ジャッキー ファーストレディ 最後の使命のレビュー・感想・評価
全14件を表示
考えても
夫を亡くしてしまった。
パレードを見に来た大多数の公衆の面前で、
銃弾に撃たれる卑劣な方法で。
最後に頭を狙われ絶命したが、傷口というか、
頭蓋骨が砕けて露わになった血まみれの脳を
抑えて泣き叫ぶジャッキー。
恐ろしさを感じる余裕などなく、
観る方は恐ろしいが。
血まみれのピンクのスーツをやっと
着替えることができた。
パレード用に選んだピンクのスーツだったが。
葬儀までの様子を回想を交えて、
ジャッキーの心の変遷を中心に描かれていた。
観ていて辛いな、と思ったのは、
もちろん最大は、
大統領が殺されたこと、
最愛の夫をなくしたこと、
二人の子供の父親をなくしたことだが、
公邸であるホワイトハウスに住んでいたので、
明け渡さなくてはならないこと。
それも近日中に。
まだ悲しみが癒えない中荷造りしている、
ガムテープを切る姿、しんどいなぁ。
次の大統領夫妻が下見に来ている姿も
目撃してしまった。
葬儀までの棺を運ぶ際の行程のあり方が、
ジャッキーの気持ちひとつで二転三転する。
出席した各国要人が一緒に歩いてくれたのは、
尊敬に値するが、
観ていて怖くなった。
どの国の誰がどこから狙われるかしれない。
無事に棺を納めたが。
アメリカという世界の超大国、
そこの大統領である夫、
ふさわしい葬列にしたいが、
安全面の不安が付き纏っていた。
ワガママかと思ったが、
大統領暗殺なんてそうそう無い。
ファーストレディの辛さ悲しさも
想像できない。
ジャッキーの今後は❓
楽しむためには、それなりの下調べが必要な作品です。
実在の大統領夫人を、ナタリー・ポートマンが強く美しく熱演した。
JFK暗殺直後、周囲の混乱と眼前で起こった夫の残酷な死に錯乱するファーストレディ・ジャッキーが、過去を見つめ直しながら葬儀の日までにどういった決断をしたかが描かれます。
大統領暗殺の衝撃冷めやらぬホワイトハウスを舞台に、収集のつかない政府内部の混乱を、美しくも悲劇的音楽が彩っています。
ジャッキーことジャクリーン・ケネディご本人に興味があればぜひどうぞ。
なければ苦痛の1時間半があなたを待ち受けることでしょう。
うーむ
短い時間を描いたような映画になっていたことが
残念に思えたのは私だけでしょうか。
この女性活躍推進時代に、妻としての姿だけに
焦点を当てた映画になっているのは勿体ない気が…
彼女は素晴らしい女性だと思うので、結婚して
未亡人になってからの活躍をも描いたら良かった?
また見るかといえば見ないが歴史の一部であるうえ
彼女が大変な事態に見舞われたことは伝わるし、
ジャッキー役がナタリーポートマンだったことは
ナイス配役だったと言えるので星3つです。
まぁ日本人が鑑賞した感想なのは分かってます。
申し訳ない…
完璧な人間は変われない。夫は常に向上し、強くなっていった
映画「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」
(パブロ・ラライン監督)から。
今まで「JFK」をテーマにした映画を何作か鑑賞したが、
この事件をファーストレディの視点から描いた作品は初めてだったので、
内容はどうであれ、へぇ、こんな事が起きていたのか、と新鮮だった。
「元大統領夫人ジャクリーン・ケネディ」が、
夫「ジョン・F・ケネディ」を単なる伝説の大統領にはさせない、
そんな意気込みを感じさせる作品だった。
車の中で、彼女が問いかける「ジェームズ・ガーフィールドをご存じ?
ウィリアム・マッキンリーを知ってます?
