「王道サメ映画」MEG ザ・モンスター KinAさんの映画レビュー(感想・評価)
王道サメ映画
公開初日の朝、人気の少ないスクリーンだったので存分にヒィヒィ言いながら楽しんで観られた。
序盤のレスキュードラマから巨大サメとの大格闘へのジャンルシフトが何だか新鮮。
少々御涙頂戴感は否めないけど一連のレスキューの件もドキドキして楽しかった。メガロドンはまだかまだかと疼きつつ。マシ・オカ氏、マシマシで頂戴!
数時間前までタイで飲んだくれてたはずのジョナス、潜水船の飲酒運転もお手の物、圧力の変化にも負けることなくその「最強感」を焼き付けられる。
いよいよ本題のメガロドンとの戦いに焦点が絞られてからはとにかく楽しいこと三昧。
水中ショット、船に身体を乗り出すサメ、リゾートビーチパニック、犬やシャークケイジまで盛り込み、想像以上に王道の「サメ映画」をやってくれていて嬉しく思う。
海中での追いかけっこはかなりゾクゾクした。メガロドン怖いよ…そして終盤はほぼ身一つでヤツに立ち向かうジョナスかっこいい。
個人的には血で海面が赤く染まる描写が大好きなので、ビーチのシーンではそれをもっとしっかり観たかった。せっかくあれだけ大量の人間がいたんだから。
チラホラ出てきた小さなサメ達(とはいえメガロドンが規格外なだけでこちらも十分でかいだろうけど)ももう少し恐怖の対象になってくれたら、より絶体絶命を感じてヒリヒリできたかも。
最後の小さなサメ軍団がジョナスより傷付いたメガロドンに矛先を向けたのは面白かったけど。血の香りぷんぷんさせてるんだから当たり前か。
レスキューの時もVSメガロドンの時も、チームが仲違いせず一丸となって戦おうとする姿勢がとても良かった。モリスの暴走はあれど。
ヘリーやスンイーがジョナスの行動を非難した時、これでチームが分裂して被害が出たら嫌だなと思ったけど案外速攻で反省してて笑った。
ちょくちょく挟まれる大袈裟な人間ドラマやステレオタイプすぎるキャラに若干萎える部分もあるけど、それを上回る勢いと楽しさがあったので満足。
暫定海底のそのまた先へ入る瞬間や、その新たな世界を探検する興奮もしっかり描かれていて良かった。
ジュラシック・パークやセンター・オブ・ジ・アース的な、好奇心をくすぐられる展開が好き。
これでまた海が怖くなった。来年も海水浴には行きたくないわ。