劇場公開日 2017年10月7日

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「練られた脚本」アウトレイジ 最終章 奥嶋ひろまささんの映画レビュー(感想・評価)

3.0練られた脚本

2017年10月10日
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鑑賞方法:映画館

大友たちも年を取り血気盛んさは前二部作よりなくなったけど、それもリアルで良かった。年取ってもキレてすぐ殺しに行くのはリアリティがないし、若い頃より派手さも失われると思うから。
その分、生き残った者たちは立場も変わり、舞台も大きく広がり、人間関係も複雑化し、今作は脚本が見どころ言わんばかりに練られていたと思う。

ソナチネを思い出させるような海辺で戯れるヤクザのカットから始まり、北野組の懐かしい面々も出て来て、今作でヤクザ映画は最後!と思って撮ったのかなと勘ぐって、大友の長い旅と重ねて切なくもなった。

大友にとっての敵が全員死ぬのが理想だけど、ヤクザ社会のリアルはこんなものなのかと悔しさもあった。

初めて三部作全て映画館で観た思い入れのある作品となった。

奥嶋ひろまさ