「なんか凄いモノに仕上がってるな・・・」夜は短し歩けよ乙女 TSさんの映画レビュー(感想・評価)
なんか凄いモノに仕上がってるな・・・
森見登美彦の小説で初めて読んだのがこの映画の原作小説だった。かなり癖のある作風、文体だが、単なるファンタジーものではない。京都故の?奥深さと主人公(作者)の拗らせぶりを感じる小説である。
アニメ映画化されたことは知ってはいたが、この小説を映像化するとはチャレンジャーだなと思って今日まで観なかった。時間があったので小説は小説、映画は映画で割り切って観ようと思った次第(DVDで視聴)。
原作を知っているのでところどころ笑える部分もあったのだが、原作の妄想シーン、ファンタジーを全部くっつけるために色々と味付けを濃くして、時間軸もぐちゃぐちゃにして、妙な創作も入れて濃くした分、胃もたれしないようにスピードアップして尺を短くした、っていう感じである。色モノである。
先輩と乙女の心情の機微とかいうものは全部カット。とにかくぶっ飛んだ展開とぶっ飛んだ世界観で最後まで走り抜けるという割り切りで作ったんですね。
1つのポップな映像作品としてはあり。ただ、原作が好きな自分としては残念。割り切れなかった。
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