「難破船…」マンチェスター・バイ・ザ・シー yao77さんの映画レビュー(感想・評価)
難破船…
人生という広大な海で難破してしまった男の哀しい物語。
名作だが退屈です。
ただ、他にはないテーマがある。
主人公が生きる意味を失ったかのような
生活を送る一方、
2人の女の子と学園生活を満喫する甥、
悲劇を乗り越えて子を作る元妻。
それらの姿が、主人公の不器用さを
より際立たせる。
この難破船が、一体どこに辿り着くのか…。
人生、乗り越えられないこともあるのだ。
そう訴えてくる。
2時間以上(物語上は半年)かけて
変わったのは自分の家にリビングセットを用意することだけ。
でもこのわずかな差が、
彼の人生には必要なのだろう。
このあとエンジンが壊れてしまった男は、
手漕ぎのオールでどこまで進めるか…。
マンチェスターの寂しく、
しかし生活臭のする街も心を打った。
印象的なシーンは、
半地下の自室の窓のカット。
坂道で出会う元妻と赤子の不安定さ。
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