「この映画が公開されたことが奇蹟」ナミヤ雑貨店の奇蹟 akkie246さんの映画レビュー(感想・評価)
この映画が公開されたことが奇蹟
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雑貨店店主の妄想?
物語の語り手は、三人のやんちゃ坊主たちだろう。しかし、さっきまで強盗をしてきたらしいので、なんかそれが気になって本筋に入り込めない。
ネタバレをすれば、三人は施設育ちの悪ガキ三人組。
主要舞台である廃屋になった雑貨店で彼らがみた一夜の夢なのかもしれない。もしくは、老人になった雑貨店店主の夢かどちらかだろう。
脚本がだめというより、この原作を映画化しようとした製作陣がチャレンジャーすぎると思う。
廣木隆一監督で、東野圭吾原作で、西田敏行出演で、ムービルでなければまず見なかった作品である。およそすべてのカットにやっつけ仕事的なムードが漂っており、ラストまで見つづけるのが辛かった。
特に林遣都を使った施設の火事の場面は必見である。ああいうシーンは余程うまくやらないと感動的にはならないということを教えてくれる。ほかに、セリという歌手が歌うシーンも長すぎるし、屋上から飛び降りて奇跡的に助かった少女の病室の場面も異常に長すぎる。実験的ゆえに斬新というより、劇場作品として現代に成立しえたのがとにかく不思議な映画。門脇麦が海岸で踊るカットは、だれのためのサービスなのかよくわからない。邦画はたまにこういうのがあるというのを思いだした。
ラスト山下達郎が流れたときは、やっとこの映画から解放されることに涙がでた。
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