ある決闘 セントヘレナの掟のレビュー・感想・評価
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タイトルなし
ストーリーに派手さはない。父親を殺されたテキサスレンジャーが裏でメキシコ人狩りを商売にする村の宗教家ウッディ・ハレルソンに復讐する展開。しかし、妻は洗脳されたままなのか、ラストが釈然としない。
単身赴任にすればよかった・・・
現代的にとらえるとオウ〇真理教の教祖みたいな存在。蛇を使った儀式とか、デビッドの妻マリソルまでもが心酔していってしまう、おぞましいプリーチャー。この宣教師役をウディ・ハレルソンが演ずると、怪力まで使ってきそうで怖い。ただし、息子はヘナチョコだ。
レンジャーのデビッド(ヘムズワース)の潜入捜査。マリソルが一緒に連れてってというから、二人でやってきたメキシコに近い町マウント・ハーモン。プリーチャーに会うといきなり保安官に任命されるという驚きの展開だったが、オカルトの力で横恋慕するという不気味さ。メキシコに近いのにメキシコ人がいない町だったが、清国人とかイギリス人が騒ぎを起こす。普通の西部劇ではない展開だ。
ナオミという娼婦もキーパーソンだ。彼女のおかげでプリーチャーを始めとする“狩り”の存在が明らかになるのだ。メキシコ人を捕らえて、一人200ドルで狩りをする金持ちたち。「人を殺したことがないんだ。誰でもいいから殺したい」と、現代にも通ずる殺人願望のある病んだ人間。さらに20年前に父親をプリーチャー・エイブラハムに決闘によって殺された因縁がどうなるのかとスリリングに物語は進むのだ。
暑そうな町ではあるのに神秘的で邪悪の香りがして、どことなく寒々しい朝霧の中。デビッドが早起きだからといって、ウロチョロしまくってるシーンではついつい「気をつけろよ」と声をかけたくなるほど緊張してしまった。
信仰の脅威と恐怖。人間のあさましさを描き出す西部劇。
【賛否両論チェック】
賛:信仰をかさに町を牛耳る悪党と、不正を暴こうとするテキサス・レンジャーの、緊迫感溢れる探り合いや、その後訪れる壮絶な闘いの様子に、観ていてハラハラさせられる。“信仰”というものの大きさも、改めて痛感させられる。
否:かなりグロいシーンが多めなので、苦手な人には向かない。
“説教師”と呼ばれ、宗教と権力で町を牛耳る男・エイブラハムと、そんな彼と浅からぬ縁を持ち、残虐な事件の真実を暴こうとするテキサス・レンジャーのデヴィッド。2つの孤高な魂が交錯する時、不気味な緊張感が漂います。
そして全てが白日の下に晒された後は、まさに“果たし合い”と呼ぶにふさわしい、壮絶な闘いの火蓋が切って落とされます。描写はかなりグロめなので、注意が必要です。
全体的な展開はかなり静かなので、気をつけないと眠くなってしまうかも知れませんが、男達の命を懸けた戦いの行方を、是非ご注目下さい。
プリースト
州知事の命を受けメキシコ人の死体が流れ着く川をさかのぼり辺境の町へ赴くテキサスレンジャーの話。
旅事態に物語はないけれど、宗教がかったエイブラハムの存在は地獄の黙示録のカーツ大佐を思わせる。
派手なドンパチとか決闘とかそういうヒリヒリするような作品ではなく、よく言うウエスタンとは異なるけれど、薄気味悪さと懲悪と、完全にスッキリさせてくれる訳ではない終わり方はなかなか良かった。
作品に入り込み難い
普通に西部劇だと思っていたら、えっスピリチュアル系だったの?って展開に。かと思ったら西部劇に戻ったり。ストーリー展開が唐突と言うか、とっ散らかってる印象。本筋のストーリーがあってこその枝葉のストーリーなのに枝葉のストーリーのが前に出てきすぎて本筋に入り込めなまま終わった感が強い。
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