「揺るぎなきピーター・バーグさん史上最高傑作」パトリオット・デイ 三遊亭大ピンチさんの映画レビュー(感想・評価)
揺るぎなきピーター・バーグさん史上最高傑作
「パトリオット・デイ」見て参りました。ウォールバーグ&バーグシリーズの第三弾ですかね?「ローンサバイバー」は大好きですが「バーニングオーシャン」は微妙だったので、あまり期待せずに鑑賞。
結論から申しまして、バーグさん最高傑作。テレビドラマの「24」を彷彿とさせる”緊張感”と”生活感”の両立。終始ハラハラが止まらない。身近に潜んでいたテロリストの怖さを体験できます。”身近に潜んでいた”という部分がこの映画の大きな特徴です。
役者も素晴らしいですよ本当に。ウォールバーグはもちろん顔が険しいし、安定の名優・ベーコン師、JKシモンズの穏やかな演技も堪らん。カバみたいなジョングッドマンも良かった。そしてラストのサプライズゲスト!あとは、出てくるキャラクターに嫌な奴が1人もいない。ストーリーを邪魔する嫌な奴が出てこないから、こちらもテロリスト捕獲に集中出来ますよね。
総じて、大傑作だと思います。実話なので結末は分かってたけど、それでもハラハラとドキドキと悲しみが止まらなかった。誰1人としてテロに屈しない姿勢に涙が止まらなかった。テロ行為は日本人にとっては馴染みのないものだけど、この映画を見ることでテロに対する考え方が変わるかもしれない。決してなくなるものではないだろうけど、こういう事実を1つ1つ伝えていく事が映画の役割の1つなんだと実感した。
人間て、自分がやられて嫌なことはしないほうがいいと思うんですよ。殴られたら痛いから殴らないとか、物を盗られたら嫌だから盗らないとか。テロについても全く同じことで、自分の目の前で爆弾が爆発したら嫌でしょ。そんな子供でも分かる事が考えられないテロリストは、やっぱり全員極刑に値すると思う。私はこの映画を見て心底テロリストを憎んだし、許せなかった。それはどんな汚い言葉で罵っても罵りきれないほどだ。そんな体験をみなさんにもしてほしい。