エル ELLEのレビュー・感想・評価
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理解不能
実によくわからん。
彼女の事が、だ。
お国柄なのか、彼女が特異なのか…彼女の行動は常に???だ。
物語の冒頭は衝撃的ではあったが、その事自体は彼女には大した事ではないようだ。
常に冷静で、常に無感動だった。
彼女の生い立ちや何かを考え、その辺りに関連付けて観る事が出来れば何か違うのかもしれないが、その刹那に彼女がやってる事は、常に受け入れ、常に流れてる、もしくは流してる。
そんなものだから、良く分からないのだ。
声を出して笑ってる観客もいたが、俺はクスリともしなかった。
なんか…男好きのするおばさんが、不幸な人生を…男運のとてつもなく悪い人生を…いや、要約すると俺には何が面白いのか、何故映画にしようとか思ったのかすら分からない作品だった。
作品の中では、49歳の設定だったけど、日本人と比べると60歳を超えてる裸体にもみえて…あちらの人は肌が汚いなあと、そんな事が印象に残った映画だった。
一言で言うと
「つまんない」だ。
彼女は全編にわたり、彼女の本心を露わにしない。
観客を選ぶ作品なのだろうな、きっと。
ラストシーンは墓場だ。
そこで彼氏を寝取られた親友が、彼女に「一緒に住もうか」と提案する。
その事を絆と捉えたレビューもあったけど、完全犯罪を目論む復讐と捉える事も出来る。
実にあやふやな作品であった。
実際は64歳なのだとか。
もう、おばあちゃんやん。
一番ヤバいのは、ミシェル
社会的にも成功した女性が、ある日、自宅で男に襲われるが、なぜか警察に届けようとしない。女性が警察に届けようとしないのには、理由があった・・・。
中々複雑な人間関係ですね。それと、ミシェルの性格も、中々屈折している様です。って言うか、ミシェルの性格が屈折している事が明らかになっていくのは、自宅で襲われた事が切っ掛けなんでしょうね。何かのタガが外れたと言うか。だって、そこまで、会社を興して成功している訳ですから、それまでは、そんな異常な性格である事は、明確では無かったと言う事ですよね。
そんな屈折した性格のミシェルを、イザベル・ユペールが非常にうまく演じています。冷静であって、どこか変。“変”と言うのも、コミカルな意味ではなくて、サイコパス的な感じです。いや、会社を成功させているのだから、サイコパスなのかな、ミシェルは。
屈折しているのは、実はミシェルだけでは無いのかも。この作品に登場している人物、みんなそれぞれ、屈折している人間ですね。
ラストが、中々凄いです。怖いですね。
怪
ポールバーホーヴェンという監督は面白い。
ちゃんと意識して作品を追ったことは無いが、気付かずに楽しんだ作品がある。
「トータルリコール」「スターシップトゥルーパーズ」「氷の微笑」と調べたらなんと「ロボコップ」も撮ってるらしい。
そうかSF系が得意な監督なのだなと思いきや今作は「氷の微笑」系の作品。
名前からもオランダ出身の監督らしいが、ハリウッド作品なんだろうと鑑賞したらフランスが舞台。
ポスターを見る限りサスペンスなんだろうなと思いきや、次第にこれサスペンス?と話の展開が迷走しだす。
とにかく一筋縄でいかない監督であることには違いない。
主演のイザベル・ユペールの怪演もさることながら、役自体も怪役。なんと64歳だって⁈大統領の純愛?が話題のこれがフランス流の性の文化なのか。
怖い~!
64歳の…
ワンダーウーマンとして観るとしっくり
倫理観や行動原理、生い立ちまでもが一般人を超越しすぎているため、主人公に共感し、活躍を楽しむ事を安易にさせない作りになっています。
故に観賞後は消化不良のような煮え切らない感覚が残ります。
しかし時間が経つにつれ、この映画の基本構造はキャラクター個人の困難とそれを乗り越える活躍を見せるヒーローもののようなつくりになっていると理解しました。
ただし、一般人の感覚には一切媚びず、共感を少しも必要としない、あまりにたくましい活躍をするヒロインという所が凡庸なヒーローものと一線を画す所だと思います。
レイプという限りなく一方通行な暴力すら彼女は次第にコントロールし、最後は望む結果通りに導きます。
この映画にリアリティを感じたということはこれくらい超越している強い女性がいてもいい筈だという監督の女性に対するリスペクトを感じました。
男はジェリーに振り回されるトムの如く基本コメディのやられ役でした。
男は走り回ってる精子みたいなもんなのでその描き方で問題ないと思います!
大変に良作でした!
