「緩急のある良作」ディストピア パンドラの少女 ちかしさんの映画レビュー(感想・評価)
緩急のある良作
何やら管理をされていながら、それをなんの疑問もなく受け入れる子どもたち。突然消える友人。前情報無しで観ると、冒頭の不穏な雰囲気ですぐに引き込まれます。
単にウィルスに免疫があるのではなく、「感染した」と「感染していない」の中間というセカンドチルドレンの設定だけでここまで世界観をつくれるのがすごい。
施設から抜け出してからはゾンビ映画の典型みたいになったので少し残念かなと思っていたら、終盤できちんと独自性を出してきた。
ギャラガーとメラニーが同時に外に出たときは、食べちゃうのかとハラハラしたけどそこまで残酷な話ではなかった。
オリジナルのタイトルと邦題があまりにも違うので何故かと思ったら、原作小説に倣ったみたい。ただ、そのタイトルのせいでラストのネタバレになっちゃっているのが、なんとももったいない。ましてや「ディストピア」ってなんだ、どっちかというと「ユートピア」じゃないか。
コメントする