「早く「○われ。」と思った」IT イット “それ”が見えたら、終わり。 ハルさんの映画レビュー(感想・評価)
早く「○われ。」と思った
クリックして本文を読む
平日夜でも満席。両隣は高校生グループと咳き込みながらもポップコーンを食べ続ける男、という劣悪な環境も手伝って終盤のしつこさを「わかるけどもういいよ」と思いながら逆に笑うしかなかった。あのラストは良かったんだけどね。
映画もヤバいが客もヤバい、という評判を聞いたのは鑑賞後だった。
とまれこのジャンルで通過儀礼、成長をそれこそ丁寧にやっていたことは面白いなと思える。冒頭で割礼の話をはっきり出すなどとても親切なつくりで語られる内容は、懐古趣味に満ちている。『シング・ストリート』がそうであったように今作の監督である【アンディ・ムスキエティ】もまた同世代ということで「やはりな」と。
子供達の心のうちの恐怖を反映しているペニーワイズ、その描写の中でこれは怖いなと強く思ったのはベンのところだった。それはつまるところ自分の中の志向が反映しているのだろう。そのせいかは知らないが負け犬くんたちの中ではベンがお気に入りになっていた。あの中で誰に寄り添えるか、という見方も出来るのがこういう作品の人物構成の常ではある。そしてリッチーに寄り添えた人にとっては今作はあまり怖くなかっただろう。彼だけが精神年齢を高めに設定されていた。
コメントする