ムーンライトのレビュー・感想・評価
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もう一回は見たい
話は想像つくし、個人的には好きな話でもなかったけれど、もう一度見返したいと思った。
映像表現が何よりも優れていたように思うし、話が想像つくというその要素も優れた映像表現に寄るところが大。あらゆる感情が画面から容易に察せられた。
シャロン役の3人も奇跡のようなキャスティングというかディレクションというか、異なる時代が見事なまでに連なっていて、非常に分かりやすく現代アメリカにおいてぬぐい去ることができない一面を捉えることができた気がする。
感動も笑いもほとんど無かったけれど、映像とそしてまた劇中の音楽に魅せられた。
レンズのゴーストや写り込みなど気になるところもあったとはいえ、出だしの長回しから後半に多用されるクロースアップまで、巧みなカメラワークで織りなされる映像が非常に良かった。
切ない。
余韻に浸ってる
ゲイの少年の過酷な人生を見守りま賞
こいつ、かわいいかも。
マイノリティに光を当てた映画
たった一人でも誰かがいれば〜
どなたかが書いていたようにこれはとても切ないラヴストーリー。
でもその前に、少年を助けてくれたフアン(薬の売人)は
悪人なのか?救世主なのか?
数い難い状況の少年にとって例え薬の売人であろうと、
話を聞いてくれて気にかけてくれる人がいると言うのは
どんなに心強い事だろう。
フアン自体がおそらく過酷な少年時代を過ごして来ているのだろうから
少年の心の中がきっと痛い程分かってるんだろう〜
だから無理にシャロンに踏み込もうとせず
淡々と見守っている感じが、
少年にはとても頼もしかったんでしょうね。
この映画に限った事でなく、日本の一般社会にも全く当てはまる話。
たった一人でも本音を話せる人がいれば人はなんとか生きていける。
誰にも心を開けず、自殺してしまうのと、
例え悪人でも心を開いて生きて行くのとどっちがいい事なんだろう?
難しい事だと思う。
大人になったシャロンが、少年期、ティーンエイジャー期を
演じた二人とはパッと見、ぜんぜん印象が違って、
これミスキャスト!?とまで一瞬思ったけど、
懐かしい友と話すうちに、どんどんナイーヴな
昔のシャロンの面影に戻って行く!
大人のシャロン役トレバンテ・ローズは凄いな〜〜
派手な作品では無いので
正直アカデミー作品賞的なお祭り感は足りないから、
お祭りとしてのアカデミー賞はやっぱり
「ラ・ラ・ランド」で良かったんじゃないかと思ったりします。
が、アカデミーに絡まなければ
埋もれてしまったかもしれない作品なのでそこは、ちょっと複雑。
全く本筋には関係ないんだけど
ダメダメな実のお母さんがテレビの後ろの壁に飾っていた
鯉の滝登りの様な絵柄の掛け軸だったり、
フアンの家に飾られていた北斎の波と富士山の版画の写しだったり
この監督さん、結構日本びいきなのかな?なんてい思ったりした。
何がいいのか分からない
これは恋愛映画
救いに関する一考察
見て納得
芥川賞作品?
見た目は変わっても瞳は同じ
「月の光の下だと黒人の男の子は青く光って見える」
この映画の映像加工の技術を物語っているようなセリフだ。黒人の肌、海、木漏れ日が際立っている。この技術、カッコいいからみんなポスターとかで真似するんだろうな。
さて。
登場人物が少々典型化されているのが気になるが、作り手の訴えとメッセージがダイレクトに伝わり、アカデミー受賞の意味は大きいと思う。
「自分が何か、自分は何になるのかは自分で決めるんだ。絶対に他の誰かに決めさせるな」
自分で決めたいのに、生まれた環境によって決められてしまう社会システムにNO!
「泣きすぎて、自分が水滴になりそうだ」
砕けた心をかき集めるようにしながら、必死で生きる人々を無視しないで、彼らの真実を伝えたい!
「オカマはゲイの人を不愉快にさせる言葉」
差別はダメ!いじめはダメ!
「あの夜のことを今でもずっと覚えてる」
ブラックの乙女心にキュンとする。初恋の彼に寄り添う姿は、LGBTもみな同じ!
フアンの恋人の手料理と、コックの彼が作る料理を食べるときの、主人公の無防備で充足感にあふれた表情がいい。
誰かが作ってくれるごはんと、子どもの頃に親から水泳を教わるって、本当に大切なこと!
決して遠いお話ではないところがミソ。
ああ、ほっこり。
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