スイス・アーミー・マンのレビュー・感想・評価
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一見、アホ映画
スイスのアーミーナイフのように、体の各部位が色んな機能を持ってて、主人公のサバイバルを助けてくれる人、というのがタイトルの意味。死体やけど。生き返るけど。演じるのはハリー・ポッターやけど。
その機能ってのが、ガスで水上スキー、口から水のタンク、腕がナタ、指が火打ち石、口で噴射・発砲、そして局部が方向を示すコンパス!映研の男子大学生レベルの発想!
しかしもう一つ重要な役割を持ってて、会話によって主人公に気付きや勇気を与えるんや、コレが。
人妻に恋して盗撮したりして、少しヒネ気味な主人公やけど、生き返って記憶をなくした死体の根源的な質問に、誠実に答えたりして、ほんとは良い奴。ポール・ダノ、こういう役ハマるよなー。
スタッフの中に妻のゾーイ・カザンの名前あり。
君は僕の勇気
大当たりでした!
見てよかった。
予告を見たときから決めていたんです。
もうストーリーなんかは気にしないで、頭を使わなくて笑える映画をたまには見に行こう。
それならこれだと。
見事に覆されました。
ラストにかけて、畳み掛けるような流れがよかった。
もうそこには、さっきまでの笑いとかなかったです。
最後の最後のオナラのシーン。
大人は顔を歪め、女の子だけがケタケタと笑っていました。
この映画の象徴的な場面だと感じました。
ありのままで生きればよい。
子どもの頃はそうだったでしょ。
どうして君はできないの?
醜さは誰にだってある。
だから恥ずべきことではない。
主人公がやっと変われました。
だけど、ラドクリフ君はこの世界ではどうやら生きることができなかった。
この世界への批判だと受け取りました。
予告編を見た段階では、なぜラドクリフ君が、こんなくだらない映画に出演することを選んだのだろうと思っていました。
でも、正解だったと思います。
私も彼じゃなかったら見に行かなかっただろうし。
簡単で楽に見れる娯楽映画だと思っていたのに、ものすごく心を動かされた、意表をつく映画でした。
癖が強いため、あらゆる人へお勧めすることには向かないと思いますが、ちょっとでも気になった方は見て欲しいなと思いました。
盛りのついた死体
二人が海を爆走してのオープニングタイトルが良かったしラドクリフ君の存在感もハリー・ポッターは観た事は無いが見事に脱却している。
P・ダノの幻想てか想像でのラドクリフ君かと思えばチャント現実な出来事で!?
ラドクリフ君の存在をドウ捉えて良いのか最後まで解らずにエンディングに。
劇中で口ずさみながら曲が流れる演出は良かったし奇想天外な展開が続く中で地味なシーンに会話がほぼ下ネタな感じで。
熊に食われて終わったら驚きな展開だったしラストはラドクリフ君と一緒に海を爆走してのエンディングだったらスッキリしたのに。
ラドクリフ、そこまでやるんだ!
ハリーだけに「ハリーの災難」みたいな死体を使ったブラックコメディーかな?と思ってたら、
予想外にポール・ダノ演じるはハンクの「自分の探し」の話だった!
何よりもラドクリフ、そこまでやるんだ!感が半端ない。
白目剥くは、首絞められるわ、木から吊るされるわ〜〜
挙句、口に棒っきれや毛(設定ではヒゲ)を突っ込まれるわ!
しかもお尻丸出し!
服を着ててお尻だけ丸出しにされるのは真っ裸より恥ずかしいかも〜〜
それほど長い映画では無いけど結構ファンタジー部分が強いので
割としっかり観ないとちょっと混乱するかも〜
冒頭書いたようにダークコメディーだと思って
気を抜いて観に行ったら(笑)
部分的に咀嚼できないところがありました。
でも、ラドクリの頑張りを観るだけでも値打ちはあります!
ブロードウエイの舞台でも評価が高いラドクリフ。
かつての人気子役のその後の姿を数々見ているだけに
セカンドキャリアへと果敢にアタックし続ける姿がホッとします。
頑張ってね!!
予想外に重い。
おバカ映画で楽しむ予定だったんだが、、
良い意味でちがった。
孤独とか、生きてる事とか、大切な人とか
半ば腐った死体が飲み込んで、グチャグチャになって
排泄されて、なにかスッキリしない現実を置き去りに
デカイオナラをぶちかまして去って行くと言う話。
二人の役者はかなり頑張っていた。
素晴らしかったし、撮影楽しかっただろう。
CM出身の監督らしい速いカット割り、映像の美しさも楽しい。
少々複雑になってしまった後半、もう少し話の流れを大きなウネリに出来れば感動出来たかも、、と思った。
くだらな過ぎる
発想は、くだらなすぎて凄いと思う。
男子学生が家で友達同士のくだらない妄想で発展して、盛り上がるであろう内容。女子には絶対思いつかない妄想。
最初はもう、見ていられないくらいだったが、頑張って1時間くらいすると、なんかわりかし世界に入り込んで行った。でも、結局なんだったのかわからず終わる。ある意味、この内容を映画にしてるのが凄いと思う。
今年一番の衝撃
こんなの考え付かない。俳優陣の演技、映像、森での生活における小物などは勿論素晴らしいが、特に素晴らしく感じたのは音楽だった。動きに合わせた軽快かつ神妙なハーモニーが、映像と相まって物凄く揺さぶられた。こんなに心から楽しい映画は気持ちが良い。
ハートフル下ネタ
あまり観たことのないジャンルの映画だったので、すごく面白くてすごく疲れた。
最初から飛ばしまくりだったので、出オチだったらどうしようかと心配になったけど、中だるみも無く、最後の最後まで面白かった。
生きるってことと下ネタは切っても切り離せないんだな…とか思わされてしまうほど。
そして、始終おならに振り回された。
おならに笑い、おならに泣く。
BL的な雰囲気もちょいちょいあって、まぁそれもよし。
音楽もとてもよかった。
監督の次回作も楽しみ。
意外に難しい
笑えるおバカな映画を観に行ったつもりなんですけど...