2人とも在職中に暗殺された米国大統領よ」という台詞が印象的、
もちろん「リンカーンは何をした人か知っています?」という台詞も。
「暗殺された大統領」としてでなく、リンカーンのように、
アメリカ史に残る偉大な大統領として、夫を誇ろうとしていた。
ネットで検索すると、第35代アメリカ合衆国大統領で、在任中に
キューバ危機などさまざなアメリカの問題に立ち向かった一方で、
マフィアとの繋がりやマリリン・モンローはじめとする数多くの不倫など
批判も多い大統領」という文字が見つかった。
物語の中で、事件後インタビューを受けた彼女の口から、
それを裏付ける、こんな台詞がある。
「大統領の欠点は何か」と尋ねると・・
「完璧な人間は変われない。夫は常に向上し、強くなっていった。
時には独りで荒野に踏み入り・・悪魔の誘惑に身をさらした。
でも、いつも愛する家族の元へ戻ってきた」
悩み苦しむ彼女の感情が、伝わってきたインタビューシーンだった。
精神的に強そうに見える彼女の弱さが見え隠れするシーンの数々、
どこまで実話なんだろう・・と思わずにはいられなかった。
うとうとした
葬式で行進するのか車か、ジャッキー本人としてはずっと行進をしたいと思っていたのだが、周囲に車と言われて意見を変える。本人の希望は一貫しているものの、近くにいたら「このヒステリー女は意見がコロコロ変わるな〜。めんどうくさい」と思ってしまっただろう。
ナタリー・ポートマンの演技は素晴らしかったが全体的に退屈でうとうとしてしまった。更新か車かなんて見ているこっちは別にどうでもよかった。もっと描くべきテーマは他にあったのではないだろうか。
退屈でちょっと寝ちゃった(^_^;
残念ながら、この映画、眠たかった(。-_-。)
JFK暗殺直後のシーン描写もあり、かなり生々しい。
何度も見せなくてもいいと思った。(T_T)
亡き夫の葬儀の時に歩くか車で行くか安全面でもめるんだが、少し寝落ちしてまた起きたら、またしばらくしてそこでもめてる(^_^;どんだけ押しとるんじゃ(~_~;)
まあ、ナタリー・ポートマンは相変わらずキレイだったので許す。( *´艸`*) www
一緒に歩きます。
この人ほど身内に急逝される波乱万丈な人生を歩んだ人も珍しいが、
さすが名家という立ち居振舞いや他人に対する口調ひとつひとつを
見るにつけて、ナタリーはかなり憑依度の高い演技を披露している。
ヘビースモーカーでたばこを離さず、また夫を失ってからの毅然と
振舞う強さなども凄いとしかいいようがないのだが、とにかく既に
ファーストレディでなくなった直後の不安定な精神状態が徹底して
描かれていく。インタビュー形式で過去を振り返りつつ彼女の心情
を炙り出す構成は面白いが、盛り上がりに欠けるので退屈さは増す。
ホラーめいた音楽や映像でクラクラさせてジャッキーと同化させる
狙いなのか、喪失感は大きく感じられる。でも個人的にどんな偉人
であろうと亡くなったらそれで終わりだよと思う自分と、荘厳豪華
な葬儀主導で、今後をどうするか家族をどう養っていくかで精一杯
ではない立場の彼女では相容れない。ただ、葬列で一緒に歩きたい
と危険を承知で挑む行動に彼女の強い決意が感じ取れて涙が溢れた。
(公人ならば行動も厳粛に。どこかの夫人にも言ってあげたいですね)
ダラダラとセリフばかりで眠くなる
冒頭からつまらないセリフの長回し、いうことはいかに自分が不幸かの悲劇のヒロイン気取り。挙句には大統領婦人じゃなくて醜い庶民の旦那が良かっただの遠回しの自慢、いかにjfkを愛していたか力説してるが私人と公人の区別もできないまるで安倍昭恵夫人の様。本人はもっと魅力的だと思うがぶち壊し。見なくて良し
TOHOシネマズ日本橋にて観賞
ナタリー・ポートマンの力量を思い知らされた。クレヴァーなのか、メランコリーなのか、単なる自己中なのか、国民を考えていたのか、未来を見ていたのか、思いつきの人か…読めない。
『ブラック・スワン』は勿論、『ブルージャスミン』のケイト・ブランシェットをも凌駕しているのではないか。
脇は巧いが似てないのが気になる。ピーター・サースガードがボビーとは流石にノイズになった。
ジョンソン夫人がニヤニヤと軽薄そうなのは何とも意地悪。
演出はホラー的であり、カメラが揺れるキューブリックのようでもあり。ラライン監督は今後も注目したい。
使命って夫のブランドを高めること?
