打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?のレビュー・感想・評価
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当時のファンタジー
20017年の作品だが1993年から地上波で流れていたようだ。
当時の世界観とファンタジーに寄せた人の想いを感じることができる。
打ち上げ花火が丸いのか平たいのか?
高校生たちのそんな他愛もない論争
この作品のタイトル
それはモチーフであり、もし打ち上げ花火が丸い場合そんな世界があって、もし平べったければまたその世界があるということを言いたかったのだろうか。
舞台となる町の名 茂下町
「もしも」の世界を描いた作品。
それを強調したかったのか、時折挟み込まれるあの不思議な玉のフィラメントに隠し文字で「if」が確認できる。
「もしも」 この言葉こそこの作品のテーマ 当時のファンタジー感だったのだろう。
さて、
このファンタジーにはファンタジーになった理由が忍ばせてあった。
ナズナの父の死と彼が握っていた玉
おそらくこれがテトラの先でナズナが拾い上げたものだろう。
彼女は母が先生に描いた「転校」の意思表示の手紙を持っている。
生まれ育ったこの場所を離れるというのは、彼女にとっては苦渋のことなのだろう。
自暴自棄に近い状況にまで追いやられている。
父の死因は水死だろうが、原因は不明
しかし、あの玉は父の残りの命だったのではないだろうか?
死と引き換えに、ささやかな贈り物を娘に残したのだろう。
それが選択をチェンジできる奇跡となるのがこの物語。
そして、
面白いのが彼ら高校生の気持ち
本心がどこにあるのかわからないのもまた若者の特徴かもしれない。
ユウスケはヒロミチがナズナのことを好きなのを知っていたのだろう。
本来の出来事は、水泳の競争でユウスケが勝った。
勝者と夏祭りに出掛けると、ナズナは決めていたのだろう。
ところがユウスケは約束をすっぽかした。
ヒロミチに悪いと思ったからだろう。
ナズナの「好きだから誘った」は、掛けに負けたことと同義で、大人しく引っ越しに従わなければならないことになる運命を受け入れることになったのだろう。
彼女はそれでもキャリーケースを抱え浴衣姿で現れた。
一縷の望みを何かに託していたのだろう。
そしてユウスケは現れないことで、ささやかな期待も失せた。はずだった。
そこに登場したのがヒロミチ
「もし、島田君を誘ったらどうした?」
この「もしも」がこの作品で非常い強い意思を表現している。
両親に連れ戻されるナズナ 無力なノリミチ ユウスケの心ない言葉に激高して喧嘩する。
このやり場のない怒りを玉に込めるように投げつけたことでもう一つの選択肢 そこまで遡ってしまう。
これがこの作品のファンタジー
ノリミチはその後も玉を投げて時間を遡るように他の選択肢の世界へ移動する。
さて、、
最初に起きた出来事は、水泳のターンミス。
同時に拾う綺麗な玉
結局それがなければ、たとえ競争に勝っていてもナズナとのことはうまくいかなかっただろう。
つまり、ナズナの父が彼女の運命に介入したのかもしれない。
「もしも、あの時オレが勝っていたら」 強い後悔
そして、水泳競争まで遡ってしまう現実。
「もしも、ナズナと電車に乗っていたら」
打ち上げ花火が丸い現実と平べったい現実
まるでその玉の中の世界にいるようだ。
そして酔っ払った花火師が打ち上げたその玉
破裂した玉にある様々な現実
その破片のひとつが示した未来
飛び込んだ海の中から見る現実の花火
さて、、、
二学期の始業 ノリミチはいない。
彼はどこに行ったのだろう?
誰もいない灯台そばの野原が最後に描かれている。
始業式、ノリミチは学校をさぼったのだろうか?
それとも、再びどこか別の世界へ行ったのだろうか?
