「この映画をみた率直な感想は、黒人や同性愛者へ対する差別や偏見の意識...」ムーンライト yasuさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画をみた率直な感想は、黒人や同性愛者へ対する差別や偏見の意識...
この映画をみた率直な感想は、黒人や同性愛者へ対する差別や偏見の意識の違いだ。アメリカにおける黒人差別の問題はとても長く、未だに大きな社会問題であるのと同時に、同性愛者への偏見も、日本のそれとは比べることはできないだろう。日本で暮らしていると、当然ながら黒人という存在は身近ではない。同性愛に関しても、近年はBLだったり百合だったりと、日本においては比較的許容されている。黒人・同性愛という題材に対するアメリカと日本の社会的背景の差が、この作品のメッセージをどのように受け取るか、ということに大きく関係している。
青を基調とした美しい演出や、主人公の三つの年代に分けて描かれた物語は主人公の成長をよりリアルに感じさせ、自己のアイデンティティに葛藤する主人公と周囲の大人や友人とのかかわりは様々な問いを投げかけて来るものだった。けれど、この作品がアカデミー賞の脚本賞を勝ち取ったことの意義を真に理解することは我々には不可能なのだろう。だからこそ、アメリカ人ないしアメリカに住んでいる人がこの作品に対してどのような感想を抱いたかとても興味深い。
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