「不思議な雰囲気」散歩する侵略者 Radio21さんの映画レビュー(感想・評価)
不思議な雰囲気
舞台劇が原作。
概念を奪う形での侵略というアイデアは秀逸。
松田龍平も見事に不思議さを発揮している。
ただ黒沢清の特徴とも言える不穏さははじまりを除けば全体的には少し後景に退いて、なんともノンシャランな可笑しみが漂っていた。
とはいえ、はじまりの疾走する不穏さはなかなかのもの。
不思議な映画。
長谷川博巳もこういうイカれた役はいい。
Mozuの悪役のようなちょっと世界レベルの悪と狂気を演じるとこの俳優のスケールが俄然爆発する。
イッチャッテタなあ。
長澤まさみのガタイの良さが魅力的。
フォルムに原節子を感じたのは気のせいか。それとも無意識のオマージュか。
いずれにせよ、大傑作とは言えぬかもしれないが、一見の価値はある。
コメントする