「【”架空の人物を演じ続ける虚しさ・・・。”と、その人物を造り上げた人々、振り回された人々を描こうとした作品・・。】」ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”架空の人物を演じ続ける虚しさ・・・。”と、その人物を造り上げた人々、振り回された人々を描こうとした作品・・。】
―”J・Tリロイ事件”
2000年代半ばの実話。
母親から、男娼となる事を強制されて育てられた男性、”J・Tリロイ”が、自らの生い立ちを綴った
「サラ、神に背いた少年」を文壇に発表し、一躍時代の寵児になった。
けれど、J・Tリロイは、実は・・・。ー
◆感想
・J・Tリロイを演じた、サヴァンナを演じた、クリスティン・スチュワートの、今ままでのイメージを払拭するような、短髪で、中性的でボーイッシュな姿は魅力的。
・J・Tリロイに惹かれる女優で、映画監督でもあるエヴァを演じた、ダイアン・クルーガーも、当然美しく、魅力的。
・サヴァンナにJ・Tリロイを演じるように”軽い気持ち”で依頼した、「サラ、神に背いた少年」の本当の著者、ローラ・アルヴァートを演じた、事態が自分の想像を超えて大きくなっていく事態を楽しみながら、サヴァンナと共にマスコミに徐々に追い詰められていく姿を演じた、ローラ・ダーンも魅力的。
<だが、映画を観ていて、彼女達の姿は魅力的ではあるが、作品には魅力を感じられなかった作品。物語の流れが、場当たり的で、サヴァンナのアヴァターを演じ続ける事に、悩む姿も弱い。
ダイアン・クルーガーのJ・Tリロイに対する態度の変容の仕方も違和感がある。
当時、J・Tリロイを絶賛した、数々の著名人の中で、コートニー・ラヴ(故、カート・コヴァーンの奥さん)が実際に出演しているのには、少し驚いたなあ・・。>
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