「リチャードがいい男だった。」ラビング 愛という名前のふたり だいずさんの映画レビュー(感想・評価)
リチャードがいい男だった。
リチャードがいい男でした。
ミルドレッドが辛そうにしているとか、落ち込んでるとかそういうことをよく観察し、その気持ちに沿おうとするところが、とてもよかったです。裁判をすることはリチャードとしては望んでいなかったけれど、ミルドレッドの望みを通したわけです。
こういう風に愛せるって、いいなと思いました。
本来リチャードは好きなタイプではないんです。口が重い人が苦手だし、サプライズ嫌いだし(すみませんすみません…)。
でも、どんな境遇でも黙々と働き、ミルドレッドが大好きで大切で心配で、というリチャードがすっごく素敵な男性に思えました。
密告者が誰だったのかということを、この映画では扱いませんでした。
私はまさかリチャードのお母さんだったらいやだよ、つらすぎると思っていましたが、そっち方面に話が広がらなかったので、安心しました。
助産師のお母さん素敵でした。ミルドレッドとの関係が良さそうで、お互いが役割でなく個人として付き合おうとする人だったら嫁姑問題なんて関係ないよねって思いました。
ミルドレッドの膝に頭を乗せてテレビを見るリチャードの幸せそうな事。
あの写真は本当にいいですね。
何処かにはある愛ってやつだなと思って見ていました。
異人種ってどういうことなんでしょうか。
異人種間結婚の何がダメなのでしょうか。
犬と猫の違いでしょうか。
それともマンチカンとラグドールの違いでしょうか。
犬と猫が交配したとして、それが悪だと決める権利をもつものがあるのでしょうか。
私はあるとは思えません。
人間と犬と猫は同列に語ってはいけない?そうでしょうか。
そんなことをずっと考えています。
愛を信じられない派なのですが、あるところにはあるかもって時々思いたくて、そんな気持ちにぴったりな映画でした。
あ、ミルドレッドのお姉さん役の方が、ジェニファーハドソンにめっちゃ似てるなって思ってました!