「この映画が「無い世界」に行きたい」打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? 大江戸800野鳥さんの映画レビュー(感想・評価)
この映画が「無い世界」に行きたい
原作と実写ドラマの内容は知りません。
昨年の「君の名は。」と比較するつもりはありません。
あくまで、「単体の映画」として観た上での感想です。
レビューを拝見すると、この作品への好評価も結構多いので、
僕の理解度が低い可能性もあるのでしょう。
その人の境遇や人生によって形成されたものが作品と共鳴して、
「自分だけが味わえる感動を得られる」
~ということも無視はしていないつもりです。
なので、「それでも敢えて書いている」ということにしておいてください。
さて、本作を「観る前」。
僕なりに、タイトルだけを頼りに「想像していた内容」があります。
「大人の常識」の枠に嵌め込めば、至極「当たり前の答え」だけ
が待っているこのテーマ。
思春期の少年と少女だけが持ち合わせることの出来る「特別な瞬間」。
彼らが打ち上がる花火をどこから眺め、眺めながら、彼らは何を思うのか?
「そんな映画であればいいなぁ♪」なぁんて、一応は考えて居たんですw
最近観た映画の中では、本作の「本編90分」というのはかなり短いです。
にもかかわらず、多分、1時間くらいで「いつ終わるんだ?コレ」でした。
90分間「思わせぶりな映像」を見せれば、観客は勝手に深読みしてくれるだろう♪
~とでも制作側は思っているのではないか?
延々「肩透かし」が続けば、そう疑いたくもなります。
全編が「曖昧」で「漠然」としているなんて、「狙ってもできない」ことを
よくもまぁ見事に「やり遂げた」ものです。
ええ、「悪質」だと言ってるんです。
エンドロールが始まって席を立った「一緒に観ていた友人」を追いかけると、
彼は通路で腹を抱えて笑ってました。
「何だよアレ!?wwww」
自分が記憶する中でも、こんなに「無意味な時間を過ごした」ことは無いです。
それこそ「真っ白なスクリーン」を90分間見せられているほうが、
まだ「マシ」だったんじゃないかと・・・。
この映画の制作費が幾らかは存じ上げませんが、制作費で花火を
打ち上げて、小中学生に「色んな角度から花火を見て貰う」ほうが、
よっぽど有意義だったと思います。
まぁ、たった一発の「花火」も打ち上げられない人たちに
言っても無駄でしょうけど・・・。