タイトルからして、JFK亡き後、夫の政治的意思を引き継いで講演や運動をしようとするのかと思いきや、家具や調度品をどうするか、偉大な大統領に相応しい墓や葬列はどうあるべきか、そんな形式的なことばかり。
これって夫を偉大な大統領として後世の記憶に残したい、ケネディ家のブランドを高めたい、という行動にしか見えなかった。もちろん嫁としては優秀であることは言うまでもありませんが、映画の主人公として扱うには随分と小さい人物ではないか?少なくともこの映画ではそう描かれていたように思う。
映画の最後の方に、彼女が車の後部座席から外の光景に目を奪われるシーンがあります。彼女の視線の先にあるのは、トラックから店舗に搬入されようとしているハンガーに吊るされた色鮮やかなブランドの服たち。ああ、やっぱりブランドにこだわる女性として描いてたんだなと思ったシーンでした。
しかし、ナタリー・ポートマンの役作りと演技は素晴らしかったと思う。丸顔だった顔も頬がこけて、一瞬誰だか判らないくらい。
つまりJFK&ジャッキー批判ですね。分かります。
『ジャッキー ファーストレディ 最後の使命(2016)』
原題 Jackie
(あらすじ)
JFケネディ暗殺事件の後、あるジャーナリスト(ビリー・クラダップ)がジャクリーン(ナタリー・ポートマン)のところに訪れる。インタビューに答えるジャクリーンだったが、言葉の端々に、真実のケネディとジャクリーンの姿、そして当時のアメリカの闇が表れる。
※公開初日に観ました。
医療機関で働いていた父が「死は一様に汚く、異臭を放つ。美しい死などない」と、ずっと言っていました。
私はこの言葉を受けて、こう考えました。
「死自体には意味はない。何故なら死は、遺された人達がどう受け止めるかで変わってくるから」でした。
ジャクリーン・ケネディ=ジャッキーも、感性レベルでこのことが分かっていたのだと思います。
JFKの死を、国民、また諸外国の人達にどのように印象づけるか。
暗殺後、ジャッキーがその仕掛け(お葬式)を行う4日間のお話です。
お話自体は、ジャーナリストの質問、それに答えるジャッキー、過去の出来事がフラッシュバック、当時の実際の映像を織り交ぜながら進む。
この演出に、あんまり新しさはありません。
平凡で、退屈。って、直ぐに思ったんですよ。
"NO"のパブロ・ラライン監督や、制作に名前を連ねる、大好きな"レスラー""ファイター"そして"ブラック・スワン"のダーレン・アロノフスキー監督が、なんでこんな退屈な映画撮るの?って不思議でした。
でも、見続けていくと、ああ!って分かるんですよ。
interview(インタビュー)の語源って、
inter=お互いに
view=眺める、見る
映画を見続けて行くと、この映画(ジャッキー)と私達観客とで"あの出来事"を眺めている感覚に陥るんですよ。
殆どの方は、"JFK暗殺事件"をふわっとしかご存知ないと思います。
実はジャッキーも、よく分からないんです(笑)
ジャッキーなんか、暗殺事件だけではなく、そもそもファーストレディの仕事も、夫であるケネディがやろうとしていたことも、ざっくりとしか知らない(なんでか?は後で語ります)。
知らない私達と、知らないジャッキーの前に、当時の映像と、意味深な言動をする周りの人達が現れるわけです。
ジャッキーとの、不思議な一体感。
あと、やっぱり脚本が上手いんです。
一言で、その人物の性格を実に上手く表現する。
例えば、ジャッキーが莫大なお金を使って、ホワイトハウスをリフォームしたことは、みなさんご存知だと思います。
当時、批判されましたよね?
「沢山のお金を(JFKの)お葬式に使うのは良くて(批判されなくて)、美しい絵を買うのはどうして駄目なのかしら」
ジャッキーがどんな価値観を持った人か、よーく分かりますよねー。
で、1つ、かなり凄く気になった点があります。
祖父が特殊な仕事をしていたので、うちの一族は"選挙"というものに関わることが多かったんです。
選挙って、選挙期間だけではなく、もう何年も、何年も前から、地盤を固め固め固めているわけです。
そして自分の為に、頭を下げて回ってくれる人達が沢山いるわけなんです。
お金だけではなく、多くの人の労力を要するもんなんです。
それなのに、JFKは任期2年で亡くなるんですよ。
私も任期途中でなくなった先生方の奥様やご家族とお話する機会が今までありましたけど、本当に周りの方達へ顔向けできない状態になるんです。
そして周りの落胆たるや、凄まじいです。
ジャッキーはそんな素振りを、一回も見せません。
国民の動揺とか、心配しません。
その答えは、ジャッキーの台詞にあります。
「妊娠中で選挙にあまり関われず、急に晴れやかな舞台に上がり夢みたいだった」
ああ、選挙の苦労をしてないので、ファーストレディ=華やかな夢みたいな生活の認識なんですよね。まるで、アイドルのオーディションに受かったみたいな口ぶり。
ジャッキーがホワイト・ハウスを出る前に、酔ってその華やかな生活を思い出しながら、ドレスをとっかえひっかえ着替えるんです。
まるで恋しいのは、JFKではなく、あの生活だと言わんばかり。
少しも、政治家JFKがなし得なかったことに対する無念さがない。
もしくは、ファーストレディとして自分がなし得なかったことに対する無念さがない。
てか、政治に興味なんかないんですよ。
JFKとの温度差も、よーく見えて来る!
