エル ELLEのレビュー・感想・評価
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ジワジワくるイカれ具合
あくまでフランス映画でした。 あまり古典的な映画に詳しくないのですが、お洒落な映像にずっとクラシックな曲が流れていて、難しいセリフをポツリポツリと散りばめた感じです。 そこに当たり前の様に飛び込んでくる衝撃映像。 とんでもなくぶっ飛んでいてあまりに自然に展開されます。 その狂気がだんだん映画を支配して、日常的にイカれてきます。 恐怖が狂気に変わるのは、ある瞬間ではなくストーリー全体で、それに気付くのは鑑賞を終えた後でした。 全体的に大変見応えのある演技だと思います。 特に主演女優さんは圧巻でした。
レイプシーン多い:違和感は偏見に基づくもの。
ELLEとはフランス語で彼女という意味。英語で言うところのSHE。
経営者でも母でも恋人でも被害者でも淫蕩でもない、ただの彼女=ELLE=SHE=ミシェルだ、という事なんでしょう。
レイプシーンが多いので、見ていてうんざりします。会社でばら撒かれたミシェルの顔が張られたエロ動画も気味が悪いです。
ミシェルがことさらに被害を騒がない事にびっくりしましたが、それは「レイプ被害者は被害者らしくめそめそするものだ」という偏見がもたらすものだ、という評をどこかで読みかじり、ドキッとしました。
そうだ、そうだね、私の見方は、私が蓄えてきた偏見だよね、と思いました。
ネコにも優しくない、母親も好きじゃない、息子はバカだけどかわいい、息子の彼女はうざい。
元夫の彼女にはちょっとした意地悪をする、職場の部下にもそんなに好かれていない。
自分で犯人を探す、隣の家の夫がかわいくて自慰のネタにつかう、友人の夫と適当にセックスもする。
隣の家の夫を机の下で誘う。どうやら隣の家の夫がレイプ魔。レイプはごめん被りたいけどかわいい男とは味わいたい。
ミシェルってそんな人かな、と思いました。私が思った限りではの話です。
自分との共通点は少ないけど(バカ息子への塩対応と元夫の恋人への意地悪とか、元夫の車をぼこぼこにしたのとかはめちゃ面白かったですが)、かっこいいなと思いました。でも私はたとえ隣人がどんなに美味しそうでも、その妻がいる食卓の下でまさぐりあうとか、レイプ被害にあったのに平静を装えないと思います。
車の事故のときも隣人を呼んでたし、こわくないの?大丈夫ってなっていました。
ミシェルのそういう人に迎合しない性質は、父親が凶悪犯となり、その娘としてマスコミ・警察・世間の論調に傷つけられたためと読み取りました。加害者の娘らしくおとなしくしろとか、あんたも被害者ならば被害者らしくしろとかっていう圧力でしょうか。
幼いミシェルが下着姿でカメラをにらみつけたまま芝生に屹立する映像がありましたが、そこからは私が考える被害者らしさは見えない。
だからといって彼女がどう思っていたかは、決められないのだけれど、注意深く見つめない限り、パッと見た印象から自分の偏見において判断してしまう。そういう人の性を彼女は憎んでいるのかもなと思いました。
成人した息子がいる女の性的欲求を否定的に評することは、それを思った人が、女の性は若い人だけの特権で老いた人の性は受け入れられないという偏見の持ち主である、という事があらわされただけです。
レイプ被害の後でも性的欲求を持っている事を否定的に評する事は、それを思った人が、レイプ被害者はめそめそくよくよして、性欲など失せてしまうはずだという偏見の持ち主である、という事があらわされただけです。これは私のことですが。
人は偏見をもたずには生きられまいよとも思うので、そのことに自覚的であればまだまし?って感じです。
傷つけ傷つけられ生きるしかないのさ、なんて悲しい気持ちになりました。
感情移入しにくい映画
退屈な映画で恐ろしく時間が長く感じた ストーリーは単純で結末も大したことない それを映像とセリフで繋げて、映画としてげいじゅつ風にまとめ上げる、これがフランス映画だ 主人公の演技は素晴らしいのかもしれないが、映画賞を取るほどのものではないと思う 喜怒哀楽がはっきりせず、主人公の行動のきっかけとなる描写も少なく説得力に乏しい
元気が貰える
