しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイスのレビュー・感想・評価
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ほんとに見て良かった
ひとつひとつのシーンが、本当に美しい。
色彩やらの映像としてはもちろん、物語としての美しさというか。
「清貧」という言葉はあんまり好きじゃないけど、
足るを知る生活というか、この2人はすごく豊かに暮らしていたんだと思う。
さて映画としては、主演の2人がやっぱり素晴らしい。
サリー・ホーキンスは柔和ながらしっかりした芯の強さを感じさせてくれたし
安定のイーサン・ホークは武骨ながらどこか茶目っ気を表現していたように思う。
実話ベースだということがちょうどいいスパイスにもなっていて、
劇中で2回、そしてラストに入った実際の映像で1回、とめどなく涙が溢れてきた。
悲しいとか切ないとかじゃなく、こんなに素敵な2人が生きていたことが心の底から愛おしくて。
映画としての満足度はもう間違いなく100点満点。
夫婦で見るのにぴったりな作品だと思う。
感動の実話!
カナダで有名な画家・モード・ルイスの
半生を綴った心温まる物語。
モードのしあわせの詰まった絵に、
モードとその夫エベレットの不器用な愛に癒されました!
重いリウマチを患うモードは、
家政婦を探すエベレットの元で、
住み込みの家政婦として働く。
モードの唯一の楽しみは、絵を描くこと。
家事の合間に、家の壁や窓に絵を描きます。
ある時、NYから来た女性が
一枚のポストカードを購入したことをきっかけに、
絵が飛ぶように売れ、一躍有名人に。
モードを支えるエベレット。
時折、感情を抑えきれず、当たることがあっても、
無骨で口下手なエベレットが紡ぎ出す言葉一つひとつに、
愛を感じます。
リウマチでうまく動かない手で筆を握り、
懸命に絵を描く姿は、まさに感動!
彼女の絵からは、生きる喜び、
エベレットとの幸せな毎日が伝わってきます。
エンディングで、実際の映像が流れ、
モード本人の笑顔を見たとき、見事なまでに演じきった「サリー・ホーキンス」に感銘を受けました。まさに、モードの笑顔そのものだったもの!
淡々と
厳しい自然や暮らし。
幸せとは言い難い生い立ち。
そんな環境で淡々と描かれる不器用な2人の生き方に引き込まれた。
風景が素晴らしい。イギリスかと思ったらカナダだった。(笑)
サリー・ホーキンス、不思議な魅力がある人。
イーサン・ホークは無骨過ぎてかなり横暴だけど、最後は良かったなぁ。
エンディングの曲がすごく好き。
とてもよかった
あまりに悲惨で壮絶な環境でも創作に対する情熱が支えになるのが素晴らしい。絵が売れるようになって旦那さんが拗ねてしまうのはいかにもありがちだ。エンドロールでご本人登場していたら、旦那さんはそこまで偏屈な感じがしないし、ご本人もまだずっと見た目も表情も穏やかだった。
アカデミー賞ノミネート作品
カナダの有名な画家。モード・ルイスの生涯を描いた真実の物語「しあわせの絵の具」を観て来ました。ルイス役のサリー・ホーキンスは、どんな映画でも世界を作ってしまうから凄い女優さんだし、イーサン・ホークは寡黙でぶっきら棒な役がぴったりでした。
映画を見ていて好きなことは誰がなんと言っても諦めてはいけない。小さなことでも楽しめば必ず良いことがやってくると教えられた気がしました。
暫く忘れてましたが私が大好きなイーサン・ホークが素敵な映画に出演していたので嬉しかったです。ガタカ以来の感動です。ルイスの絵は単純な感じだけど絵の中に温かさと明るさがあって、とても気に入りました。
【ピュアな心を持つ、やや身体の不自由な女性画家と、無骨で無口だが妻を気遣う男の夫婦の愛の姿をカナダの田舎の素朴だが美しい景色を背景に描き出した作品。夫婦の関係はかくあるべしと思った秀作である。】