ちょっと、JFKに同情しちゃいました(笑)
こういうの、凄く上手いと思いました。
JFKの弟であるボビーが、ジョンソン大統領に「sit down!!」て怒鳴りつけて、周りや本人が顔色を変える瞬間とか。
失礼な奴なんですよ、弟って(笑)
この弟の態度に、兄の姿、ケネディ一家が透けて見えたり。
この人は、こういう人ですよ。
こんな人だから、周りとのこんな軋轢が生まれたんですよ。
っていう説明はないですが、台詞1つ1つを注意して聞いていると、時代が、JFKが見えてきます。
評価はもの凄く低いですが、私はナタリー・ポートマンの熱演含め、秀作だと思いました!
ただナタリー・ポートマンを楽しむ作品
もう伝記ジャンルは重箱の隅を楊枝でほじくるのが、当たり前になっている。よく知られた事件なので、新展開があるわけでもない。
アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた、主演のナタリー・ポートマンを楽しむ作品である。ジャクリーン本人を研究しつくした、圧巻の演技が見られる。おそらく出演は、「ブラック・スワン」(2011)のダーレン・アロノフスキー監督による製作だからだろう。
なぜ今なのかというと、たぶんJFK(出生1917年)の生誕100周年だからだろう。日本におけるJFKは、本格的に"テレビ放送"で伝えられた最初の大統領であり、ケネディ暗殺事件が、"初のテレビ衛星中継"の最初のニュースだった。
その衝撃の瞬間映像が再現される。よりクローズアップされた、追尾空撮カメラになっていて、そのリアリティも見どころ。
ある世代以上の日本人にとって、ケネディは特別である。それはライシャワー駐日米大使の起用をはじめとする親日政策や、実弟のロバート・ケネディ司法長官の来日など、"日米は対等"を意識させてくれた初めての大統領だったから。本作でも、ロバート氏はジャクリーンに寄り添う、"いい人"で出てくる。
国葬シーンのあと、子供の棺が2つ出てくる。これは事件と同じ1963年に生後3日で亡くなったパトリック・ケネディ(次男)と、1956年に死産していたアラベラ・ケネディ(と命名されるはずだった長女)のものである。ジャクリーンは、若くして家族を3人も亡くした悲劇の人なのである。
この映画では描かれない、その後のジャクリーンも波乱万丈で、十分に映画的だと思う。
(2017/3/31 /ユナイテッドシネマ豊洲/シネスコ/字幕:松浦美奈)
偉人でも聖女でもない。覚醒した女の強さ。
伝記映画となると、どうしても対象人物を美化しようとしたり、あるいはその人物の半生の「あらすじ」を追いかけるのに終始して映画としての面白味を見出せないような作品も少なくない中で、この映画が良いと思うのは、ジャクリーン・ケネディをこの映画ならではの切り口で見つめ描いているところ。そしてそれは確かに「ブラック・スワン」でバレリーナという美しい職業を鋭く抉り取ったのにも通じるところがある。ダーレン・アロノフスキー製作、ナタリー・ポートマン主演の「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」も、ファーストレディという高尚な立場にいる女の生身を鋭く抉り出していた。
まるでサスペンスかスリラーであるかのような緊迫感が全編に漂い、その緊張の糸を時々爪弾いて音を鳴らし、こちらの神経を逆撫でするようなシーンが続く。決して快適ではない。ただ、ともすると呼吸を忘れてしまいそうなほどに見入ってしまう。ありふれた伝記映画では感じることのない映画体験だった。
暗殺前のテレビ出演のシーンと、暗殺前後の騒然と混沌の中のシーン、そして記者のインタビューに答えるシーンと・・・、という具合に、いくつかの時間軸を往復しながら映画は展開するが、それらの断片的なシーンがいつしかコラージュのようにドラマを導き出し、気が付くとカタルシスにまで到達していた。
この映画に映るジャッキーは、偉人でも聖女でもない。ひたすら強かで強靭でそしてファーストレディだった。夫を殺されたその瞬間から、ジャッキーに迫られる決断と選択と意志が、いかにして芽吹き、いかにして揺らぎ、いかにして実現したか、そしてその裏で彼女が何を思い、何を信じ、何を築き上げたかが映画の中でしっかり考察されている。アメリカ大統領である夫を伝説に変えるためのわずか数日の出来事。夫の死後、まるで何かに目覚めたかのように動き出すジャッキーの一挙手一投足に目が釘付けになった。この役を、全く以ってジャッキーに似ていないナタリー・ポートマンが演じたのも良かった。悲劇と混乱の中、狂気的なまでに覚醒する女をドラマティックに演じていて、物真似ではない「演技」を堪能できた。
ジャクリーン・ケネディという女が、いい意味でも悪い意味でも「人間」であり、いい意味でも悪い意味でも「ファーストレディ」だった、というのが強く感じる映画だった。
全14件を表示