「良い映画」マンチェスター・バイ・ザ・シー のっつさんの映画レビュー(感想・評価)
良い映画
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とても良い映画でしたが、何が良いのかと聞かれると難しい映画でもあるように感じました。
普段はこのようなところに感想を書いたりしないのですが、整理のために書いてみようと思います。
私がこの映画の見どころだと思う点は、
主人公の時計は止まったままだが、周囲は否応なく変化していく点であると思っています。
兄の死をきっかけにして周囲の変化に気付いていく主人公。
特に過去の事件の当事者でもある元妻が再婚し、子供をもうけているということ。
主人公は自分を許せないまま時が過ぎていたのだろうと思わせる序盤の日常風景の描写。
残酷な現実かもしれませんが、素晴らしい構図でもあると思う。
他者と深く関わろうとしない主人公だが、これからの甥の人生を慮ることになるにつれ、過去と向き合いながら周囲と関係を築いていく。
こうなるのも兄の思惑なのかもしれないと思わせる中盤の兄との事件直後のやりとり。兄貴は弟思いの優しい人物だった。
こちらは希望を抱かせるような描写であるし、素晴らしい構図だとも思う。
印象深いシーンは確かにあったはずなのに、日常風景を切り取ったようなリアルな描写だから見終わった後の印象がぼやけやすいのかな。
長文失礼しました。
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