ー カナダの女性画家モード・ルイスの生き様を、サリー・ホーキンスが柔らかで無垢な笑顔で演じ、不器用無骨で無口だが、根本では心優しき彼女の夫をイーサン・ホークが演じる。ー
・鑑賞後、心が浄化される作品である。
・モード・ルイスに対し、不器用で、優しい言葉も滅多に掛けないが実は妻を深く愛する不器用な夫を演じた、イーサン・ホークが、とても良い。
― 彼の人は、今作のような無口だが、存在感ある人物を演じさせたら、天下一品ではないだろうか・・。-
<だが、今作を”小粒の宝石のような作品。”にしたのは、無垢な女性、モード・ルイスを演じたサリー・ホーキンスの存在であることは間違いない、と思った作品である。>
<2018年3月10日 劇場にて鑑賞>
夢の国は絵の中に
この手の映画は苦手なのに分かっていても観てしまう自分が分かりません・・。
愛と言っても美男美女の登場する映画的な恋愛感情とは異質、絵とは裏腹に飾りのない愛なのです。どう描いてみても横たわるのは辛い現実、モードさんにとってささやかな救いは絵を描くこと、絵本の挿絵のような童心溢れる心象風景は夢の国なのでしょう、サンドラという理解者を得たが心も貧しい人達には対価でしか見てもらえなかった、それでも働きづめの夫の助けになれることは生きがいになったのだろう。妻が世間の評価を受けて卑屈になる夫、自尊心の裏返し、情けないが時代を考えれば分からないでもない。妻想いのシーンも描かれるが本当に愛があるなら出来ない仕打ちや見下したような言動は心が痛む。兄も叔母も利己的、誰からも疎んじられたモードにとって時には辛く当たられても本気で向き合ってくれたのは夫だけだったのだろう。貧困は罪なのか、弱者は厄介者なのか、同情は容易いが現実を思うと心が重い。
モードさんのご冥福を祈ります、神様もあなたの絵が好きだといいですね・・。
ご夫婦の生活は質素ながらも豊かなものです
映画「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」
(アシュリング・ウォルシュ監督)から。
物語としては、主人公は、カナダの女性画家モード・ルイス。
だけど、もしかしたらそれを支えた「夫」かもしれないな、
そんな気持ちを感じて観終わった。
彼女の魅力に気付き、厳しい言葉を吐きながらも、
いつも寄り添っていたのは「夫」(エベレット)だった。
一所懸命に絵を描いている彼女を見つめながら、
「掃除はしてやる、今日だけだぞ」と掃除をするシーンはいい。
彼女も、それを承知で「・・・わかってる」と静かに喜ぶ。
そして、2人で自分たちのことを「靴下」に例える会話がある。
「1組の古い靴下みたいね。片方が伸びてヨロヨロで」
「もう片方は穴だらけ、色も灰色に」
「あなたは真っ白なコットンよ」
「じゃお前はロイヤルブルーだ。それか、カナリヤ色」
このお互いを認め合う関係は、ニュースでも伝えられた。
「ご夫婦の生活は質素ながらも豊かなものです」
まさしく、そのとおり、と拍手を送りたくなった。
その後、彼女に訪れるどんな名声や評価よりも、
「私はあなたと暮らすのが幸せ。幸せよ」のワンフレーズが
輝いていた気がする。
物語冒頭「私を雇って!」と哀願するシーンが始まりだったな。
タイトルなし
言葉少なく粗野で無愛想な男
エヴァレットと出会い
徐々に心を通わせ才能を開花させる
実在の画家 モード・ルイス
二人の半生が描かれています
.
若年性リウマチを患い手足が不自由
美術の教育も受けてはいないけど
背景に美しい四季がある
明るく楽しい絵は
多くの人から愛されたそうです
.
2人の会話の中に愛が見え隠れし
その不器用さが心をくすぐる
サリー・ホーキンス
イーサン・ホーク
2人の演技がとても素敵でした
心があったかくなる
素晴らしい!!!!
