グレイテスト・ショーマンのレビュー・感想・評価
全1240件中、841~860件目を表示
This is me
IMAXで鑑賞。
出だしからいきなりの見せ場で引き込まれる。全体を通して色使いや構図を良く考えて作くりあげられている、勿論音楽も素晴らしく終始圧倒される。
物語は主人公の立身出世物語であると同時に、フリークス(奇形、異形)と忌み嫌われ居場所のない者達の自己解放の物語。単純に善悪や正誤で語れない、濁してはあるがかなりエグい部分もありドラマにしたらかなりの長編が出来るのではないかと思う。
話は駆け足で進むが、”This is me”を歌う髭面の女性を先頭にフリークスが劇場から街に躍り出るシーンは圧巻。『これが私』と歌いあげながら、見る者に自分達を受け容れるか否かを迫って来る。
とても楽しめたのと同時に、今の時代は当時と変わったのか?誤魔化すことが上手くなったのではないか?という事を止め処もなく考えさせられた。
存外に政治っぽくなくて拍子抜けするほど。テーマそっちかぁ!?的な。...
個人的にはミュージカル映画ナンバーワン!
とても良いミュージカル映画だった!
ショーのスタートと盛り上がるナンバーを見せつけ、観ている者の興味をグッと惹きつけるのオープニングからまず素晴らしい!
そこから過去のストーリーが始まり、幼いバーナムと将来の妻のお互いを想う気持ちを歌い上げるナンバーも微笑ましい仕上がりで彼らの良き人柄も伝わってくる様。
子供達と慎ましく微笑ましい生活を送っているバーナムは子供達の意見からアイデアを生み、サーカスという道を見いだしていく…
そこで彼が見出したのは、身体的コンプレックスを抱えていたり、好奇の目にさらされ、表から隠れていた者たち
彼らが表にくり出して、パフォーマンスを披露するナンバーも前向きさを感じる素晴らしいナンバーでとても良かった。
そこから彼は成功を追い求め始めていくのだが…
彼がフィリップを誘うナンバーもリズムが心地よく観ている者もノリ良く観られるし、歌姫が歌うナンバーもバーナムもより成功を求めてしまう心情にリンクするかのような歌詞で物語を彩っている。
”This is me”はホントに素晴らしいメロディと小気味よいリズムと前向きな歌詞が素晴らしい。
バーナムはもっと成功を求め始め、歌姫のプロデュースへと傾倒していき、サーカスの仲間たちや家族とも隔たりができ始めて…
端的に言ってしまえば、かつて貧困にあえぎながらも、家族と慎ましく生活していた男の成功とより成功を求めた上での挫折、そして再生を描くという王道コースのストーリーである。
だが、そこに彩られた素晴らしいミュージカルナンバーが物語を鮮やかにし、観ている者たちを、時に小気味よいリズムで盛り上げ、時に登場人物の心情を切なく歌い上げ、観ている者の感情をグッと揺さぶり盛りあげてくれる。
挫折し、全てを失ったバーナムに手を差し伸べる彼らがとても愛おしく、その後に再起をかけるように歌い上げられるナンバーも前向きなメロディと歌詞がとても心地よかった。
そして、再びサーカスを再興させ…ここでオープニングに繋がっていくのもこれまた素晴らしい展開であり、この素晴らしい王道コースを最高のエンタテインメントとして仕上げてくれる。
とにかく劇中で披露されるミュージカルナンバーがどれも素晴らしく物語を彩ってくれるのでとても心地よかった。
ポジティブなナンバーも多く、最後は彼らの幸せそうな表情で終わるので、劇中を爽やかかつ前向きな気持ちで後にすることが出来る素晴らしい映画だった。
ザック・エフロンの進むべき道
絢爛な美術と美しい衣装、派手なミュージカル・パフォーマンス。視覚的聴覚的にはとても楽しく充実したミュージカル作品であったのは間違いないのだが、作品の内容を考えるとどうも物足りないものがある。感性的にはなぜか充実感が足りない。
P・T・バーナムという実在したショーマンを主人公に据え、当時不謹慎と言われていたサーカスを成功させる様子を軽快に描いた作品で、それ自体はとてもいいのだけれど、ミュージカルシーンの華やぎとは別に、物語自体が持つ内容がまったくそれに追いついていないような印象。ただただ、サーカスを起こした男の話であるというだけに過ぎない。ホラ話やハッタリなどを自在に操ってショウを成功させたその折々の巧みな話術や裏技やテクニックなんかがまったく描かれず、とにかくミュージカルシーンを挟めば何もかもうまく行ってしまうというような強引な展開。「フリークス」と呼ばれることもある、個性的な特徴を持った人々を起用していく様子や、彼らと心を通わせるようなシーンがあまりにも粗雑にしか描かれないため、終盤で彼らがこのサーカスのことを「家族だ」とまで言い切ったその言葉を素直に受け止められるだけの裏付けが物語には備わっておらず、P・T・バーナムと彼らの間にある絆がまったく見えなかったのは大きな痛手。
