劇場公開日 2018年3月3日

  • 予告編を見る

「命に満ち溢れた絵」しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス チャンプ23さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0命に満ち溢れた絵

2018年3月25日
iPhoneアプリから投稿

孤児院育ちで粗暴にみえるが繊細で不器用な男エベレット.
若年性リウマチで体は不自由だが強くて豊かな女性モード.
2人は求めあったわけではない、陰と陽が調和し、そこに生きる意味が生まれた。2人はカナダの自然に育まれ、愛となり、モードは絵という命を生み出した。
.
映画を観るにあたって、モードルイスさんの絵を検索したわけですが、一撃で虜にされました。タッチ、色使いの優しさ、力強さ、めちゃくちゃ期待度高まった。
.
そして映画、こんなにも"生きてるな!!"とビンビンに感じる人はいない。号泣です。映画としてっていうか、とにかく本人達が凄すぎて、ビンビンすぎて、最後に本人映像が流れるんだけど、涙どばどば.
.
映画としての巧さもある。窓を介した心情の描き方、まさに窓がモードの目の役割になっている。ラストにエベレットがのる車の窓が開いている。。とかね。
.
2人の関係性の描き方も抜群。お互いが支え合って、個性を認めて、とかそういう甘ったるいものじゃなくて、他にいないんだよ。かといって他がいいとかじゃないよ。2人は陰と陽。言葉にすると陳腐だけど運命というか1つなのよ。
.
ちょこちょこカナダの自然を広ーいアングルで挟んでくるのがまた泣けるんだよ。しあわせの在り処って富じゃない。世界はこんなにも美しさで溢れてる.
んで、フェミニズム映画としても今の日本の主夫像を垣間見せるしねw
.
エンドロールでこれまたモノホンの作品が流れてきて、、1枚1枚、涙が落ちつく暇がないから勘弁してくれ。
.
モードルイスの絵、是非検索してみて下さい!!

チャンプ23