ナズナは転校したので彼女の席は空いていた。
もしかしてノリミチは、たくさんのもしもを実行するために、学校をさぼったことで起きる「何か」を期待したのかもしれない。
「もしも今日学校をさぼったら」
そんな心の自由度をこの作品は伝えたかったのかもしれない。
作画がいい◎
平面か球体か。花火ならどちらも存在しているが、earthの形はどちらかな
アングルや色使いなど絵はきめ細かくて美しく、音楽もセンスが良い。
思春期の男の子らしく女性に対する憧れを感じる描写がある。
『君の名は。』の序盤のようなライトなエッチ感がある。
”選択”について考えさせられるシチュエーションが多く、後悔が原動力となる勇気ある行動はハラハラドキドキする。
ナズナ(声優:広瀬すず)はプールで、ノリミチ(声優:菅田将暉)とユースケ(声優:宮野真守)のどちらか勝った男子と花火デートに行こうする。
勝敗の結果はナズナがコントロールできない、つまりデートの相手を自分で選ばないという選択をする。
ユースケは、ナズナとのデート約束より男友達を選ぶ。
ノリミチは男友達よりナズナを選ぶ。
ナズナは引っ越しより家出(本人は「駆け落ち」という言葉)を選び、親との生活よりノリミチとの暮らしを語る。
ユースケ達は灯台から花火を見ることを選ぶ。
人生は小さな選択の積み重ねだ。
三浦先生らのカップルは、生徒たちの前では堂々としていなかった。
中学生の前でイチャつけないという価値観なのかもしれないし、もしかしたら秘密の関係なのかもしれない。
デートをすっぽかしたユースケは、男友達の前ではナズナが好きと言う。もしもの世界では反対のことを言うのだろうか、もしくは”好きだけどデートする勇気がない”という二律背反なのか、謎は謎のままなところが今作のポイント。
氣持ちを正直に言うかは本人の自由。
本当かどうかの答え合わせや証拠は、あんがい必要なかったりする。
我々は「肉眼で見る限り平面の大地」を「球体が高速回転しながら移動している」と信じることもできる世界に生きている。
「遠ざかって見えなくなる太陽」を「地球の裏側に移動する」と信じることも出来るし、信じないことも可能だ。
マントルにしても月にしても、神も歴史もまたしかり。
特別な人だけが特別なものを使ってしか確認できないこと(資格制度にして高度な技術を企業秘密にしたり、権限を定めて捜査・調査・検査の独占、特別な顕微鏡等の器材を使用しての密かな実験、莫大な予算が必要な宇宙開発など)の発表というものは疑いの余地がある。
人なら誰しも認知バイアスの影響で間違うこともある。
ナズナとノリミチの電車の中のシーンは現実なのか、はたまたノリミチしか体験していない幻想なのか、そもそもタイムリープが発動する球体のガラスのようなモノの正体についての答えも劇中にはない。
ラストの遅刻もしくは欠席についても謎を残している。
ノリミチの行方を知りたがっている自分を発見したことだけは確かだ。
うーん、、、
公開当初からあまりいい評判は聞かなかったので期待値は低い状態で鑑賞。
内容としては、主人公が想いを寄せるヒロインとの駆け落ちを成功させるためにタイムリープを繰り返すというもの。そしてこれがこの映画の全て。この一文に簡約されるほどに内容が薄い。
ツッコミどころは色々あるが、個人的に一番問題だと思うのは、全体的に説明不足なところ。心情描写がほぼ皆無なうえに、引きのカメラワークが非常に多いので、キャラクターがなにを考えているのかさっぱり分からない。作画もあまり良くないので、キャラクターの表情にも乏しい。何を考えてるの?と言いたくなる意味深な表情のカットが困惑に拍車をかける。そのせいで、ヒロインはいつまで経っても不思議ちゃんだし、主人公やその他諸々の行動原理も見えてこないまま終わってしまう。終盤、なぜか突然ミュージカルまがいのことをやり出すので、そういう尺をもう少し別の描写に使ったらまだ分かりが良かったと思う。
あらすじ読んで、エンドロールの「打ち上げ花火」だけ聴けば十分。本編を観るのは勧めません。
人生の一回性とそれに相反する可能性の広がりを描いていているがそれを...
