「マ・ドンソクを初めて見た!」新感染 ファイナル・エクスプレス kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
マ・ドンソクを初めて見た!
感染を中心とした列車のパニック映画といえば『カサンドラ・クロス(1976)』が思い出される。現代のようにゾンビ映画が未成熟だった頃、設定の発案といい、クライマックスのディザスターといい、新鮮で迫力があった。今は第三次ゾンビブームなのだそうで、土葬の習慣のない日本でもゾンビ映画が作られていますが、韓国ではまだまだ土葬の風習が残っており、日本よりもゾンビ向きなのかもしれません。
韓国各地で謎のパンデミックが発生しており、事情を知らないファンドマネージャーのソグ(コン・ユ)は娘スアン(キム・スアン)を連れて別居中の母に会わせるため、ソウル発プサン行きのKTXに乗り込んだ。発車寸前に謎の感染者が乗り込んでしまい、密室となった列車ではたちまちパニックとなる。
ソグは自分勝手でかなり利己主義的な父親であり、自分と娘だけが助かればいいと思うほどの男。妊婦ソギョン(チョン・ユミ)と夫サンファ(マ・ドンソク)がゾンビに追われ客車に逃げ込もうとしたときに扉を閉めてしまうほどです。この伏線は後に帰結しますが、こうした人間の本性を醜く描いているのも特徴の一つ。ソグはエンディングに向けて徐々に協力的になり、最後には人間らしいところを見せてくれましたが、もっと酷かったのがバス会社の常務ヨンソク(キム・ウィソン)です。なりふり構わず生きた人間を盾にしてゾンビから逃れようとする男を演じていて、ソグとは対照的にどんどん人間性を失っていくキャラでした。
ゾンビの怖さというより人間の怖さをメインに描いていて、個々の人間ドラマとして堪能することができました。走るゾンビはどうやって倒したらいいのか?と明示されていませんでしたが、どうも暗いところは苦手らしいという設定。嗅覚よりも聴覚が優れている。そして、ドアを開けられないという設定もユニーク、というよりこの設定がないと話が進まない。そのため、釜山まで列車を走らせたら、何とかなるんじゃないかと思わせるのです。
列車パニック映画と思って観ていたら、それほど緊張感で手に汗握ることはないのですが、ゾンビ映画として観たら及第点。ラストは号泣という触れ込みも嘘ではないかもしれません。劇場内ではすすり泣く声が聞こえてきましたから・・・
2017年9月映画館にて
kossyさん、マトリックス復活祭ご参加されたんですね😄😄わーいわーい
『マトリックス』のレビューが見当たらないのでこちらに、、
kossyさんは4DXですか?確か私の数少ない(一度きり)記憶では、4DXは後ろから風が来ましたが、MX4Dは斜め下でした。ビビり的には4DXに軍配、ドライアイ的にはMX4Dに軍配(笑)
なお、おっさんの髪をふーしてあげることで、おっさん的には5DXですね。