムがフィリップを勧誘するシーン、うろ覚えですが印象に残っています。
(酒屋でミュージカル調でしたよね?)
ラストにバーナムからフィリップへバトンが渡される演出は、なかなか粋ですね。
映画館で観れて良かったです。
可能性にチャレンジしたくなる映画です。
ミュージカル映画ですけど、中身がしっかりとある素晴らしい映画です!
幼いころに描いた夢を、大人になって実現していくというストーリーに可能性を感じます。
おそらく、観る人の大半が、主人公に自分自身を重ねて、心躍ると思います。
主人公バーナム(ヒュージャックマン)が、劇作家のカーライル(ザックエフロン)を仲間に加えるために、バーで口説くシーンは、見応えがあります。
そして、ある程度まで成功してきたときに、バーナムは、選択を迫られます。
「事業拡張か?」
それとも
「仲間や家族と過ごす時間か?」
経営者としては、仲間や家族の幸せを守るために事業の拡張に力を入れるところだと思います。
ただ、映画の中では、バーナムの心が揺れ動いている様が、観る人の共感を得るように思います。
いかなる障害をものともせずに突破して、成果を作り上げていくストーリー展開に、観る人皆が熱狂すること間違いなしの映画です!
ミュージカル映画で一番
初めて映画館で観たときは感動した。
ストーリーも分かりやすくてミュージカル映画ならではの展開がとてもよかった。
最初から最後まで見入ってしまいました。
中でもP.T.バーナムがフィリップを仕事仲間に誘うシーンがとても好きです。
マスター、いい役過ぎません・・・?(笑)
二人の息ピッタリな動きと歌声と全てが最高でした。
登場人物も一人一人が主役の様に描かれていて見ていて楽しかったです。
何度見てもこの映画は素晴らしいです。
ここ数年、いや過去一で感動したかも
人の温かさや冷たさ、そして強さと弱さ、いろんな部分がリアルに表現されてて魅了された
自分を当てはめて映画にドップリとハマって観た
所々感動シーンがあるけど、その度に全て咽び泣いた
Never Enoughを歌うジェニーに鳥肌
何年か間をあけて久し振りに観たくなる映画。
私は曲で言うとNever EnoughとRewrite The Starsが好きです。
私はいきなり心情を歌い出すミュージカル映画が苦手だったのですが、此方はとても良かったです。
(ディズニーは好きです)
Never Enoughのシーンは鳥肌が立ちました。本当にお美しい。
登場人物それぞれにストーリーがあって、
歌姫であるジェニーがバーナムに惹かれて輝きを増していく様子は正に恋する女性。
大人になってからの方がジェニーの気持ちに寄り添うことが出来ました。
勿論惹かれてはいけない相手ですが、バーナムに"本物"と表現されてからの彼女の何度も振り返り見つめる初対面での場面は凄く良かったです。
私も出し物の一部なのね…
が切ないです。
人種差別や主観で美醜を決めつける人間がまだまだ存在する世の中ですが、自分に誇りを持ってそんな偏見の塊の人間に対して屈せず闘い堂々と自分を魅せる人々は素敵です。
This is me
の"戦う為に姿を変えた!"はかっこよくて泣けます。
We are warriors
Yeah, that's what we've become
成功と挫折と…
実在した興行師の半生を描いたミュージカル映画。
貧しい少年時代を送り最愛の人と出会い
ハングリー精神でアイデアと挑戦を重ねてショーを作り上げ成り上がっていく。
しかし家族の為に頑張ってきたはずの興行が
いつしか現状に満足出来ず更なる成功を目指していき、
結果的に家族や仲間を置いてきぼりにしてしまう。
失ってから何が大切なのか気付き、
見つめ直し再起していく。
といった内容。
105分という映画の時間としてはそこまで長くないけど
ボリューム満点で全く短く感じさせない。
内容も分かりやすい。
何しろ劇中の曲が全て良くて見応えがある。
特に劇中とエンドロールで流れるThis Is Meは感動した。
とても満足のいく作品だった。
P.S. アンチとファンは紙一重
リアルな夫婦、家族の姿が参考になる。締まりもしっかりしていて満足でした!観て損はなさそう!