子供の頃に経験した事件が、 主人公を世界の埒外に追いやる。 その主人公に降りかかる様々な面倒。 その面倒を、 埒外の側からリアクションする。 埒内の人間には、戸惑うばかり。 しかしそれが、段々と、 逞しく、格好良く見えてくる。 最後は、 飄々と生きる姿に、力を貰う。 ああやって、 この世知辛い世の中を 格好良く生きてゆけたらと。
イカれてるけど、見入ってしまった。
登場人物全員が、よくここまで揃ったなというくらいイカれてる。 フランス人って、こんなに貞操ないの?って勘違いしてしまいそうになる。 犯人が捕まるまでのミステリーなのかと思ったら、そうじゃなくて、そっからも話が続く。 私たちの暮らしにヒントになるようなものは何一つなかった映画だけど、悔しいかな、何故か見入ってしまった。
強いなー
まず英語じゃなかったー! 字幕なので気にならないですが、初めそこが少し気になりました。 内容はELLEが暴行を受けてから、人との付き合い方や環境が少しずつ変わっていく話。 ELLE強いなー 自分だったら仕事も手につかないし、絶対引きこもっちゃう。
(ポリコレなんて)嘘はやめたの
もしもトランプがこの映画を見たら下ネタジョークを飛ばしながら腹を抱えて大笑いすることだろう。オバマなら終始無表情で鑑賞後ノーコメントで静かに映画館を後にするにちがいない。要するに鑑賞者のポリティカル・コレクトネス度が自動的に計られる1本なのだ。 当初シャローン・ストーンやニコール・キッドマンにオファーしたところ即答で断られたというこのスキャンダラスな脚本を読んで、唯一気に入ってくれたのがイザベル・ユペールだったそうな。 さすがあの神経逆撫監督ミヒャエル・ハネケと組んで変態ピアノ教師を演じた強者である。御歳64の完熟ボディを惜しげもなくさらけだし、しかもレイプされている時のしわがれたあえぎ声といったら発情したカラスにそっくりだ。 いくらゲーム会社のCEOとはいえ、こんな○さんに欲情するのは現職フランス大統領ぐらいなもので、若い兄ちゃんたちがこぞって色めき勃つ?のはどう考えてもムリがある。本作がコメディと評価される所以はそこにあるのかもしれない。 「レイプされたからって何?今はハマチが食べたいの」と開き直るミシェル。その母親は孫のような若いツバメと結婚すると言い出すし、義理の娘にいたっては明らかに○が違うでしょという赤ちゃんを平気で出産する。 バカ男どもに○○されようが、モラリストに非難されようが「何か文句あっか」的な態度を決して崩そうとしない女たちのタフネスぶりは、到底日本人には受け入れ難いだろう。 しかし、怪獣に何度○られても屈しないくっ殺系ゲームのヒロインのように、ゲームオーバーにさえならなければ、楽しんだ者勝ちの自分ファーストな人生もまんざら悪くないのかもしれない。
らしさ
宇多丸さんがラジオコーナーでミッシェルのことを「レイプ被害者らしい立ち振る舞いをしない」と言っていましたが、らしい立ち振る舞いをしないのはミッシェルに限らず、登場する女性達皆に当てはまります。母親らしくない。高齢者らしくない。妻らしくない。親友らしくない。
らしくない彼女達を目の当たりにすると、私達は不快を通り越して、脅威にもうつります。「彼女達大丈夫なのかしら?」と。
ヴァーホーベンの手にかかれば、「頭大丈夫かしら?」というこちらの常識についてを議論することは意味のないことだと悟ります。それは登場人物の中に常識という概念がないように見えるからです。
親友の夫と寝るのも、親友がミッシェルを許すのも個人の自由。パートナーの子供とは明らかに違う赤ちゃんを産んでも気にならない。夫がレイプしていることを知りつつ「ずっと相手にしてくれてありがとう」と言ってしまう敬虔なクリスチャンである女性。
でもなんだか清々しい。いつもは見えない何かを隠しているだけなのかもしれない。ヴァーホーベンは人間が奥底にしまいこんである不道徳への憧れを見透かしているようです。特に女性は男性よりも道徳が重んじらる存在であり、身にまとう「らしさ」がなかったら生きづらい。
女性達を不道徳へと誘うヴァーホーベン。いや、元々道徳なんてないんだからと言うヴァーホーベン。この作品はヴァーホーベンから女性達に対する最高級な賛美なのではないでしょうか。
むっちり猫ちゃん
いろんな意味で
自分に正直な
タフな女だ‼︎
隣人旦那の性癖怖っ
ラストの奥さんの台詞...
旦那のやらかした事に対しての
謝罪の言葉にギュッって
詰め込まれてたよね〜
レイプシーンや
女性が殴られてるシーンは
見たくないなぁ
バーホーベン節炸裂!
