「ふたりの愛ある営みを見つめる」ラビング 愛という名前のふたり しげぴいさんの映画レビュー(感想・評価)
ふたりの愛ある営みを見つめる
久しぶりの観賞はDVDで。
静かな静かな愛溢れる物語は
じんわり胸の奥まで染み込んでいく。
ふたりの望む先が
どれほど大それたことなのか
彼らはどこか他人事のように
日々の営みを坦々と過ごしていく。
うねりの中に飲み込まれることなく
欲を決して掻くこともなく
互いを信じ家族を愛していく。
南部のあの広々とした
どこまでも続く緑ののびやかさ
そこに息づく因習の根深さ
人間を区別することを
代々受け継いできたこの風土は
人権に大いに反するものであること
それを改めて心に刻み込む。
いつまでも続く余韻の波
不自由な愛が未だに存在する
そんな想いがふと胸を過る。
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