「思ってたほど酷くなかった、それだけ。」打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? 花火さんの映画レビュー(感想・評価)
思ってたほど酷くなかった、それだけ。
序盤こそライブアクションをアニメでやろうとするかのようなキメラ感が漂っていたけど、オリジナルの展開になるにつれその違和感は収まってくる。円形の主題(もしも玉、校舎、灯台上でのダンスetc.)は、間違いなくループという物語の形式とリンクしてるわけで、にもかかわらずループものの前提を覆すかのような二人の心情(モラトリアムには終わりがある、こんなのいつまでも続かない)の冷め具合はむしろいい塩梅。ループを重ねるごとに花火が、「丸い→平べったい→変」になってくけど、最後の変な形の花火は登場人物をして「この世界は違う」とまで言わしめる割に、画面上はそれほど変な花火には見えない。イマジネーション不足な感じ。
菅田将暉の「ちゃんぽん食べたか」から拾ってきたみたいな生っぽい芝居は大正解で、あまりにそのトーンが支配的なために、むしろ宮野真守の方が違和感出てくるくらい(急ぎ断りますが、宮野さんの演技が悪いとかそういう話ではございません)。最大の謎は、2017年のいま、中学生が40歳の観月ありさを好きなのかというところ。松田聖子の方には距離感があるのに何故。
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