エル ELLEのレビュー・感想・評価
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もっとバーホーベン!
ポール・バーホーベン監督が久しぶりに一線に現れたと思わせる作品。イザベル・ユペールの熱演と相まって、期待感を抱かせたが。
残念ながら、僕には響いてくるものが何もなかった。
ミシェル(ユペール)の過去にあった凄惨な事件、本人の身の上に起こった事件、会社のパソコンにされたいたずら。そのどれもがうまく機能しない。
ミシェルの本性をえぐるようなエピソードがちゃんとあればまだしも、それも半端だし。
思えば、登場人物の内面をじっくりと描くという作品があまりなかったポール・バーホーベン。これまではエキセントリックなストーリーの中で人物がどう動くかで映画を構成していた。それでいうと本作はそのエキセントリックさが足りなかった気がする。
世間的には評価が高かったようなので、ポール・バーホーベンの次なる作品をすぐに観ることができるであろう。
ポール・ハーボーベン マジック
いろんな機敏があるんだなぁ
一人でみてたら、‼️‼️‼️。 何?何?何?だったけど、一緒にみた女友達は、すっきりした!と。
さすが、いろんな生き方があることを見せつけるフランス映画。
女性のいろんな感情を一人に投影するとこんな感じになるのかな?
社会通念に縛られないと、人は自由になれるんだろう。
しかも彼女は自分で責任を取ってると思った。
日本ではまだ社会が許さないのかもしれないけど、個がたってるフランスではありなのかな。
一番ヤバいのは、ミシェル
社会的にも成功した女性が、ある日、自宅で男に襲われるが、なぜか警察に届けようとしない。女性が警察に届けようとしないのには、理由があった・・・。
中々複雑な人間関係ですね。それと、ミシェルの性格も、中々屈折している様です。って言うか、ミシェルの性格が屈折している事が明らかになっていくのは、自宅で襲われた事が切っ掛けなんでしょうね。何かのタガが外れたと言うか。だって、そこまで、会社を興して成功している訳ですから、それまでは、そんな異常な性格である事は、明確では無かったと言う事ですよね。
そんな屈折した性格のミシェルを、イザベル・ユペールが非常にうまく演じています。冷静であって、どこか変。“変”と言うのも、コミカルな意味ではなくて、サイコパス的な感じです。いや、会社を成功させているのだから、サイコパスなのかな、ミシェルは。
屈折しているのは、実はミシェルだけでは無いのかも。この作品に登場している人物、みんなそれぞれ、屈折している人間ですね。
ラストが、中々凄いです。怖いですね。
怪
ポールバーホーヴェンという監督は面白い。
ちゃんと意識して作品を追ったことは無いが、気付かずに楽しんだ作品がある。
「トータルリコール」「スターシップトゥルーパーズ」「氷の微笑」と調べたらなんと「ロボコップ」も撮ってるらしい。
そうかSF系が得意な監督なのだなと思いきや今作は「氷の微笑」系の作品。
名前からもオランダ出身の監督らしいが、ハリウッド作品なんだろうと鑑賞したらフランスが舞台。
ポスターを見る限りサスペンスなんだろうなと思いきや、次第にこれサスペンス?と話の展開が迷走しだす。
とにかく一筋縄でいかない監督であることには違いない。
主演のイザベル・ユペールの怪演もさることながら、役自体も怪役。なんと64歳だって⁈大統領の純愛?が話題のこれがフランス流の性の文化なのか。
怖い~!
64歳の…
ワンダーウーマンとして観るとしっくり
倫理観や行動原理、生い立ちまでもが一般人を超越しすぎているため、主人公に共感し、活躍を楽しむ事を安易にさせない作りになっています。
故に観賞後は消化不良のような煮え切らない感覚が残ります。
しかし時間が経つにつれ、この映画の基本構造はキャラクター個人の困難とそれを乗り越える活躍を見せるヒーローもののようなつくりになっていると理解しました。
ただし、一般人の感覚には一切媚びず、共感を少しも必要としない、あまりにたくましい活躍をするヒロインという所が凡庸なヒーローものと一線を画す所だと思います。
レイプという限りなく一方通行な暴力すら彼女は次第にコントロールし、最後は望む結果通りに導きます。
この映画にリアリティを感じたということはこれくらい超越している強い女性がいてもいい筈だという監督の女性に対するリスペクトを感じました。
男はジェリーに振り回されるトムの如く基本コメディのやられ役でした。
男は走り回ってる精子みたいなもんなのでその描き方で問題ないと思います!
大変に良作でした!
スッキリしないのは意図的?