本当に彼はこういう女性を描かせると最高である。
どういう性癖の持ち主なのか、是非一度話してみたい。
友人の亭主を寝取り、近所の亭主を誘惑し、親友とレズプレイを楽しむ。
事故で重傷を負っていても抱きたいと言われれば受け止める。
自分をレイプした相手と分かっていて、相手のレイプ願望を受け入れる。
受け入れた上で、キッパリと拒絶する。
相手を全て受け入れた上で、自分の願望を叶える。
凄みがある。
主人公だけでは無い。
主人公に亭主を寝取られていたことを知っていて亭主と別れた後主人公と同居を申し出る親友。
亭主のレイプ願望を知っていてその罪を黙認し、その上に自分の信仰を築いていた隣人。
女たちが強すぎる。
だ、ダメだ。
これじゃ男は立つ瀬がない。。。
60を超えてなお恐ろしいまでの色香のイザベル・ユペール。
凄い。
また70代後半でこんな映画を撮ってのけるポール・バーホーベン。
あんたは凄いよ。。。!!
見応え充分
見終わったあと、あれはこういう事だったの?と色々考えさせられる映画でした。原作があるそうですが、これはハリウッドには到底つくれない作品かと。
犯人は割礼している男らしい。そういう事、レイプされて分かるもんなんですね。会社の社員かと思ったら、違いました(ズボンを脱がせて確認してた)。
そして、主人公ミシェルは自身の中にあったM的なものに目覚めた? 前夫とは彼の暴力が原因で別れたらしいのに。父の事件も関係があるのでしょうね。ミシェルは車で事故にあっても救急車を呼ばす、レイプ犯とわかっている隣人に連絡する。この二人はSMの関係ってこと? この隣人はユダヤ系で、妻レベッカは敬虔なカトリックらしい。最後のレベッカとミシェルの会話も、ありえないものじゃないですか?(レベッカ役は「おとなの恋の測り方」の人)
おそらくミシェルはわざと隣人の男をそそのかして、事におよぼうとしていたのに、そこにやってきた息子のヴァンサンは単細胞だから、母が襲われていると勘違い。
このヴァンサンも、明らかに自分とは違う肌の色をした赤ちゃんを産んだ彼女を愛していて別れないというのも、ちょっとおかしい。でも、いい息子ですね。ご褒美に車も買ってもらえて。
ミシェルは友人のアンナに、彼女の夫と不倫していたと告げる。あ〜、何もここで言わなくてもいいのに、と思いました。やっぱりミシェルはちょっと性格悪すぎでは? でもそれを水に流すアンナもヘン?
ミシェルの母や、元夫の恋の顛末も、いかにもフランス的だなあと思いました。
とにかく見応え充分のフランス映画でした。猫が可愛くなかった。
酷い話…でも悔しいかな面白い
なかなか凡人には考えつかないような酷い話、好きになれない、けれどすごく惹きつけられて、悔しいほどに楽しまされた。 怒りとか性的衝動とか短絡的な演出や展開に苦笑したけれど、なかなか現代の異常性をついた表現のようにも感じて、そう思ってしまうと、この酷い話は現代の鏡のように思えて、何だか非常に優れた作品のように感じてしまった。でも、決して好きにはなれない…。 基本サスペンスなんだけど、笑いどころも満載で、予想以上に楽しんだ。でも嫌い。 それにしても、ポール・バーホーベンとイザベル・ユペールはつくづく凄いと思ってしまう。
とんでもなくフランスっぽい映画
イザベル・ユペールの演技がただただすごい。ストーリーはあらすじの通りだが、イザベルの存在がとんでもない化学反応を起こしていて圧巻。 女友達とワインを飲みながら見たかった。決して家族と見てはいけないあれです…
よく分からないけど退屈はしない(知能が低い)
主人公のミシェルがレイプされて苦悩するおばさんかわいそうぐぬぬちょいエロてへへみたいな映画かと思ったら面食らった。性癖が完全に倒錯したキャラ立ちMAXの登場人物たちの性的衝動によるまるでプロレス大会。 「セクシャルマイノリティ」(って敢えて括っちゃいますが)と呼ばれる類の人がテーマの映画って実はちょっと苦手なんすけどこれは最後まで飽きずに鑑賞できた。 女社長に「ペニス見せろ」って言われて素直にズボンおろしたあいつ、元気にしてるかな。
サスペンスなのか?
いきなりの導入、すぐに映画に引き込まれる音と映像。 だんだんと、その緊張感が緩んでくるのは、セクシャルな問題と過去の出来事がどのように絡んでいるのか、接点が掴めなくなってくるあたりからかな〜 フランス的といえば、そんな感じかもしれない。 結局は、「そっち?」みたいな終わり方だし。 う〜ん、難解。
凡人の自分にはこの感情が理解できない…。
主人公の心情含めすべてがサスペンスフルなんだと思うけど普通に考えると理解できず…。男も女も登場人物が皆ドロドロだから裏読みあった展開は面白い。 外国だよなー、というところが素直な気持ちか…。
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