旦那を信じ、図にのり不倫。愛想をつかす、、夫改心。リアルな部分もあり、未婚女性としては妻の女の強さ、健気さに憧れた。お金がなくても明るく元気な家庭、お金を持つと人は変わる。紆余曲折がリアルでよかった。最後はハッピーエンド。リアルでは、難しいかもしれないが、映画としては美談でhappyな気持ちで終われた🌼
誰にでも当てはまる要点がある
配信版でも観よう観ようと思っていたところに
IMAX版が公開ということで観てきました
初見ですがいやこれはカッコよかった
歌のシーンの入りがすごく自然に耳に入ってくる
うまく言えんが「またか」感がないんですよね
時代感に縛られない曲調も良い
偽善という批評もいくらか見るようだが
自分は全然そうは思わなかったです
むしろそういう批評こそ偽善ではと
この作品の言いたいことは
今まで身体的特徴を虐げられてきた人々が
それを才能として報酬を得ることで生きる糧を得る
よう昇華を果たす事だと思います
バーナムはなんだかんだきっかけだけで
フィリップに任せてツアーに出たのも
フィリップとメンバーで務まると思ってたのかなと
思いました
だけどフィリップはその時まだ自信が無かったんだと
思いますがブランコのアンとの関係が深まるごとに
ショーマンの素養を見出していったんだと思います
そして50%の出資者になった事もありバーナムも
フィリップ一人で大丈夫と確信して
家庭へ戻ったのかなと思います
バーナムがたまに様子を見に来る
マネージメント専任で回る現場が理想じゃないでしょうか
コロナ禍でシルク・ドゥ・ソレイユが破綻してしまった
などショッキングなニュースが流れてきますが
ショービズが人間に不必要なわけがありません
今は我慢ですが再起を図って欲しいと思います
華やかな映像盛りだくさんだがテーマはあいまい・・・?
実在する興行師P.T.バーナム(ヒュー・ジャックマン)の半生をモチーフにした映画。105分。彼が成功を勝ち取ってからの苦悩がメインなので前半は成功を掴むまでサクサク進む。
成功を掴んだあたり(リンド(欧州の大人気女性歌手)の初米国公演)から暗雲が立ち込めるのだが、実はこれと言った苦悩の核がない(欲を出し過ぎたというのが一応あるが)印象だった。だから後半の姿がつかみにくい映画だった。
後半モヤモヤの原因はミュージカルタッチにもあるのだろう。基本的にミュージカルを歌いだすと悩みが吹っ飛んでしまう。だから苦しいシーンでも苦悩に満ちた印象が散ってしまうのかもしれない。
ひょっとしたらバーナムが欲にまみれてリンドの全米ツアーに行くところで、ものすごい邪悪な歌でも歌ってくれれば「過ぎたるは猶及ばざるが如し」とか「身近にある幸せ」とかの苦悩テーマが際立ったのかもしれない。まぁ雰囲気台無しだからやらないとは思うが、ちょっと健全さを保ちすぎて面白みを削ってしまったのではないだろうか。
前半のグイグイ進む力を使って、いろんな場面のミュージカルシーンを描けるのはよかった。これだけたくさんミュージカルシーンがあるのにそれぞれ重複感がないのはすごいことだと思う。
そしてヒュー・ジャックマンがカッコよすぎで、それだけで満足できるレベルだった。彼は監督と次回作への準備をしているとのこと。そりゃ「ミュータントだー!」とか言って爪を振り回す役より、きれいな衣装を着て歌声を披露する役の方がいいよねぇと思った笑。
成功まで一気に駆け上がる前半
映画を観ていると「あれ、都合よくポンポン進むぞ」と感じる箇所が必ずある。それが前半ならいい映画で、後半ならやばい映画だと思う。この映画は前半が都合よくポンポン進んでいく。
この映画で異常なテンポを感じるのは、例えばバーナムが小人のチャールズをフリーク・サーカスの出し物として雇おうとするところだろう。チャールズははじめ、「笑いものになるだけだから」と誘いを断る。
そこでバーナムは「将軍の衣装を着ればみんな頭を下げる」とかなんとかいうのだが、たったこの程度の売り文句で小人のチャールズ(22歳)は満面の笑みで承諾してしまうのであった。いいのかそれでw
さすがにこの人物描写の軽薄さは異常事態である(22年間迫害された人間がこんな軽いはずない)。
これほど都合の良い展開を観ると、脚本サイドからの「別にここ大事じゃないから、キャラだけ覚えといて」というサインだと感じることにしている。描きたいのはここではなくその先ということだ。
