「公開のタイミングが悪かったのかな」打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? といぼ:レビューが長い人さんの映画レビュー(感想・評価)
公開のタイミングが悪かったのかな
公開当時に友人から「そんなに面白くなかった」という酷評を聞かされたので、興味はありましたが劇場では観ていませんでした。
本日Amazonビデオで観ましたが、感想としては「普通に面白かった」です。正直、ネットでここまで酷評される意味が分かりません。
この映画がここまで批判される理由としては、間違いなく前年に公開された「君の名は。」の影響がデカいと思います。ストーリーが分かりやすい・徹底的に磨き上げられた作画の美しいアニメーション・マスコミによる連日の報道などで歴史的興業収入を叩き出した「君の名は。」の影響で、それまでアニメ映画を観なかった客層の人達もアニメ映画に興味を持つようになりました。その影響か、酷評レビューを見ると「アニメ的な演出が鼻についたのかな?」というレビューが目立ちます。
制作会社のシャフトは「物語シリーズ」や「魔法少女まどか☆マギカ」などのアニメーションを作成した有名なアニメ会社です。独特な演出で有名な制作会社なので、普段アニメを全く観ない人達には合わないのかもしれません。
しかしながらアニメーションに関する私の感想は「流石シャフトは力の入れる場所を理解しているな」です。普段はテレビアニメーションを制作している会社なのでおそらく今回の劇場アニメは限られた予算と人員で作っていたんだろうなと推測されます。なので最初から最後まで、全てのシーンに力を入れることはできません。そのためこの作品は日常のちょっとした風景である主人公が自転車に乗るシーンはCGで表現し、ストーリーで重要なプールでの水泳シーンは作画にメチャクチャ力を入れており、驚くほど滑らかに動きます。限られた中で最高のパフォーマンスをしているように感じました。
万人受けする作品では無いと思いますが、ここまでボロクソに批判されていると擁護してあげたくなるくらい、私は気に入った作品です。観たこと無い方には試しに観てみてほしいです。