もぉその一言に尽きる。
サリーホーキンスも素晴らしいが
イーサン・ホークの不器用な役も然り。
まぁイーサン・ホークが若すぎたのよね。
私が監督なら、クリントイーストウッドに
お願いするなぁと思うけれど!笑
時に愛って時間のかかるものでもあるのです。
と思える映画でした。それに彼女は
命の尊さをだれより分かっている。
言葉1つ1つに、それが響いてきて自然を愛でる
そんな彼女の描く絵が人の心を温める。
五体満足放蕩者の私でさえ彼女に今日また
心を温めてもらえた。温めてもらえると
人を温めてあげられる。好循環を学べる
そして夫婦とは、幸せとは、、、という
素晴らしい映画です。
シンプルな生活に幸せは宿るのでしょうね。
命が輝いているって言葉に泣けました。
見て良かったなぁ…幸せだなぁ…
生きる価値とは?
めぐり会いにより良き人生を送る事ができるのですねー、
そこにたどり着く人もいれば、そうでない人もいる。
モード・ルイスがたどり着いた所にいたエべレットは、はたして良い伴侶だったのでしょうか?
疑いながら観ていましたが、彼もまた不幸な生い立ちの人物でした。
私の様な凡人には解らない苦しみを抱えた同志だからこそ、通じ合えるとモードは察していたのでしょう。
辛抱できる強さ、自分のできる事を精一杯行う直向きな誠実さ、
最初はエべレットに従うだけだったけれど、彼を上手に操る術も身につけて来る。
鶏をしめたら怒鳴られるのでは思ったけれど、スープが美味しかったからか怒られなくて拍子抜け!
掃除だけはやってやるとか、リアカーに乗り押しているのはエべレット、
後半になるとコーヒーを2人分作って持ってきたら「まずい」とモードが言う。
家の中での順位も上がって来ましたね。
彼女が絵を描くことは人生の一部、幸せな時間だったのですよ。
これを辞めさせようとしなかったのは、エべレットの優しさかしら?
いえいえ、彼女の絵が観る者に優しい穏やかな感情を思い起こさせてくれるからよね。
たくさんの富が無くても、何処へも行けなくても、障害があっても、足りる幸せを教えて貰いました。
絵の具が紡ぐ夫婦の愛
レンタルした「モリのいる場所」の
宣伝に入っていて気になり借りました。
映画の中の風景も綺麗でした。
ゲームで言ったら unlavel の世界観。
実話を基にした映画を通して
こういう夫婦がいたことを知る事が出来て
心がデトックスされました。
画家の方やアート系を題材にした映画は
性的な表現を普通に入れてくる事が
私は苦手だったのですが、
この映画は
女性向けの映画かなと思います。
シェイプオブウォーターの
主演の女優さんの演技も
本人を再現している感じで
もう一度観ようと思いました。
缶の中に入ってた 求人の紙を見つけた時
旦那さんは何を思ったのかも気になります。
居場所なき者たちの至福
街の人々に疎まれながら孤独に生きるエベレットと、リューマチを患い常に親類縁者から無能扱いされてきたモードの、不器用な心の通い合いに涙しそうになる場面がいくつもあった。
人間は、自分の暮らしこそがスタンダードを満たしたものだと信じるあまり、自身の線引きから外れる者を蔑む傾向にある。
そうしないと、自分の幸福感が足下から崩れ落ちることが怖いのだ。自己防衛のための攻撃本能なのだろう。
エベレットとモードにも、それぞれの線引きがあり、互いの存在は始めはマイナス要因でしかなかった。
しかし、マイナス×マイナスはプラスなのである。
互いの得手不得手が次第に逆転し、不可侵の領域を決して犯すことなく共存していくさまがユーモアと慈愛たっぷりに描かれる。
エベレットとモードが連れ立って歩くシルエットが印象的な遠景、エベレットが荷車にモードを乗せて草原を走る姿、カナダの小さな街の色とりどりの家並み、美しい岸辺や草原の夕焼けなど、映像のひとつひとつが全てモードが描く作品のようであった。