前半は以下の順に話が進むが、だいたいずっと都合が良い。
「身分差のある妻と結婚」→「バーナム博物館失敗」→「フリーク・サーカス大成功」→「フィリップとの出会い」→「イギリス女王に謁見」→「リンドのショーが大成功」(記憶ベース)
他にもエリザベス女王への失言を女王が爆笑して丸く収まるところなんかもわかりやすく雑である。
この映画が描きたいところは成功後のバーナムの苦悩だからさっさと大成功させてしまった。なおパキパキ進むがそんな中でバーナムの家族の書き方は非常に上手(妻の存在、娘の存在ともに)だった。ジャマでもないし居る意味がないわけでもない。彼女らは物語に自然な重みを与えている。
※「都合のいいモード」では映画はキャラクターを描くことができないように思う。最悪の映画は「都合のいいモード」がずっと続く映画なんじゃないだろうか(”ドラえもん Stand By Me”とか・・・。のび太の描写がゼロだった気がする)。
もっとも上手な映画だからフィリップ(上流社会を客にした劇作家)との出会いなど大事なところは手綱を緩めてじっくり描かれている。まぁその後のフィリップの居る意味ないっぷりは残念だったが。。。
パンチが効いてるのは娘が「バレエを始めるのが遅すぎたわ」「本物はサーカスなんかと違うの」と言ってのけているシーン。後半の苦悩への布石としても効いている。しかし、そんな会話のあとバーでフィリップを口説くバーナムのタフさは好きだった。
後半はこうなるもんだと思った・・・
この映画ではフリークが大集合するので必然的に「虐げられた者たち」的なキャラが多い。またバーナムも貧乏出身なのでその側面を内蔵したキャラになっている。
ポンポン進んでいく前半を観ながら何のためのハイテンポなのかと窺っていたが、娘の「本物はサーカスなんかと違うの」発言で気づくことができた。バーナムが上流意識を持ちながら成功するとフリークたちは置いてけぼりになる。
バーナムは見た目が普通なので成功さえしてしまえば上に行けるが、見た目でアウトなフリークたちはそうはいかない。つまり二者は分断してしまう。この葛藤を描ければ大変な映画になりそうだと思って観ていると、
まんまとそこに正統派のシンボルみたいなリンドが登場し、彼女の力でバーナムは庶民客だけではなく上流客も手に入れてしまう。分断へと加速する。この成功スピードはそのまま仲間との分断スピードとして跳ね返ってくるのではないかとハラハラしていた。
リンドのステージに驚きと自信の表情を浮かべるバーナムはとても印象的だ。だがその裏でフリークたちとの団結が崩れていくことに本人は気づいていない。
※演出上はフィリップとアン(空中ブランコする女性フリーク)の手が離れ、アンがどっか行っちゃうことで提示されている。
バーナムの過剰な表情は、単に次なる成功への野心だけではなく、過ぎたる欲望が手元の成功をぶっ壊している様も示しているようで、実に見応えがあった。リンドの大迫力の歌唱で高まった雰囲気の中でこの演出は効果が抜群だった。こういううまい演出を観るとテンション上がるw
なおリンドのステージシーン自体はちょっといただけなかった。ダサかった。wikiによれば口パク(歌唱は別人)らしいが、だからってあのダッサイ歌い方はないべ。もうちょいなんかあるべ。それに19世紀にあんなポップな歌あるの?(まぁこれは仕方ないが)
そしてリンドのステージの打上げで分断が顕在化する時が訪れる。打上げには上流客が集まっているのだが、そこに感動したフリークたちが押し寄せてくる。だが入れてもらえない。バーナムが拒んだからだ。それで一気に「どうせ俺たちははみ出し者だから」とグレるフリークたち。
「来た!分断した!こっから丸く収めるか、ぶっちぎって絶縁するか、どっちも面白いぞ」と興奮して観ていたのだが・・・、この後特に分断が描かれることはなく、肩透かしを食らったw。
まぁ俺の山が外れただけなのだが、かといって代わりになるようなテーマも発生してこない。ぼやけた後半だった。「愛が足りない」というセリフがキーワード的に散りばめられているので、これを使った関係性の修復とかをイイ感じに描けそうなのだが。。。
苦悩する後半:正統と非正統、大成功と身近な幸せ。しかし何も解決していなくない?
