「その原稿は彼女の過ちの証拠」ノクターナル・アニマルズ ゆきさんの映画レビュー(感想・評価)
その原稿は彼女の過ちの証拠
華やかな仕事をこなす裏で夫との生活に不安を抱える女性。ある日元夫から小説が送られてくる。
冒頭の映像のインパクトと結末の虚無感のギャップ。
現実と想像の中間に浮遊したような、感覚を置き去られたような気分に飲み込まれた鑑賞後。
作品を通じて復讐を企てるなんてクリエイティブな発想の極みであって少し気持ち悪い。
小説の中でところどころ見える元夫の主張はなんとも虚しいものが多く、彼が求めた結果は何だったのだろうと何通りもの想像をしてしまいました。
過ぎた時間と対峙するのには必ずきっかけがあって、きっとそれはトラウマに近い。
著名デザイナーのトム・フォードならではのエンドロールで、並ぶブランド名も圧巻でした。衣装も小物も美術品も目に余る美しさの一作。
コメントする