「ボリショイ・バレエ団のプリマドンナのドミニカは病気の母を介護しなが...」レッド・スパロー よねさんの映画レビュー(感想・評価)
ボリショイ・バレエ団のプリマドンナのドミニカは病気の母を介護しなが...
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ボリショイ・バレエ団のプリマドンナのドミニカは病気の母を介護しながら慎ましやかな生活を送っていたが、母の治療費を捻出するため叔父の勧めでロシア政府の諜報機関で訓練を受けることに。人里離れた訓練施設で過酷な訓練に耐えたドミニカは、ロシアの機密情報を探ろうと暗躍するCIAの諜報員ナッシュに近づきナッシュへの情報提供者を突き止めるべくブダペストに赴くが・・・からのかなり渋めのスパイスリラー。
ジェニファー・ローレンス演じる主人公ドミニカが肉体的にも精神的にも徹底的に痛めつけられる描写に尺を大幅に割いていて実に痛々しいですが、ボロボロになったドミニカが叔父にある提案を申し出るところから一転怒涛の展開に。派手なアクションがほとんどない中で一気にストーリーを纏める展開は圧巻で、ジェレミー・アイアンズ、シャーロット・ランプリング、ジョエル・エガートン他ベテラン陣の渋い演技も相まって手足が痺れるくらい冷たい質感のスリラーに仕上がっています。随所に出てくる拷問シーンは尖端恐怖症の私には格別辛かったですが、昨年の『アトミック・ブロンド』とは全く異質のテイストは十二分に楽しめました。
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