後半の流れはこんな感じ。一言でいうと何の問題も解決していない。なお問題とは次の2点を指す①バーナムの分不相応に事業拡大したい欲、②事業拡大するときに家族やフリークたちが頭からすっぽ抜けること(この点は明示されていないので観る人による部分が大きいかも。明示されていないからぼやけてもいるのだが)。
「バーナムがリンドと全米ツアーへ(家族との関係が希薄に)」 → 「サーカスがマンネリ化して売上減(フリークたちの疎外感が募る)」 → 「フィリップとアンがもつれる」 → 「バーナムとリンドが決裂」 → 「サーカスが火事で焼失し、家族も実家に帰る」 → 「フリークたちが『あなたに生きる希望を教えてもらった』と言って励ます(は?!)」 → 「妻を取り戻しサーカスを再開する」
バーナムはリンドを失い、家族を失い、火事でサーカスも失う。ここで自分の人生を振り返って何か(特に問題点)を改めるかと思いきや別にそんなことはしない。
具体的にどう立ち直ったのか劇の流れを思い出してみると、妻に出て行かれて意気消沈しているところに、周りからわらわらと人の良いフリークたちが集まってきて「あなたに生きる希望を教えてもらった」と励ましの歌と踊りを披露してくれるのである。
この流れを超簡単に言うと、バーナムはこれまでに積んだ善行の貯金(といってもフリークたちを雇っていただけのこと)の力で立ち直るのである。自分が抱えていた問題を解決して問題解決能力が向上するわけではない。
だから別にバーナムの考えが変わるとか世界観が変わるとかそういう成長はないのである。
それはそれでいいのだが、代わりに効いている「フリークを雇っていたという善行」もそんなにいいもんじゃない。人生をやり直すだけの効能があるかは納得できない。なんせ小人のチャールズの雇い方なんて前述のとおりメチャクチャ雑だった。その後で何か関係性を深めるシーンもなかった。
バーナムがフリークたちの傷ついた心を慮るシーンは特になく、自分の成功のためだけに使っていたのである。意地悪くまとめると、あまりにも人間扱いされて来なかったフリークどもは雇って活躍の場を与えただけで「素晴らしい人生をありがとう、バーナムさん!凹まないでよ!」なのである。
あまりにもおめでたい展開でちょっと拍子抜けした。つまりバーナムの悪いところは治っていないのである。分断構造に固執して観たせいで、俺が映画の大事な要素を取り
つれづれ・・・
・リンドとは全国ツアーの途中でうまくいかなくなる。スキャンダルなキスで衝撃的な別れ方だったが、その後リンドは一切出てこない。彼女は華やか要素を劇に盛り込むための存在であって、人物自体に意味があるわけではなく用が済んだあとは出す必要がなかったのだろう。
・派手なミュージカルシーンを描くのにCGを多用しているがこれは考え物だった。基本的にCGをバンバン使ってしまうと「何でもできんでしょ、それ使えば」という見方になってしまい冷めるからである。使うならトランスフォーマーとかスパイダーマンみたいにビル壊すのに10秒かけるくらいの大型映像にしないと、どうも安っぽくなる。この映画では少し安っぽいCGだった。また俺だけかもしれないが、CGを多用されるとどうせ音声も調整しまくってんでしょという気持ちになってしまった。
・バーナムが実家に帰った妻をビーチに妻を迎えに行くシーンは冒頭の再現でありベタな見せ場。
・サーカスの再建をみんなで決意するシーン(焼失後のがれきの上)でフィリップとフリークたちが口を合わせて「バーナムに生きる喜びを教わった」という言うが、フィリップってバーナムのサーカスでそんな良い目に遭ってたんだwいつやww
・一風変わった冒頭も印象的。ど頭はショーで始まるのだが、バーナムは会場の聴衆に向けたショーをしていない。むしろ聴衆の座席の下から映画の観客に向けたショーをしている。さらに聴衆もバーナムと一緒にリズムを刻んでショーをつくっている。リアリティを考えるとナンセンスだが、「こういう風に楽しむ映画だよ」というメッセージを送ってくれるので安心して頭空っぽで楽しめた。まぁいろいろ考えちゃったけどw。
こぼしたのかもしれない。
なおフリークたちはバーナムを励ましただけだが彼らには集客力という実力があるため、仲間になってくれただけで即バーナムの稼ぐ力は(ある程度)回復する。その回復した勢いでグレイテストショーをしに行ったのである。
※友人から指摘を受けて、ラストのバーナムがあっさりフィリップに興行主を渡すシーンについて考え直そうと思っています。いつか見直そうと思います。
ミュージカル映画が好きな人にはたまらん
映画が公開された当時は
ミュージカル映画はラ・ラ・ランドしか許せない自分がいて
どうしてもつまらなさそうだと思い見ませんでしたがWOWOWで放送が決まったとき、思い切ってみました。
1回目鑑賞後全ての曲をすきになりました。
何かと話題になった「this is me」がこのようにして歌われたのかと思うと、何度見ても歌唱シーンに胸を打たれます。
なんと言っても配役全てが良かったです。
ほとんどダンサーさんが起用されているみたいですけど
演技も、ダンサーさんだとは全然気づかないくらい見入ってしまいます。
映画の上演時間自体長くもなくちょうどいい長さだなと思うので内容合わせてとても満足する映画です。
リンダとのスキャンダルが発覚するまで彼らを出し物扱いしていたP.Tバーナムは頂けませんでしたしヒュージャックマンのクズっぷりがめちゃくちゃ良かったです
何度でも観たいと思う映画です
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