「愛を知らないシャロン」ムーンライト GreenTさんの映画レビュー(感想・評価)
愛を知らないシャロン
シャロンはゲイだから恋愛ができないのではなく、愛というものがなんだか良くわからないんじゃないかと思う。自分の母親に愛してもらえなかったのはもちろんのこと、見返りを求めない愛をくれたホアンは、母親にドラッグを売っていた。自分は、繊細なゲイなのに、そんな自分が自然になれる大人のイメージがない。「ゴリマッチョの総金歯入れたドラッグディーラー」というイメージしか持てなかったのだと思う。
だから等身大の自分が誰かを愛し、愛されることができるのか、それを経験したかったんだと思う。だからケビンに会いに行ったんだと思う。でも、ケビンはシャロンとそういう関係になろうというつもりではなかったらしい。肩を抱いてもらえただけなのに、それがシャロンにとっては今までもらえた最高の愛情なんだろうなというラストは悲しかった。
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