思春期の子供心を描いた非常に難しく深い映画
(原作未読、ネタバレなしレビュー)
広瀬すずさん、菅田将暉さん声出演とのことで鑑賞しました。
素直になれず、勇気もでない、勇気を出しても間違っている。
どんどんたまる後悔。こんな難しい、思春期に多いものをテーマにした作品です。
自分が告白されるとオドオドして逃げてしまうのに、友達が告白されると嫉妬からの「お前 ウザ。」
このようなジレンマが折り重なる映画です。
この作品はこのようないくつかのジレンマをキャラクターの言葉だけでなく、演出やストーリーで伝えています。キャラクターが会話する際の少しの間やキャラクターの小さな表情の変化。これを読み取りラストのシーン以降の解釈を考えて初めてこの映画は完成します。
レビューを見る限りこの作品の本質に気づけていない人が多く、理解ができていないだけで駄作だと非難するのはいかがなものかと思いました。たしかに難しく非常に深い映画ではありますが、ボーっと作品をみるのではなく、作品の本質をとらえるくらいの視聴をされてはいかがでしょうか?
また、5年後ぐらいに観たらどのように異なってみえるのかが楽しみです。
またこの作品を観るのは何年ぶりでしょうか?確か、この作品が公開されてまもない頃に何度か観た作品です。記憶が正しければ、飛行機の機内エンターテイメントで初めて観、その後、家で改めて見返した作品だったと思います。
当時はまず、主題歌をYouTubeで見つけ、歌にハマり、その後、乗った飛行機で映画を偶然見つけた順番だったと思います。2021年の1月からはどっぷりとアニメ鑑賞に浸かっていますが、思えば当時は海外に住んでいたこともあり、アニメ作品を観ることはほとんどなかったように思います。
初めて観た2017年から随分と時間が経ち、自分も高1?から大学生になったので、同じ映画でも今回観た時は随分と見え方が変わりました。単純に1年間アニメにハマり、アニメ作品に詳しくなったということもあるでしょうが、それ以外にも内容面でいろいろと思うところがありました。
前置きが長くなりましたが、この作品で一番好きなところはとにかく、絵が綺麗ですよね。当時は制作会社なんて気にも留めませんでしたが、制作はシャフトさんだったんですね。絵だけでもお腹いっぱいです。キャラクターも可愛いですし、なにより風景がとても好きです。聖地があるなら行ってみたいほどです。
設定は中学校でしたっけ?キャラクターが純粋ですよね〜。観ていてネチネチしていないので、スッキリ観れる作品ですよね。とはいえ、もう3回観ているはずですが、ストーリーは完全に理解しているとは思いませんが…
また、5年後ぐらいに観たらどのように異なってみえるのかが楽しみです。
普通に面白くない
酷いの一言
酷い
恐ろしい出来の怪作(悪い意味で)
この作品を見て沸き立つ感情は主に2点。
「気持ち悪い」と「分からない」です。
まず、この作品には原作があります。
小学生が自分の力ではどうにもならない事に翻弄されながら、笑ったり悩んだりして、別れを経験する。
それを「もしも」というテーマで、2つのルートを用いて繊細に描写した隠れた名作です。
リメイクするにあたって、監督は主人公の設定年齢を中学生に差し替えました。
よく考えもせず行なってしまったこの変更が大問題で、話のあちこちにガタ付きが発生しています。
登場人物は中学生なのに、小学生が悩む様な幼稚な事で悩み、幼稚な発言を繰り返し、幼稚な我儘を言い、降りかかる問題には幼稚な解決策を捻り出し、幼稚な喧嘩をします。
この点がとにかく気持ちが悪いのです。
全編通してそのノリなので、「見てはいけない系統の人」を見させられている様で、正直とても気分がよろしくない。
小学生が子供として悩み、足掻くから微笑ましいのです。小学生が小学生としての世間的な「力」の壁にぶち当たって、別れを経験するからほろ苦い物悲しさを表現できるのです。
この作品は、雑に中学生に差し替えた結果、見事に気持ちの悪いストーリーに仕立て上げられてしまいました。
「打ち上げ花火を横から見たら平たいのか?」なんて悩む中学生なんか居ませんよね。
