「リーダー不在の時代にシーザーの勇姿が眩しい」猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー) MPさんの映画レビュー(感想・評価)
リーダー不在の時代にシーザーの勇姿が眩しい
オリジナルの1作目から半世紀。間を置いて続いてきたSFシリーズは、遂にパフォーマンス・キャプチャーという最先端技術を得て演技力を手に入れた猿たちが、素顔で演技する人間の俳優たちを完全に凌駕して、もしかしたら1作目のラストに繫がるのか?つまり、再リブートの可能性もあり得なくもないと感じさせて、一応幕を閉じる。描くのは、人類が開発した妙薬によって高い知能を得てしまった猿たちが、その人類によって抹殺されようとする強烈な皮肉と、そこから立ち上がろうとするシーザーが垣間見せる理想のリーダー像だ。種族繁栄のために自己を犠牲にしようとするシーザーの有り様に、リーダー不在が極まる今の時代が重なって見えるのは、愚かな一国民の幻覚だろうか?
コメントする