モードが窓から見る世界の意味を語る場面は、人が重ねる経験の意味を根底から覆してくれる。
モードが世を去った直後のエベレットの姿を演じるイーサン・ホークは、『いまを生きる』の頃のいたいけな青年の脆さと、武骨に生きてきた男の優しさや悲哀があますところなく表現されていて、ここ最近の作品の中でも白眉の名演であった。
『シェイプ・オブ・ウォーター』でオスカーノミニーとなったサリー・ホーキンスは、本当は本作でノミネートされるべきだっただろう。
かつてウェルメイドな小品という言葉があった。本作には、その冠がふさわしい。
はみ出し者同士の純粋な愛
口下手で恥ずかしがり屋な性格を粗野な態度で隠そうとする頑固オヤジ、エベレット。
そんな彼のもとへ家政婦として住み込みで働くことに決めた、リウマチ持ちのモード。
世間とやや距離のある二人が、出会い、はじめは反発し合っていた関係が、時間が経つにつれて徐々に距離が縮まっていき、やがてはおたがいを尊重し合うようになるのが、なんとも微笑ましく、観ていてほっこりさせられました。
エベレットを演じるイーサン・ホークの頑固オヤジっぷりがとても良かったです。サリー・ホーキンスも、言ってはなんですが、地味な役柄がほんとうによく似合いますね。
実話をドキュメンタリーではなく、ドラマとして描く本作の魅力はどこだ?
この物語はモード・ルイスと言う画家の生涯を描いた実話だと言うが・・・
先ずこの作品のヒロインモードを演じているサリー・ホーキンスに本作での魅力が感じられなかったのが残念だった。
しかし、私にはサリーの以前の作品で唯一記憶に残る物と言えば「ブルージャスミン」だ。
それでも、あの作品でも強烈な見栄張りキャラを余す事無く描いていたジャスミンの存在が大き過ぎて、演じていたケイトの見栄張り振りのゴージャスさに釘付けになり、全く正反対の妹を演じているジンジャーの魅力ももっと目立っても良い筈だが、特別今では印象に残っていないのだ。
ヒロインを演じる女優として華の無いと言うか、印象が薄目のサリーは逆に本作では、モード・ルイスと言う控え目キャラが生きて良いと言う事での配役起用なのだろうか?
その方がこの薄幸の画家のヒロイン性にはピタリと嵌り役なのだろうか?
モードが画を描いていた時代は、まだまだ女性の社会進出が困難で、しかも健常者ではないと言うハンディを背負った彼女の生きた時代を考えれば、ああした生き方しか出来なかったのだろうか?
だが、少なくとも貧しい環境で育った彼女は特別絵画の基礎を習った訳ではなく、独学の自己流の筆使いで、粗野で、素朴だけれども、彼女の描いている作品の色彩はとても綺麗で明るいし、生命の躍動感を持つ作品であるように感じられるのだ。
この彼女が描いた作品から想像すると、私が思うには、モード・ルイスと言うヒロインは決してこの映画に描かれているような暗い印象の女性では無かったのだろうと思う。
もっともっと心は広く、自由で力強さを秘めていた女性だと思うのだ。
本作はA・ウオルシュと言う女性監督らしいけれど、もしも、本作を別の男性監督が描いていたとしたら、きっともっともっとモードは人間的に面白い、魅力溢れるチャーミングなキャラとして描かれていたに違いないと想像するのだ。
本来人が描き出す作品には、絶対に隠す事が出来ない、作者の人柄の本質が露わになるものだと思う。
それだけに、本作がモードの心の内の深い広がりと自由や、豊かさと力強さを描けなかった事が残念でならないのだ。
画を描く世界を手にした自由な女性。そして少しずつでは有るが、彼女の生き様を理解し、愛した夫との生活を得た、一女性としての喜び心の内をもっと、明るく見守る作品であって欲しかったと思う。
あくまでもこれは、私の想像だけの世界の事なのかも知れないが・・・
このモード・ルイスの物語あなたはどう思うのだろうか?
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