つまり小学生以下の年齢でしか成り立たない題材なのです。そもそも、中学生に差し替えるというアイデアを出してしまった企画段階から失敗していたのでは、と思いました。
これが1つ目の「気持ち悪い」点。
上でも述べましたが、この作品は元々「もしも」をテーマとした作品群の一つで、「打ち上げ花火」は中盤のある「結果」がもし違っていたら?という発想で、2つの「ルート」を使って描いた作品です。
どんなルートを通ろうとも、主人公達とヒロインにはヒロインの引越し(夜逃げ?)という避けようの無い別れが結局訪れるのですが、ルートを2つ見せる事で、子供達の葛藤や心理状態を立体的に描く事に成功しています。当時、この手法は見事としか言えないものでした。
しかし、今作の監督は「もしも」の2ルートを完全に切り捨て、何故かSFファンタジー?的なループ系設定に変更してしまいました。
簡単に言うと、ヒロインがループ能力を持っており、物語を何度もループさせている、というものです。
この何だかよく分からない謎の味付けにより、多角的に表現出来ていた筈の内容は薄っぺらくなってしまいました。
しかも、途中までの作り方があまり面白くない上に、上記のループ設定が唐突に現れるため、物語としても完全に破綻しており、何の為にこんな変更を施したのかが本気で分かりません。
よく分からないまま2つの話が飛び込んできて、よく分からないままループしてると言われ、よく分からないままヒロインはよく分からない理由で消え、よく分からない結果に収束し、よく分からない後味が残ります。
最初から最後まで煙に巻かれたようで、内容が本当に「よく分かりません」。
この映画の問題点は以上の2点なのですが、これはリメイクに当たって監督が変更を施した2点なのがまた皮肉と言うべきなのでしょうか。
監督が「これは面白い!」と信じて行った工夫がどれも逆効果だったという訳です。
嗚呼、出来れば当時のままの設定で当時のままの作りで、現代のアニメ技術を使った映画を作って欲しかった。
そんな事を思って止みません。
散漫な映画。バルサやマンUにはほど遠い。
この映画には終始なんとも言えない不快感が付きまとう。
それは何故か?各ジャンルに一流の職人が集まっているのだが棟梁がいない。
まず注目すべきはキャラクタデザインが恐らくヒロインだけのデザイナーがいてそのデザイナーの強い指向性によってヒロインは極めてエロティックに演出されていてそこにかなり気がひきつけられる。
次に背景。これはもう背景と言うより表景と言ってもいいほど作品として成立するレベルの光と影、連続した風景画の様な存在感がある。そしてぜったここは多くの人が感じたであろう水を中心としたクリスタルガラスにおけるCG表現の凄さである。ここはまさに見て見て状態でここぞとばかり頻繁にあらゆる箇所で表現される。
更に今度は演出である。紙キャラのようなキャラクタたちを今度はモーションピクチャのような演出の中で動かそうとする。かなりインパクトがあり見る側は画面に張り付けられる。ハンディカメラによる演出に近い効果も生まれている。さらに総合的な演出としてミュージカル仕立てであったかと思えばドタバタギャグ風であったり、いちいち背景ともかみ合わなかったり、CG表現のハイパーリアルともかけ離れる。そこにヒロインなずなの妙なエロティシズムが加味されるので、見ている側はその度に様々なところで気がそぞろにならざる得ない。その為肝心のストリーが入ってきにくい状態なのに、そのストーリーときたらタイムループをテーマとしてますますをけむに巻く結果になる。米津も松田聖子も何とも唐突なのである。僕はこの元となった岩井の作品を見てないので何とも言えないがこう言った一連の混乱がこの作品の評価を下げているのであろう。しかし・・・・
これだけのタレントを揃えていたのだからあとは監督の問題である。
監督は新房昭之と決して役者として不足はない。
この監督能力をここの荒武者たちの能力が超えてしまった結果であろう。今後の日本アニメの大いなる可能性を考えるうえで作品の出来とは別に★4は大いに上げたい作品である。
見る側にもそれなりの覚悟を要す。
原作大きく変えすぎた
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