信仰とインモラル
イザベル・ユペール演じる主人公・ミシェルは、本人にとって全く有り難くない理由で有名人である。
そのせいで、彼女が何者であるかを赤の他人でも知っているのに、彼女は当然ながら他人のことを知らないという、情報の非対称が生じている。
この非対称性が、彼女のパーソナリティの形成に与えた影響は大きく、映画はこの特異な人物像を次第に明らかにしていく。
彼女を有名にした事件である大量虐殺という狂気に、その父親を駆り立てたものはいったい何だったのだろうか。このことに映画は深くは言及していない。
しかし、どうやらその昔に、父親の信仰が否定されたとは言えないまでも、近所の人々にとってはそれが少々大げさで、はた迷惑なものとされていたエピソードが語られる。
ミシェルが隣家の夫妻をクリスマスパーティーに招待した折、教会のミサをテレビ中継で観たがる妻とは異なり、夫はそうしたキリスト教に関わることに何の関心も示さない。後になってレイプの犯人が割礼したペニスの持ち主であることとリンクすることになる。
だがしかし、観客が瞠目すべきなのは、レイプ犯が隣人であったことではない。
重要なのは、敬虔なキリスト教徒である隣家の妻の信仰と倫理観である。つまり、彼女が夫の所業を知っていながら、その犠牲者であるミシェルとは平然と近所付き合いをしていたことと、彼女の信仰心の篤さの並存である。この妻は、信仰のおかげでこのような夫を持っても安らぎを得ることができると述べたかと思うと、ミシェルが夫の性癖に付き合ってくれたことへの感謝の言葉を口にするのだ。まともに聞いていたら開いた口が塞がらない。
「信仰」のお蔭で新しい一歩を踏み出せるという隣家の妻の安らぎが、ミシェルや他の女性たちのレイプ被害の上に成り立っているという恐ろしさ。それを人生の一部として平然と生きているさらなる恐ろしさ。
映画の登場人物の中では、信仰心を持ち合わせているのは、ミシェルの父親と隣人の妻の二人だけである。しかしこの二人こそが絶対に許されるはずもない行為や不作為の主であるといういかがわしさ。
ここに、神の存在が人々の信頼や融和には寄与していない現実を観客は見ることになる。
ミシェルは幼い日の経験によって、警察を信頼していない。だから、レイプされても警察に届け出ることをしない。
しかし、このことは表面的な理由に過ぎない。彼女の欲望は犯人への容赦ない復讐であることが、彼女の妄想としての灰皿のシーンで示される。
分かりにくいことかも知れないが、ミシェルのこの復讐への欲動と、暴漢に犯されることの性的な興奮は矛盾することなく、彼女の中で併存している。
終盤に彼女が隣人の自分に対する行為を警察に告発すると告げる。警察を信頼していない彼女のこと、これは男を煽り自分に危害を加えさせることを目論んだ挑発でしかない。
だが、いつになったら帰宅するのか分からない息子をあてにして、復讐を計画することはないはずだ。息子が帰宅したことによる悲劇は半ば偶然の産物である。ミシェルにとっては、万が一男に殺されることになったとても、パーティー会場から一緒に帰った隣人が捜査線上に浮かばないはずはないから、いずれにしても男を破滅させるという、彼女の復讐への欲求を満たすものであったはずだ。
驚くべきは、彼女にしてみれば、隣家の夫との迫真のレイプごっこが続くもよし、男に殺されるもよし、行為の途中でその男が息子に撲殺されるもまたよし、ということであろう。
彼女の欲求の前では、生への欲望も死への欲望も等価である。そんな彼女にとっては、セックスを求めて自分の職場へやって来た不倫相手の情欲をゴミ箱へ放り込むことなど、鼻をかんだチリ紙を捨てることと変わらない、取るに足らぬことなのである。
このようなミシェルだからこそ、血の繋がらないことが明らかな赤ん坊を自分の子として認め、我儘な妻との生活を決意する息子を支援するラストが清々しい。その夫を寝取った女友人との新たな生活で、以前は果たせなかったレズビアンの性愛を謳歌できることを願うばかりである。
よかった
フランスの性文化はどうなってんだ?と首をかしげることが多々あった。友達の夫をセフレにするとか、主人公が異常なのかもしれないのだが、おおらか過ぎてついていけない。友達もそれが分かった時、一応起こるけどすぐ仲直りするし、不都合があっても受け入れて生きていこうという姿勢なのだろうか。素晴らしいことだ。
主人公がレイプされても、気丈なのか平然としている。平然としようと努めているのだろうけど、それもすごいことだ。両親が亡くなっても割とケロッとしていて、メンタルがタフすぎて、リアリティに問題を感じるレベルでタフだった。かっこいいのだが、タフすぎて凄みがありすぎて怖い。
スッキリしないのは意図的?