映画のテーマには、現在ハリウッドだけでなく世界中で叫ばれている差別や偏見といったタイムリーな内容を擁していながらも、物語として繰り広げられる考察や導かれる結論には目新しさはなく、それを補うのが主題歌「This is Me」だというのは、映画としては不本意であるべきことだ。「This is Me」には、人と違うことやマイノリティであることを含めて、ありのままが自分自身だと謳う実に力強いメッセージが込められた一曲だが、このたった一曲がストーリー以上に多くを物語ってしまった。この一曲を前に、ストーリーが完全に希薄に感じられてしまったのは誤算であるはずだ。
P・T・バーナムという、嘘とハッタリを駆使して繁栄した実在の人物を演じるに、ヒュー・ジャックマンは少々ミスキャストな気もする。善良なイメージの強いジャックマンがハッタリ屋であるというのがなかなか結び付かず、もっと下俗的な胡散臭さをポジティブに表現できる俳優が相応しかったのではないかと思う。ジャックマンが演じるとP・T・バーナムがまるで英雄のように見えてしまいがち。もちろんP・T・バーナムは悪人ではないが、どこか狡猾さやずる賢さを孕んだ役者の方が似合う役柄のように思う。無論、ミュージカルスターとしてジャックマンの起用が表目であることは疑いようがなく、パフォーマンスには大満足なのだけれど。
一方で、ここ数年はお下劣なコメディ映画の出演ばかりが続いていたザック・エフロンが、久しぶりに「ハイスクール・ミュージカル」のころを彷彿とさせるような作品と出会ってくれたことは個人的にとてもうれしい。ヒュー・ジャックマンと繰り広げるバーでのミュージカルシーンの掛け合いは、ミュージカルスターの先輩と後輩の楽し気なバトルのようでもあり、エンディングなどまさしく先輩から後輩へのバトンタッチそのものだった。これこそがエフロンの進むべき道であり、この出会いを機に、ミュージカルスターであるヒュー・ジャックマンの正当な後継者として突き進んでくれないだろうかと私は真剣に願っている。歌唱力とパフォーマンス力、そしてスター性を持っているのだから、今からでも遅くないからブロードウェイ・ミュージカルなどでどんどん経験を積んで、次世代のヒュー・ジャックマンになってくれないかなぁと、この映画を見ながら本気で思った。
人間とは、愚かな生き物です
驚きです!Amazing!!
最高のミュージカルです!!!
私が、そもそも、ミュージカル・ファンだからかも知れませんが、
音楽・映像・ストーリーの3拍子揃ったいて、
感激で涙を拭きながら、体でリズムを取って踊ってしまう作品でした。
「多様性を受け入れる」とは、
「個性を尊重する」いう事だと思います。
しかしながら、
悲しいかな、人間には、
「上昇志向」があり、
一旦、成功してしまうと、
「差別意識」や「上流意識」が芽生え、
多様性を受け入れず、個性を否定する様になってしまいます。
本当に、
人間とは、愚かな生き物です。
でも、この様な作品を創れる米国は、
トランプがひどくても、健全な証拠ですね。
蛇足ではありますが、老婆心ながら今の若者に
是非とも観て頂きたいミュージカルは、次の4本です。
「シェルブールの雨傘」(1964)
「サウンド・オブ・ミュージック」(1965)
「メリー・ポピンズ」(1964)
「マンマ・ミーヤ!」(2008)
Michi
PS : 幼少期を演じた、「ローラ似」の女の子が
めちゃくちゃ、かわいかった。。。
レビュー
いきなり
音楽はすごく良かった!
口コミ評価高かったからちょっと期待してしまったんですが、ララランドもイマイチだなって思った私的には内容は至ってありきたりで大した事ないなって思いました。
ただ音楽(曲調)は、希望に満ち溢れてる感じで、すご~く良かった!好き系でした!
ザ グッド ショーマン
前例の無い“地上最大のショウ”に我々は魅了され続ける
私事で久々の劇場鑑賞。いつも通ってる馴染みの劇場が新鮮に感じた。
また、作品も劇場で見るに相応しいエンターテイメント・ミュージカル・ショーであった。
アメリカでOP成績は不発だったものの、その後驚異のロングヒットになったのも、この楽しさだからだろう。
サーカスの原型となるショー・ビジネスの礎を築いた興行主P・T・バーナムの実話に基づくミュージカル。
レビューはほとんど絶賛で溢れていて、勿論それは充分分かるが、ちょっと気になってた点が。
と言うのも、バーナムはいわゆる“フリークス・ショー”の興行主としても有名。
エンターテイメントに徹する余り、それらはカットされるんじゃないかと危惧したが、ちゃんと触れられていて一安心。寧ろ、重要なポイントの一つでもある。
バーナムがスカウトしたのは、小人、髭の濃い女、毛むくじゃらの男、巨人、巨漢、有色人種などなど、社会から疎外されている人々。
彼らをショーに出演させる。
見世物と思われても仕方ない。
興行の為の金目的だったかもしれない。
が、社会から隠されるように生き、日陰の存在だった彼らが、初めて日の目を見る。その圧巻のパフォーマンス!
