「妻から見る罪と罰は」セールスマン カメさんの映画レビュー(感想・評価)
妻から見る罪と罰は
個人評価:3.7
序盤はやや間延びするストーリーだが、後半にかけ畳み掛けるように登場人物達が心に入ってくる。
犯した罪の贖罪と後悔、罪と罰など考えさせられるが、夫目線のそれらの描写が中心に描かれており、最も大事な被害者である妻からの目線が曖昧である。妻はあの場で何を求めたのだろう。罪を憎んで人は憎まないのだろうか。それともさらに先に進んだ感情なのだろうか。理解不足かもしれないが、掘り下げるべき妻の感情を描ききれていないと感じる。
日本の事件ならリアルだが、もっと不条理な事件が多いであろう治安の悪いイランの物語なので、果たしてイラン現地の人には響く内容なのだろうか。
しかしながら日本に生きる者には、心にスンと刺さる作品であった。
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