死体発見後、色んな便利機能を発見し、何とか会話が出来始めたあたりで笑いつつも、ちょっと寝入ってしまいました。
目覚めたら簡素な山小屋出来上がってるし、死体はペラッペラ話してるし、ちょっと喋りすぎじゃないですか?
その後無人島でないことが分かった辺りから、話がどんどんおかしな展開へ。
ラストは主人公手錠かけられるなんて、そんな真面目な映画だったんですか➰
ファンタジー
シュール笑
そしてファンタジー。
人との関わり、夢や希望が生きるエネルギーになるのだ
メニーの背景が語られないのがなんとなくもやもやするが、ある種の世界観が存在していて
それを楽しめると面白く観れると思う。
主人公ハンクを理解すると、すべてが繋がる。
実はハートウォーミングなラブストーリー‼︎
冒頭、ポール・ダノ演じる主人公ハンクが漂流した無人島で孤独に耐えかね自殺するシーンから始まり「人は死の間際に走馬灯の様に人生を振り返る…」との台詞もあり、前編 死の間際の妄想的なファンタジーなのかと思ったのですが…。
最終的に、思いを寄せる女性の家の“裏庭”にたどり着いちゃう⁈
エッーー‼︎‼︎(太平洋の無人島)→(オナラジェットボート)→(大きな島 ⇨ 思いを寄せる女性の裏庭)。
と言う事は最初の小さな無人島は、ハンクの絶望した心境を投影した妄想。
現実は… 知的障害を持っ思春期の主人公が思いを寄せる女性の家の裏の森で、首吊り自殺をしようとした所、失敗。川から流れ着いた自殺死体を相手に自信の殻を打ち破り、女性に気持ちを伝えるという心の葛藤を、無人島からの生死を賭けた脱出劇(ジュラシックパーク的)になぞらえ妄想と現実が錯乱した数日間を描いた、青春ラブストーリー(健常者ならただのストーカーなのですがw)。
精神的に未発達であるがこそ、ハンクの発想が全て中二病的でピュア。だからこそ川から流れてきた死体、ダニエル・ラドクリフ演じるメニーとの人間関係の構築がとても自然でコミカルに描かれており、それが物語の角となって奇妙奇天烈なファンタジーの世界観を生み出す事に成功している。
「恋とはなにか? 普通とはなにか?」ハンクの不安・喜び・悲しみ・人間性がジワジワと感じられ、ホッコリした勇気をもらいました。
そしてこの作品の最重要ワード Fart(おなら)w
「生きる」→「食べる」→「出す」→「(健常者の)マナー」→「普通とは?」→『ありのままの自分』いう構図なので、全編見終わった後、すべて納得出来この作品の深さに考えさせられました。
また映像と音楽も、スパイク・ジョーンズのような雰囲気があり、とてもオシャレ♡ そう考えると現実逃避し妄想の世界に入りこんでゆく『かいじゅうたちのいるところ』に近いニュアンスでもありました。
精神障害の主人公/死体ボート・死体水筒・死体マシンガンetc… 通常タブーとされる要素でここまでのファンタジーを創り上げたハートウォーミングな発想力 ‼︎
ダニエル・シャイナート&ダニエル・クワン監督、これからが楽しみな監督です。
ガス式死体ボート
リアリティなんてガン無視のトンデモ展開がずーっと続くんだけど、ツッコミする気力も湧かないほど力が抜けて笑えてしまうのが憎い。
多すぎる下ネタが仕事終わりの夜に沁みてくる笑
記憶と価値観がバグったメニーがかわいい。
彼が喋りだしてからはこれからどうなるんだろうとワクワクできた。
危機感に欠ける工作や恋の妄想はまあまあ楽しいから良いんだけど、しょっちゅう流れる歌のパートは少し冗長に感じた。
ジュラシックパークのテーマが頭から離れないよ…
終盤はかなり急ぎ足に進むので置いてかれる感覚になってしまった。
メニーとハンクの人生についてしっかり触れられず大した深みもなかったのが残念。
死体とともに森を抜け出す、面白い映像や体験ができたのでそこは良かったかな。
ダニエル・ラドクリフは演じていて大変だったろうな…
珍味だが刺さる…
珍味というほかない。
ダニエル・ラドクリフはどこまでも死んでいるがめっちゃ喋るし、ポール・ダノはノンシャランとしているがどこまでも孤独だ。
珍妙なルックとは裏腹に、孤独とはどんなものかと、そこからどうしても逃れられない人生とはどんなものか、を突きつけてくる。
おならジェットスキーに笑い、バスでの出会いに涙する…刺さるね…
あ、あと劇判がものすごく良かった。人の声を重ねて作っていて、まさに孤独を象徴していた。
新たなダニエル・ラドクリフの代表作
こんなにも下品極まりない、でも同時にこんなにも哲学的な映画はない。人間はバカでみっともなくて汚い生き物だ。でもそれで良い。一度しかない人生をありのままの自分で、肩の力を抜いて生きた方がずっと素敵に違いない。それを教えてくれる映画だった。
ダニエル・ラドクリフはもはや「ハリー・ポッターの」という描かれ方から完全に卒業しただろう。今や立派な実力派若手俳優の1人だ。
もっともっと彼の出演作品は日本で公開されるべき。今後も彼には注目して行きたい。
この作品は彼の新たな代表作と言っても過言では無いはず。
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