普通の人と違う、ヘン…なんかじゃない。個性。
差別・偏見を、歌って踊って、跳ね飛ばせ!
アメリカでヒットした理由もそれかもしれない。
本格的なフリークス・ショーを期待してる人には大いなる期待外れだが、実在の人物を題材に、メッセージ性のあるミュージカルになっている。
ストーリーそのものはツボを抑えているものの、少々平凡か。
ゼロからスタートし、成功を収め、その成功をさらに追い求める余り本当に大事なものを忘れ、再びどん底へ…。
家族愛とか仲間との絆とか、ちと描かれ方はステレオタイプ。
ある時バーナムは女性オペラ歌手の歌に惚れ、彼女と共に興行ツアーへ。家族やサーカスの仲間を置いて…。
バーナムの傲慢な部分も少なからず描かれてはいるが、もうちょっと深く描かれていればドラマとしてもよりメリハリ付いただけに惜しい。
しかし、夢を諦めない姿や、全てを失ってからの再スタートなどは非常にストレート。
それを盛り上げる歌やパフォーマンスが素晴らしい。
ヒュー・ジャックマンはもうさすがとしか言い様のないミュージカル・スターっぷり。
同じくミュージカル出身のザック・エフロンも下手な青春ラブやコメディやるより実に生き生きしている。
『ラ・ラ・ランド』の音楽コンビによる数々のオリジナル楽曲がどれも素晴らしく、お気に入りが一つに選べない。
本作もまた、前例の無い事を成し遂げた者の話。
誰も見た事無いものを見せる。
その新鮮さ、ワクワクこそ、本当の“地上最大のショウ”。
飽くなき姿、圧巻のショーに我々は魅了され続ける。
ファミリー向けララランド
透けて見える差別意識
予告編を観て、ミュージカル好きであることと音楽的に好みかもしれないと感じたため鑑賞しました。
しかし、オープニングから心は掴まれず、音楽的にもPOPs/Rock度が高すぎてさほど惹かれず、正直嗜好に合わず期待外れだったな、との感想を持ちました。ヒゲの女性が絡んでくると、グッとゴスペル感が強まりめちゃくちゃ良くなるんですが、それ以外はなぁ〜。
あと、オペラ歌手ジェニー・リンドの唄がオペラじゃないとは!セリーヌ・ディオンとかの、90年代ディーバ調の曲でした。映画Youthのエンディングで流れたSimple Song #3のようなクラシカルな名曲を期待してしまったため、激しくゲンナリ…ジェニー・リンド自身は超美人で素敵だったんですがね。歌詞は悪くなかったです。
とはいえ、This is Me は名曲だと思いました。流れるタイミングも良かったし、映像も素晴らしかった。歌詞もドラマとリンクしていて上がりました。
あと、エンディング近くで流れる、バーナム復活の曲も良かった。ヒュー・ジャックマンは歌っていると角度によってはアメリカンロックの聖人・聖ブルース・スプリングスティーン師匠(通称ボス)似ていて、
「ボスっぽい!曲もボスっぽくもなくはないかも!」
と二次創作的にテンション上がりました。この曲の歌詞の一部に「光に目がくらまないように」とあり、思わず
「おおー!まるでBlinded by the Light じゃん!熱い、熱いよボス!」
と感動。この曲が一番好きですね。This is Meとこの曲はiTunesで購入する予定です。あと、ラストにかかる、予告編でも流れた曲も結構好きです。
ストーリーはハナから期待しておらず、予測通りの雑で凡庸なものだったため、特に言うことはありません。ただ、バーナムが一貫して妻と2人の子をブレずに愛していたのは良かったです。
【追記】
日が経つにつれ本作への不快感が強まってきました。
本作で特に気に食わない部分は、今流行りのダイバーシティについて、「共存してますよ」と上っ面では言っているけど裏では上から目線の傲慢さが透けて見えるところです。端的に言うと偽善。差別意識が透けて見えます。
猛毒を甘いキャンディで包むようなテクニックが背後に見え隠れしており、それがゲッペルスの宣伝テクニックみたいなものにも通じるように感じられます。腹も立ちますが、本作が受けてしまうことに怖さも感じています。
製作陣はわかっていると思います。偽善的な製作陣と偽善者バーナムはパラレルな存在です。
麻薬的な歌とダンスを与えれば、客は偽善や差別などわからないだろう、とタカをくくっているのだ。事実、本作へのリアクションはそんな感じです。製作陣大勝利だなF**k!
伝記映画ではない
全1240件中、841~860件目を表示