「モケモケ大活躍」ユリゴコロ uniさんの映画レビュー(感想・評価)
モケモケ大活躍
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前半良いも、ただ一つ高まった気持ちをも壊される部分が。。
演出がとても良かった!
綺麗過ぎる風景ながら、不快感を与える空気を作り上げているのが見事だった。
晴れた日に対して、清原さんの不穏な表情や雰囲気。
可愛らしい家具や服が並ぶ吉高部屋と佐津川部屋、狂気を一切感じさせないような美しい風景に隠された血みどろな現実。
その辺の演出がとても素晴らしかったと思う。
吉高ユリコと、マツケンの関係性も物凄く良くて、言葉少なくして何気なく一緒にいる感じや会話のトーン、心地良かった。
ただ、松坂トーリ。
ここで一気に残念な感じになってしまった。。父や母についての話をノート一冊のみで信じきり(じゃなきゃ話にならないのだけど)本音や当時の心境などは聞こうともせず、のわりに母親が殺人者だということは、めちゃくちゃに信じきる。
人殺しをし続け、なんとか生きて、本当の幸せなど感じることはできないと諦めるも、希望が差し込む、だが贖罪に駆られて。。というところで変化していく吉高ユリコに移入するはずも、
主人公として、ノートを見つけ異様な雰囲気のなか観客を巻き込んでぶつかっていなねばならないはずなのに、「俺は殺人鬼の血が流れてるーーー」なんて言われるとそこで大きく観客との気持ちの差が生まれて来てしまう。
吉高ユリコとマツケンの最高な距離感と演技が良かったのは間違えないけど
結果的に残念に終わってしまったような、そんな映画でしたとさ。
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