「アメリカ文化の水準」ムーンライト shantiさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカ文化の水準
この作品がアカデミー賞の作品賞を取ったことで、アメリカの文化は、時代に対し、常に前向きで新しさを求め、絶妙なタイミングで光を与える製作者たちによって断絶することなく連綿と続いて今に至っている事実に少し驚いている。良い映画だ。映画は時代を映し出す文化の一つであるならば、日本は文化的にも立ち遅れ、自立出来ていない現実が身につまされる。一部単館上映において奮闘はしていても、マイノリティからは脱し切れない。現代社会を映し出すのが映画文化だとしたら、個人の主張が成り立たない故に、権利にも疎い私たちの社会はあまりにも未熟だ。そんな社会環境下にあることを背景にして、果たして映画ではなく現実世界で、この作品のような状況を何人の人達が受け入れられるだろうか?
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