大人の映画
全く異質で、共感できない
ポール・バーホーベンの新作ということで、前知識等はなしで鑑賞しました。
高橋ヨシキさんが、何かのコラムで本作を「共感病」に対するアンチテーゼと仰っていましたが、全くその通りだと思います。
主人公のイザベル・ユペール扮する主人公ミシェルはもとより、登場人物の全てに共感ができず、私の観念がおかしいのかと頭がクラクラします。
映画冒頭、レイプされるミシェルのシーンから始まります。彼女に対して観客は共感し、同情する。しかし、その後彼女は一通り叫ぶと、警察を呼ぶでも、怯えるでもなく、至って冷静に割れたガラスをゴミ箱に捨て、服を脱ぎお風呂に入るのである。
ここに至って観客はレイプされた彼女から同情の気持ちが少しずつ離れて行く。そのあとは、ひたすら共感できない登場人物たちの共感できない行動の数々。
本当に全てが共感できない。
ミシェルの職業がゲーム会社の社長というのも共感しづらく、彼女の車の停め方も道の真ん中すぎない?と気になる、気になる。
ハリウッド映画などに観られる、ありきたりな内容に常に挑戦し続ける。母を許さず、父も許さない。感じのいい息子の彼女にも継母のようないじめを行い、嫌いな相手に対しては常に目線を合わせず話す。
出てくる人全てがネジ一本飛んでるんじゃないかと思えてきます。
しまいには、レイプされた犯人に事故の助けを求めたり、食事会をしたり。
普通の映画であれば、こんだけ共感できなければつまらない駄作と言われても仕方ないかもしれないし、実際そう思った人もたくさんいると思います。
しかし、シンメトリーの画面構成に、テンポのいい会話で、決して短くない上映時間を退屈せずに観ることができました。
バーホーベン監督のブラックなジョークも健在で、ミシェルの息子が子供を授かった時、肌の色が全然違う子供が産まれ、親友がニッコリというダークな笑いも。
こんだけ共感できないと逆に気持ちがよく、楽しくなってくる作品。老齢にしてまだまだ健在なのが垣間見えます。
共感できない主人公にイライラしてしまう人にはオススメできませんが、私個人は好きな作品です。
訳わからん
色んな意味でR18+じゃね!?w
最近見たフランス映画はどれも全体的に雰囲気が暗かった。そんな中でも今作はダークな雰囲気が頭一つか二つ抜けていた。フランス語自体がダークな雰囲気を作りやすい言語なのではないかと感じた。
物語はゲーム会社の社長である主人公がレイプされたことから始まる。予告を見て、主人公の復讐劇が展開されていくのだろうなと予想していたのだが、今作はそんなに単純なものではなかったw今作のメインは主人公とそれを取り巻く登場人物達のそれぞれの異常性を見せることだった。
レイプ犯とプレイを楽しむ主人公、年老いながらも若い男と遊ぶ母親、夫を寝取られても案外平気な親友、
怪しい隣人、自己中な息子の嫁、何か隠している会社の部下。
これだけの、倫理観や罪悪感が無い登場人物達が繰り出す物語はめちゃくちゃ重かったw疲れる映画だったな〜w
しかし、いかに人間が身勝手で現実逃避する生き物なのかを痛感する良い作品だった。
イザベル・ユペールの演技もさることながら、体も60代とは思えぬ美しさだった。
演技も演出も素晴らしいのだけれど、やっぱり無理
なんか久々に名前を聞いた、ポール・バーホーベン(Paul Verhoeven)監督、79歳!世界中で大絶賛された「エル ELLE」の日本公開である。
バーホーベンといえば、「ロボコップ」(1988)、「トータル・リコール」(1990)、「スターシップ・トゥルーパーズ」(1998)などのSF大作が懐かしい。一方で、「氷の微笑」(1992)、「ショーガール」(1995)などのエロ路線もあるが、これはその名の通り、"エル"ならぬ"エロ"である。
今年のゴールデングローブ賞では、"最優秀外国語映画賞"を受賞。また主演を務めた、フランスの大女優イザベル・ユペールに"最優秀主演女優賞"をもたらした。イザベル・ユペールはさらにアカデミー賞でも主演女優賞にノミネートされた。
フィリップ・ディジャンの小説「oh...」を原作としたエロティック・サスペンスということで、レイプ&アダルトラブ映画である。おそらく小説はアラサーないしはアラフォー(30~40代)設定だと思われる。それを64歳のイザベル・ユペールがやってしまう。その演出や演技力に、"よくぞ成立させた"、"ありえない"と、妙に感心してしまう出来ではある。
もちろん一般人より若く見える女優イザベルには一目置くし、全体のバランスから高評価は分からなくもないが、やっぱり20歳若い女優で見たかった。このイヤ~な感じは、「北のカナリアたち」(2012)の吉永小百合(当時67歳)を見ているようでイタイ。
79歳のバーホーベン監督から見れば、15歳も年下か!・・・残念ながら生理的にムリ。見たくないものを見ているようで、ごめんなさい。
(2017/8/27 /TOHOシネマズシャンテ/シネスコ/字幕:丸山垂穂)
良い子はみちゃダメ
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