大人の映画
面白かった
CMを見た時は、レイプされた女性が犯人を見つけてやり返す、復讐ものかサイコホラーかなと思って行ったけど、実際は違った。主人公はサイコパスなんかじゃなく、過去、父親が殺人を犯してマスコミや警察にひどい目に合わされた、でも強く生きてる普通の人。世の中が優しくない事もある事を知っているから、慎重に生きてる。レイプされ、息子は自分の子供じゃない子を妊娠した女性と結婚し、母が死に、遺言に従い会いに行った父も逃げるように自殺する。畳み掛けるような不幸。でも、誰も恨まないし、誰にも依存せずに生きて行く。怖さや必死さの裏返しかやり過ぎちゃったりするけどね。最後に友達と一緒に住まわせてと言われてはしゃぐ姿が可愛い。
全く異質で、共感できない
ポール・バーホーベンの新作ということで、前知識等はなしで鑑賞しました。
高橋ヨシキさんが、何かのコラムで本作を「共感病」に対するアンチテーゼと仰っていましたが、全くその通りだと思います。
主人公のイザベル・ユペール扮する主人公ミシェルはもとより、登場人物の全てに共感ができず、私の観念がおかしいのかと頭がクラクラします。
映画冒頭、レイプされるミシェルのシーンから始まります。彼女に対して観客は共感し、同情する。しかし、その後彼女は一通り叫ぶと、警察を呼ぶでも、怯えるでもなく、至って冷静に割れたガラスをゴミ箱に捨て、服を脱ぎお風呂に入るのである。
ここに至って観客はレイプされた彼女から同情の気持ちが少しずつ離れて行く。そのあとは、ひたすら共感できない登場人物たちの共感できない行動の数々。
本当に全てが共感できない。
ミシェルの職業がゲーム会社の社長というのも共感しづらく、彼女の車の停め方も道の真ん中すぎない?と気になる、気になる。
ハリウッド映画などに観られる、ありきたりな内容に常に挑戦し続ける。母を許さず、父も許さない。感じのいい息子の彼女にも継母のようないじめを行い、嫌いな相手に対しては常に目線を合わせず話す。
出てくる人全てがネジ一本飛んでるんじゃないかと思えてきます。
しまいには、レイプされた犯人に事故の助けを求めたり、食事会をしたり。
普通の映画であれば、こんだけ共感できなければつまらない駄作と言われても仕方ないかもしれないし、実際そう思った人もたくさんいると思います。
しかし、シンメトリーの画面構成に、テンポのいい会話で、決して短くない上映時間を退屈せずに観ることができました。
バーホーベン監督のブラックなジョークも健在で、ミシェルの息子が子供を授かった時、肌の色が全然違う子供が産まれ、親友がニッコリというダークな笑いも。
こんだけ共感できないと逆に気持ちがよく、楽しくなってくる作品。老齢にしてまだまだ健在なのが垣間見えます。
共感できない主人公にイライラしてしまう人にはオススメできませんが、私個人は好きな作品です。
訳わからん
バカおとこ図鑑
男はみんなバカばっかり、女は男のくだらない話なんて呑まずに楽しく生きるわ。
と言われた気になった。
私もこの男たちと同じ、幼稚で自分勝手で、笑い者にされる恥ずかしい存在なんだろう、と思われるシーンばかり。
この映画を見てもそう思わない男性は、よっぽどの紳士か、彼ら以下のクズなのかもしれない。
色んな意味でR18+じゃね!?w
最近見たフランス映画はどれも全体的に雰囲気が暗かった。そんな中でも今作はダークな雰囲気が頭一つか二つ抜けていた。フランス語自体がダークな雰囲気を作りやすい言語なのではないかと感じた。
物語はゲーム会社の社長である主人公がレイプされたことから始まる。予告を見て、主人公の復讐劇が展開されていくのだろうなと予想していたのだが、今作はそんなに単純なものではなかったw今作のメインは主人公とそれを取り巻く登場人物達のそれぞれの異常性を見せることだった。
レイプ犯とプレイを楽しむ主人公、年老いながらも若い男と遊ぶ母親、夫を寝取られても案外平気な親友、
怪しい隣人、自己中な息子の嫁、何か隠している会社の部下。
これだけの、倫理観や罪悪感が無い登場人物達が繰り出す物語はめちゃくちゃ重かったw疲れる映画だったな〜w
しかし、いかに人間が身勝手で現実逃避する生き物なのかを痛感する良い作品だった。
イザベル・ユペールの演技もさることながら、体も60代とは思えぬ美しさだった。
全183件中、141~160件目を表示












