「良き前世代の終焉」機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星 Geso_de_Nyoroさんの映画レビュー(感想・評価)
良き前世代の終焉
ついに安彦ガンダムが完結、この後が名作『機動戦士ガンダム』へと繋がります。そしてその有終の美に相応しい内容となりました。
冒頭の艦隊戦は圧巻ですが、前半をこの戦闘でまとめ上げこの時点でだいぶ腹一杯になります。が、もうチョッとシャア+赤ザクが観たかったかなと。連邦のMS不在なのも設定進行上しょうがないのですが…
ORIGINシリーズは内容からしてMSの縦横無尽所狭しな描写はメインではなく、どちらかと言えば人物の描写がシッカリ描かれていて個人的にはこの方が好みです。特にシャアのカッチョ良さは今でも80年代ファーストを見たときと同じ印象のまま。
とは言えやはりMSももっと見たかったと言う感は無くはなく。そもそも現代においては人物の掘り下げはガンダムに求められていないのでしょうか、テム・レイよろしく「もっとモビルスーツを出せ」的な意見が少なくない様子です。
その他の人物といえば、これで閉幕となるのでランバ・ラルやララアあたりもワンシーン程度欲しかった気がします。アムロやセイラさんはコレまで充分表現されてたとは言え、今回はチョッと物足りなかった。またファーストでキーとなる主要人物のシーンはそれぞれある程度欲しかった気がします(リュウさん除く…てかあの後どうやって生還?)。
マ・クベは今回ワリとキーマンになる予告だったのに、キシリアとの会話以外ではあまり重要性高いものはありませんでした。意外と人気キャラなのでもう少し立ち回りが欲しかった。原作通りと言われれば仕方ありませんが、その他のメンツ、カツ・レツ・キッカ、ブライトさん他は紹介程度。
まァ贅沢言えばキリがありませんw 尺の都合などがあったとは察しますが。
とは言えシリーズ全体を見渡しても充分傑作に仕上がったと思います。個人的願望ではファーストも同じテンションでリメイクして欲しい感はありますが、ソレは流石にイロイロ厳しいでしょう、人材や資金などに於いて…『ククルス・ドアンの島』あたりはヒョッとすると…でしょうか。
一方秋には『NT』が予定されています。早くも予告PVが発表されていますが、エヴァっぽい若干使い込まれた感の予告文字表現でイササカ懐疑を抱えており、もっともコチラは詳しい情報が待たれるかと思われます。
関係スタッフ各位、お疲れ様でした。
12日土曜日、4度目の視聴。マ・クベをトップに据えた地球侵攻作戦の配下に赴く地球遠征軍のガルマ以下面々の端っこにランバ・ラルらしきヤツレたオッサンが描かれていました。当初は気づかなかったのですが、視聴回数を重ねるごとに細部が見えてきて、確信に変わりました。彼もまた地球での戦いでイロイロキツイ目に遭った、まさに泥にまみれる苦労人な描き方が好感でした。